【注目】話題株ピックアップ【夕刊】（3）：住友化、コマツ、ｇｕｍｉ

■住友化学 <4005> 　391円　 -2 円 (-0.5％)　　本日終値
　住友化学<4005>が５日続落。２月２８日の取引終了後、２０年３月期の連結業績予想について、売上高を２兆３３００億円から２兆２５００億円（前期比３．０％減）へ、営業利益を１７００億円から１３００億円（同２９．０％減）へ、最終利益を５００億円から３００億円（同７４．６％減）へ下方修正したことが嫌気された。中国経済の鈍化などを背景に石油化学事業で製品市況が悪化していることに加え、健康・農業関連事業で天候不順に起因して農薬の出荷が想定よりも減少することが要因。また、ロイバント・サイエンシズ社との戦略的提携に伴い、医薬品事業で販管費や研究開発費が増加していることや、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響も一定程度含めているとしている。

■コマツ <6301> 　2,181.5円　 -1 円 (-0.1％)　　本日終値
　コマツ<6301>が６日続落し昨年来安値を更新。先週末２９日に発表された中国の２月製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）は前月比１４．３ポイント低い３５．７と急低下。リーマン・ショック時の０８年１１月（３８．８）を下回り、過去最低に落ち込んだ。新型コロナウイルスの感染拡大が中国経済に与えた影響は大きく、同ＰＭＩの発表を受け中国関連株のコマツには売りが膨らんだ。

■霞ヶ関キャピタル <3498> 　3,700円　 +700 円 (+23.3％) ストップ高 　　本日終値
　霞ヶ関キャピタル <3498>がストップ高。28日に発表した「アパートメントホテル開発用地を譲渡」が買い材料。また、同日に発表した「オフィスビル価値再生の業務受託」も好感された。

■キャリアリンク <6070> 　482円　 +80 円 (+19.9％) ストップ高 　　本日終値　 東証１部 上昇率3位
　キャリアリンク<6070>がストップ高。新型コロナウイルスの感染拡大で世界同時株安となるなか、同社株もその影響で大きく売り込まれてきたが、業績は好調を維持しており、２０年２月期は業務効率化や賃借料削減といった収益改善策の発現やコスト低減努力が奏功、営業利益は従来予想の５億９５００万円から６億４０００万円に増額修正している。また、中国関連のメーカー系企業の人材派遣ニーズも、中国本土で新型肺炎が収束に向かっていることから今後は漸次改善に向かうとの思惑も買いに反映されたようだ。

■リネットＪ <3556> 　512円　 +80 円 (+18.5％) ストップ高 　　本日終値
　リネットジャパングループ<3556>がストップ高。同社はきょう、子会社のリネットジャパンリサイクルが上新電機<8173>と提携し、３月から使用済み小型家電の宅配便リサイクルのサービス提供を開始すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。あわせて、リネットジャパンリサイクルが埼玉県上尾市、埼玉県日高市、岐阜県可児市と協定を締結し、自治体公認の宅配便を活用した使用済みパソコン・小型家電の回収を始めたことも明らかにしている。

■シンクレイヤ <1724> 　1,022円　 +150 円 (+17.2％) ストップ高 　　本日終値
　シンクレイヤ<1724>がストップ高。ここ全体相場はリスク回避ムードのなか急落、同社株もそのあおりで１カ月あまりで７００円以上の下げに見舞われた。ＣＡＴＶ事業者向けネットワーク構築を手掛け中国に生産拠点を有することで、新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が懸念されていたが、ここにきて新型肺炎の影響が一巡し、生産拠点の回復が見込まれる状況となっていることで、リバウンドを期待した買いが流入した。

■ｇｕｍｉ <3903> 　695円　 +100 円 (+16.8％) ストップ高 　　本日終値　 東証１部 上昇率4位
　ｇｕｍｉ<3903>がストップ高。２月２８日の取引終了後、集計中の２０年４月期第３四半期累計（１９年５月～２０年１月）連結業績について、売上高が１３８億８７００万円から１４５億６７００万円（前年同期比１５．３％減）へ、営業利益が７億１２００万円から１２億９７００万円（前年同期５億４７００万円の赤字）に上振れて着地したようだと発表したことが好感された。既存の主力タイトルが好調に推移したことに加えて、１９年１１月に配信を開始した「ＷＡＲ　ＯＦ　ＴＨＥ　ＶＩＳＩＯＮＳ　ファイナルファンタジー　ブレイブエクスヴィアス　幻影戦争」（スクウェア・エニックス配信）が想定を上回り好調に推移したことが要因という。また、費用対効果を重視したプロモーション施策の実施に伴う広告宣伝費の減少効果も利益を押し上げたとしている。なお、未定としていた最終損益は４億２９００万円の黒字（同３億２８００万円の赤字）となったようだ。

■日本エンタープライズ <4829> 　231円　 +28 円 (+13.8％)　　本日終値
　日本エンタープライズ<4829>が商いを伴い５日ぶり急反発。同社の子会社ａｎｄ　Ｏｎｅが、コールセンター業務をオペレーターの自宅で行える在宅型コールセンターシステム「Ｔ-Ｍａｃｓｓ ＨｏｍｅＣｌｏｕｄ」の提供を開始すると発表、これを材料視する形で投資資金が集中した。株価は２００円近辺と値ごろ感があることも個人投資家を中心とした短期筋の食指を動かしている。

■大和コンピューター <3816> 　1,572円　 +190 円 (+13.8％) 一時ストップ高 　　本日終値
　28日に決算を発表。「上期経常が39％増益で着地・11-1月期も23％増益」が好感された。
　大和コンピューター <3816> [ＪＱ] が2月28日大引け後(15:30)に決算を発表。20年7月期第2四半期累計(19年8月-20年1月)の連結経常利益は前年同期比39.2％増の2.8億円に拡大し、通期計画の4.6億円に対する進捗率は61.7％に達し、5年平均の51.7％も上回った。
　　⇒⇒大和コンピューターの詳しい業績推移表を見る

■ｃｏｔｔａ <3359> 　383円　 +46 円 (+13.7％)　　本日終値
　ｃｏｔｔａ<3359>が急反発。この日の寄り前、運営するお菓子・パン作りの通販メディアサイト「ｃｏｔｔａ（コッタ）」の２月度の売上金額が１９年２月に記録した過去最高額を更新したと発表しており、これが好感された。「チョコレート転写モールド」やオリジナル除菌水「アクアサニター」などのオリジナル製品が好評だったという。

●ストップ高銘柄
　ビート <9399> 　104円　 +30 円 (+40.5％) ストップ高 　　本日終値
　キャリアインデックス <6538> 　321円　 +80 円 (+33.2％) ストップ高 　　本日終値
　カワセコンピ <7851> 　246円　 +50 円 (+25.5％) ストップ高 　　本日終値
　ジーエヌアイグループ <2160> 　1,587円　 +300 円 (+23.3％) ストップ高 　　本日終値
　応用技術 <4356> 　2,829円　 +500 円 (+21.5％) ストップ高 　　本日終値
　など、31銘柄

●ストップ安銘柄
　アイスタディ <2345> 　1,204円　 -400 円 (-24.9％) ストップ安 　　本日終値
　小島鉄工所 <6112> 　465円　 -100 円 (-17.7％) ストップ安 　　本日終値
　など、2銘柄

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