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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:住友鉱、SMC、菱洋エレク

菱洋エレク <日足> 「株探」多機能チャートより
■菱洋エレクトロ <8068>  1,937円  +227 円 (+13.3%)  11:30現在  東証1部 上昇率2位
 菱洋エレクトロ <8068> が急騰。10日大引け後に発表した20年1月期の連結経常利益は前の期比48.4%増の21.8億円に拡大し、従来予想の19億円を上回って着地。続く21年1月期は前期比0.6%増の22億円とほぼ横ばい見通しとなったことが買い材料視された。前期は「Windows7」のサポート終了に伴うパソコンの買い換え需要やテレビ向け半導体の販売増加で2ケタ増収増益を達成した。今期はパソコン買い替え需要の反動減で減収を見込むものの、売上構成の良化や高付加価値型のソリューションビジネスの拡大で増益を確保する計画だ。併せて、今期の年間配当は前期比100円増の180円に大幅増配する方針としたことも買いに拍車を掛けた。目標純資産配当率を5%に引き上げることに伴い、普通配当を40円増額するほか、設立60周年記念配当60円を実施する。

■住友金属鉱山 <5713>  2,454円  +92.5 円 (+3.9%)  11:30現在
 住友金属鉱山<5713>が大幅続伸している。10日の取引終了後、同社のリチウムイオン電池向け正極材ニッケルマンガンコバルト酸リチウム(NMC)が、トヨタ自動車<7203>が2月10日に発売した新型車「ヤリス」のハイブリッド車に採用されたと発表しており、これが好感されている。今回採用されたNMCは、正極材の組成や物性の最適化を図ることで、ハイブリッド車用リチウムイオン電池の性能向上に寄与。「ヤリス」の世界最高レベルの低燃費を電池材料の面から支えているという。

■SMC <6273>  41,330円  +1,450 円 (+3.6%)  11:30現在
 SMC<6273>が一時1800円を超える上昇をみせたほか、キーエンス<6861>、ファナック<6954>、安川電機<6506>などFA関連株に買われるものが目立っている。全体相場は引き続き波乱含みの展開となっているが、中国向け業績依存度の高い銘柄として売り込まれてきたFA関連は目先買い戻しの動きが観測される。世界的に新型コロナウイルスの感染拡大が続いているが、発生元の中国では収束の動きがみられていることで、中国関連株は新型コロナのピークアウトを見込んだ買いを誘導している。

■三菱UFJ <8306>  449円  +9.3 円 (+2.1%)  11:30現在
 三菱UFJフィナンシャル・グループ<8306>、三井住友フィナンシャルグループ<8316>などメガバンクが続伸と全般不安定な相場のなかで強さをみせている。前日の米国株市場ではゴールドマン・サックス、JPモルガン、シティグループなど大手金融株が軒並み急伸、全体相場の戻りを牽引したが、これは米長期債利回りの急反発を好感したものだ。トランプ米政権が減税などの景気対策を検討していることが伝わり債券が売られ、米10年債利回りは終値ベースで前日比0.24%上昇し0.8%台まで急上昇した。米国事業を展開するメガバンクにとっても運用環境の改善につながることで買い材料となっている。

■日本水産 <1332>  478円  +8 円 (+1.7%)  11:30現在
 日本水産<1332>、極洋<1301>など水産株が強さを発揮している。全体相場は日経平均が一時300円あまりの下げをみせるなど下値を探る展開を強いられており、主力銘柄への売り圧力の大きさが意識されている。そうしたなか、世界景気変動の影響を受けにくいディフェンシブストックとして水産株に資金シフトの動きがみられる。PERやPBRなど株価指標面からも割安感があり地合い悪のなか消去法的に資金が集まりやすい。

■国際石油開発帝石 <1605>  739.5円  +6.7 円 (+0.9%)  11:30現在
 国際石油開発帝石<1605>が7日ぶりに反発。10日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比3.23ドル高の1バレル=34.36ドルに上昇。前日はサウジアラビアの増産観測から、WTI価格は2割強の急落を演じたが、この日は反発に転じた。ただ、6日に開催された石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟産油国による「OPECプラス」で減産交渉が決裂し、原油市場の先行きに不透明感が強まっている。このなか、国際石開帝石の当面の株価は値の荒い展開となることを予想する見方が出ている。

■シノケングループ <8909>  934円  +4 円 (+0.4%)  11:30現在
 シノケングループ <8909> [JQ]が続伸。10日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の1.09%にあたる37万5000株(金額で3億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月11日から4月30日まで。

■マクセルHD <6810>  1,111円  -53 円 (-4.6%)  11:30現在
 マクセルホールディングス<6810>が反落している。10日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を1490億円から1450億円(前期比3.7%減)へ、営業損益を20億円の黒字から7億円の赤字(前期54億2400万円の黒字)へ、最終損益を17億円の黒字から45億円の赤字(同53億1100万円の黒字)へ下方修正したことが嫌気されている。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、民生用リチウムイオン電池、プロジェクター、理美容製品などの中国工場の操業度が低下していることや、各事業における中国からの製品・部品の調達の停滞、中国向け販売の減少などに影響が出ていることが要因。また、民生用リチウムイオン電池などの事業計画見直しに伴う生産設備などの処分費用や、最近の株価下落に伴う有価証券の減損などの特別損失、個々のグループ会社の事業損益の見通しから、一部繰延税金資産の回収可能性が低下している会社が存在することなども織り込んだとしている。同時に、従来18円を予定していた期末配当を無配にすると発表しており、これも売り材料視されている。なお、年間配当は268円となる予定だ。

■JR東海 <9022>  16,700円  -240 円 (-1.4%)  11:30現在
 JR東海<9022>が冴えない。10日の取引終了後に月次利用状況を発表しており、2月の東海道新幹線の利用が前年同月比8%減、3月1~9日が前年同期比56%減になったとした。新型コロナウイルスの感染拡大で、企業の出張需要や観光客の利用が減少したとみられ、業績への影響が懸念されている。

■中国工業 <5974>  378円  +80 円 (+26.9%) ストップ高   11:30現在
 中国工業<5974>がストップ高。同社は午前10時に増配や自社株買いなどの実施を発表したことが好感されている。20年3月期の期末一括配当は、従来予想の10円から15円(前期比5円増)に増配する。また5万株(発行済み株式数の1.52%)、2500万円を上限に自社株買いを実施する。取得期間は3月12日から9月30日まで。さらに、毎年9月末時点に1単元(100株)以上を保有する株主に対して、株数や保有期間に応じてクオカードを贈呈する株主優待制度を導入することも明らかにした。

■NEXT 原油ブル <2038>  707円  +92 円 (+15.0%) 一時ストップ高   11:30現在
 NEXT NOTES 日経・TOCOM 原油ダブル・ブル ETN<2038>が急反騰で一時値幅制限いっぱいとなる725円まで買われる展開となった。原油ブルは原油市況の動きに連動するETNで、指数の前日比変動率の2倍の値動きを想定したボラティリティの高さが特長となっている。ここOPECとロシアの減産交渉決裂などを受けWTI原油先物価格は波乱安となり、前々日の9日は終値ベースで1バレル=31ドル13セントと10ドル以上の暴落を示していた。10日のWTI原油価格は3ドル23セントの反発で34ドル36セントまで戻しており、ここ急落を余儀なくされていた原油ブルも一気に買い戻される形となっている。

■マイネット <3928>  574円  +53 円 (+10.2%)  11:30現在  東証1部 上昇率3位
 マイネット <3928> が急伸。10日大引け後、20年12月期の連結営業損益を従来予想の4億円の黒字→7.5億円の黒字(前期は7.7億円の赤字)に87.5%上方修正し、3期ぶりに過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。子会社取得にかかるのれん4.3億円を前期に減損損失として計上することに伴い、今期ののれん償却額が減少することが利益上振れの要因となる。

■安江工務店 <1439>  897円  +62 円 (+7.4%)  11:30現在
 安江工務店 <1439> [JQ]が大幅高。10日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の3.07%にあたる4万株(金額で3000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は3月11日から12月30日まで。

■ODKソリューションズ <3839>  509円  +27 円 (+5.6%)  11:30現在
 ODKソリューションズ <3839> [JQ]が続急伸。10日大引け後、東証が17日付で東証2部に市場変更すると発表したことが買い材料視された。知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■極楽湯ホールディングス <2340>  369円  +18 円 (+5.1%)  11:30現在
 極楽湯ホールディングス<2340>が急反発している。10日の取引終了後、日本アジアグループ<3751>傘下のアスナルコーポレーション(石川金沢市)から、エオネックス(石川県金沢市)及び利水社(同)の全株式を取得し子会社化すると発表しており、これを好感した買いが入っている。エオネックスなどは、石川県などの北陸地域をはじめとして、全国で温泉掘削や温泉設備工事、地質調査、測量及び温浴施設2店舗の運営などを展開している。極楽湯HDでは、温浴施設の出店が増えていくなか、温浴設備の保守メンテナンスの強化が、安定した施設運営で重要と考えていることから、温浴施設の運営を効率よく、かつ低価格でサポートできる体制の確保のため、今回の子会社化を決めたという。なお、株式取得日は4月1日の予定で、20年3月期業績への影響は軽微としている。

●ストップ高銘柄
 栄電子 <7567>  397円  +80 円 (+25.2%) ストップ高   11:30現在
 ビザスク <4490>  1,635円  +300 円 (+22.5%) ストップ高   11:30現在
 アイスタディ <2345>  783円  +100 円 (+14.6%) ストップ高   11:30現在
 UBS アジア太平洋株 <1390>  4,440円  0 円 (0.0%) ストップ高   11:30現在
 など、6銘柄

●ストップ安銘柄
 なし

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