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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):富士フイルム、ヤーマン、日医工

富士フイルム <日足> 「株探」多機能チャートより
■ヤーマン <6630>  634円  +100 円 (+18.7%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率3位
 ヤーマン<6630>はストップ高。美容機器や健康器具などを手掛けるが、新型コロナウイルスの感染拡大を背景とした中国向けインバウンド需要の減退が収益デメリットとなるとの見方が売りを増幅させ、今月13日には386円まで売り叩かれた経緯がある。しかし、その後の戻り足も速い。13日取引終了後には200万株を上限とする自社株買いを発表、これが株価反転を促したが、株式需給面でも思惑がある。信用取組は売り買いが拮抗しており、それに加え外資系証券の株券調達による売りが積み上がっていたことで、その買い戻しが値運びに勢いを与えているとみられる。

■富士フイルム <4901>  5,238円  +700 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率4位
 富士フイルムホールディングス<4901>はストップ高。中国政府が17日、新型コロナウイルスの感染による肺炎の治療を巡り、同社傘下の富士フイルム富山化学が開発した新型インフルエンザ治療薬「アビガン」の有効性を臨床研究で確認したと発表、医療現場における治療用として正式に推薦する方針が伝わっており、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。アビガンについては日本では既に患者への投与が始まっている。

■日医工 <4541>  1,127円  +150 円 (+15.4%) ストップ高   本日終値  東証1部 上昇率5位
 日医工<4541>が後場急伸しストップ高の1127円に買われた。午後1時ごろ、リマプロストアルファデクス錠5マイクログラム「日医工」の製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表しており、これが好感された。今回の一部変更承認は、小野薬品工業<4528>が有する特許などに基づく技術の移管を受けて耐湿安定性を高めた製剤に変更したもの。バラ包装規格を追加して製造販売することにより、医療機関などでの一包化のニーズに対応することが可能になるという。なお、変更された製剤は4月中旬から順次発売するとしている。

■ソースネクスト <4344>  266円  +26 円 (+10.8%)  本日終値
 ソースネクスト<4344>が後場上げ幅を拡大。午後0時30分ごろ、テレワーク関連ツールの提供第3弾として、香港スプリットメディアラボ社と提携し、ビデオ会議の映像中の背景のみをぼかし、プライバシーを保護できる「XSplit(エックスプリット)」シリーズの販売を開始すると発表しており、これが好感された。同製品は、テレワークでビデオ会議に参加する際に映り込んでしまう室内の背景をぼかし、プライバシーを保護する製品。ZOOMやSkypeなど主なWeb会議サービスのカメラの設定から、同製品を選択するだけで簡単に利用できるのが特徴で、背景のぼかしのほか、任意の画像や動画、YouTubeの動画やWebページも設定できるという。

■ゼンショHD <7550>  1,988円  +151 円 (+8.2%)  本日終値
 ゼンショーホールディングス <7550> が大幅続伸。17日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の0.97%にあたる150万株(金額で20億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月18日から4月20日まで。

■クスリアオキ <3549>  7,540円  +540 円 (+7.7%)  本日終値
 クスリのアオキホールディングス<3549>が大幅続伸。北陸3県を地盤とするドラッグストアでイオングループに属する。17日取引終了後、19年6月~20年2月期の決算を発表、営業利益は前年同期比1.6%増の110億5300万円と小幅増益だったが、対通期進捗率は88%に達したことで今期上振れ着地への期待が高まった。また、売上高の伸びが顕著で、同期間の伸び率は前年同期比18.3%増と2ケタの伸長をみせている。新型コロナウイルスの影響で消費全般は落ち込むなかも、マスクや消毒液などの売り上げ増加が反映されており、内需の業績好調セクターとして買いを引き寄せる形となった。

■カプコン <9697>  2,978円  +210 円 (+7.6%)  本日終値
 カプコン<9697>は大幅続伸。同社は17日、人気シリーズ最新作ゲームの「バイオハザード RE:3(キャンペーンモード)」の体験版の19日からの配信と、同作に収録されている非対称対戦ゲーム「バイオハザード レジスタンス」のオープンベータテストを27日から実施することを発表しており、これを期待した買いが流入した。「バイオハザード」シリーズは、武器やアイテムを駆使し惨劇からの脱出を試みるサバイバルホラーゲームで、1996年の第1作発売以降、シリーズ累計販売本数9400万本(2019年12月4日時点)を超える同社の代表的なコンテンツ。4月3日に発売される予定の「バイオハザード RE:3」は2作品を収録したコンピレーションタイトルとなっている。

■しまむら <8227>  7,220円  +440 円 (+6.5%)  本日終値
 しまむら<8227>は急伸。17日の取引終了後、集計中の20年2月期連結業績について、売上高が5280億9000万円から5219億8200万円(前の期比4.4%減)へ、営業利益が259億円から229億8500万円(同9.7%減)へ、純利益が161億500万円から131億2500万円(同17.9%減)へ下振れ、営業増益予想から一転して減益で着地たようだと発表したが、織り込み済みとの見方が強い。衣料品の販売に大きな影響を及ぼす天候が12から2月にかけて記録的な暖冬となり、これを受けて季節商品の販売が伸び悩んだことが要因としている。また、業績を踏まえて減損損失を追加計上したことなども響いたとしている。

■野村総合研究所 <4307>  2,077円  +117 円 (+6.0%)  本日終値
 野村総合研究所<4307>が大幅続伸。水戸証券は17日、同社株のレーティングを新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は2600円とした。同社は国内システムインテグレーター大手で金融業向けに強みを持つ。第3四半期累計(19年4~12月)の営業利益は前年同期比21%増の621億円だった。20年3月期の予想営業利益は800億円から820億円(前期比14.8%増)に上方修正されたが、第3四半期の同利益に対する進捗率は75.7%と順調であり、同証券では830億円への再増額修正を見込んでいる。

■アスクル <2678>  2,500円  +106 円 (+4.4%)  本日終値
 アスクル <2678> が大幅高。17日大引け後に発表した20年5月期第3四半期累計(19年6月-20年2月)の連結経常利益が前年同期比2.7倍の62.4億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。配送無料となる注文金額を引き上げや物流コストの低減などが奏功し、個人向け通販サイト「LOHACO」部門の採算が大きく改善したことが寄与。

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