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【市況】前場に注目すべき3つのポイント~19000円を支持線とした値動きをみせてくるか注目

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

27日前場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

■株式見通し:19000円を支持線とした値動きをみせてくるか注目
■前場の注目材料:JSR、20/3下方修正 営業利益330億円←400億円
■日本アビオニクス、赤外線カメラ生産3倍、検温の需要急増


■19000円を支持線とした値動きをみせてくるか注目

27日の日本株市場は、米株高の流れと期末要因により、底堅い相場展開になりそうだ。26日の米国市場では、NYダウが1351ドル高と大幅に上昇した。上院が2兆ドル規模の経済救済策案を可決し、一両日中の下院での採決を経て成立に近づいたことが好感されたほか、米連邦準備制度理事会(FRB)が当面大規模緩和を維持するとの見方が相場を支えた。シカゴ日経225先物清算値は大阪比745円高の19105円。円相場は1ドル109円60銭台で推移している。

まずはシカゴ先物にサヤ寄せする格好からギャップアップスタートとなり、その後日経平均は19000円を支持線とした値動きをみせてくるかが注目されよう。米国の2兆ドル規模の経済救済策案の可決は前日の段階で織り込まれている面もあり、ギャップスタートは手掛けづらさが意識されやすいところ。一方で、3月決算企業の権利付き最終日となるため、配当志向の物色のほか、大引けでは配当再投資に伴う先物への買い需要が意識されやすいだろう。

配当落ち分は180円程度とみられており、再投資に伴う買い需要は8000億円程度とみられている。本日の大引けのほか、週明け30日に買い需要が発生することになる。また、期末のドレッシング買いも意識されやすいこともあり、下支えとして意識されやすい。

なお、配当については決算から3カ月後までに株主総会が開くことが出来ないようだと、決算期日変更などによって配当が支払われない状況を警戒する声も聞かれている。現時点でそういった企業の発表はみられていないが、短期の配当志向の物色は手掛けづらくさせよう。

また、米国株高や期末需給が下支えとはなるが、首都圏では週末の外出自粛要請が出されている。連日で40人超の感染者が出ている状況であり、この週末で感染者が爆発的に増えるようだと、週明けの波乱展開が警戒されやすく、積極的な売買は手控えられよう。インデックスに絡んだ売買の他は、食品株やテレワーク、マスク関連などへの物色にとどまりそうである。


■JSR、20/3下方修正 営業利益330億円←400億円

JSR<4185>は2020年3月期業績予想の修正を発表。営業利益は従来の400億円から330億円に下方修正している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、主要市場である中国を中心に自動車販売が落ち込み、主力の合成ゴムなどで構成するエラストマー事業が苦戦。また、ディスプレイ材料事業でも顧客の生産低迷により収益が悪化した。


■前場の注目材料
・NYダウは上昇(22552.17、+1351.62)
・ナスダック総合指数は上昇(7797.54、+413.24)
・シカゴ日経225先物は上昇(19105、大阪比+745)
・SOX指数は上昇(1572.61、+100.04)
・VIX指数は低下(61.00、-2.95)
・米長期金利は低下
・日銀のETF購入
・大型財政出動による景気下支え
・株安局面での自社株買い
・来期の業績回復期待


・スズキ<7269>インド全工場停止、来月14日まで
・オリックス<8591>全員在宅勤務、来月3日まで
・アイシン精機<7259>テレワーク全社導入、生産・創造性向上
・SUBARU<7270>米インディアナ工場の操業停止延長、計1万8700台減産へ
・日本アビオニクス<6946>赤外線カメラ生産3倍、検温の需要急増
・ソニー<6758>コンシューマー製品事業統合
・NTT<9432>ゼンリンと3次元デジタル地図開発で提携、IT都市基盤


☆前場のイベントスケジュール

<国内>
・08:30 3月東京都区部消費者物価指数(生鮮品除く)(前年比予想:+0.4%、2月:+0.5%)

<海外>
・10:30 中・1-2月工業利益

《SF》

 提供:フィスコ

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