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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は下げ渋りか、米国内でのウイルス被害を嫌気も押し目買い

米ドル/円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

27日の欧米外為市場では、ドル・円は下げ渋る値動きを予想したい。米国内での新型コロナウイルスの感染拡大が警戒されるなか、弱い経済指標を手がかりに売り先行の見通し。ただ、109円後半では押し目買いが観測され、サポートする可能性があろう。

米国内での新型ウイルス被害でリスク資産の整理が加速し、株価の軟調地合いが続くほか米10年債利回りも記録的な低水準となっている。トランプ米大統領は日本時間27日午前に記者会見し、米国民への感染リスクは依然として「非常に低い」と述べた。それに先立ち、ワクチン開発などを目的とした2700億円規模の予算拠出の方針を打ち出した。ただ、本日アジア市場では地合いの悪さが継続。上海総合指数は底堅いものの、日経平均株価は22000円の大台を割り込むなどアジア株は全般的に下落基調となり、ドルは一時110円を割り込んだ。

この後の海外市場もウイルス被害への警戒感が続くなか、経済指標を手がかりに安全資産へのマネーの逃避が見込まれる。22時半発表の米国の10-12月期国内総生産(GDP)改定値は速報値から横ばいと予想されるが、1月耐久財受注速報値はマイナスに転じる見通し。予想外に低調となった21日の製造業PMIを裏付ける内容となれば、株価や長期金利の下げが強まり、ドルを下押ししよう。一方で、ドル・円は109円後半で観測される押し目買いが大幅安を抑制しそうだ。日本経済の長期的な低迷を懸念した根強い円売りも主要通貨を下支えしよう。

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・1月マネーサプライM3(前年比予想:+5.3%、12月:+5.0%)
・19:00 ユーロ圏・2月景況感指数(予想:102.8、1月:102.8)
・22:30 米・10-12月期GDP改定値(前期比年率予想:+2.1%、速報値:+2.1%)
・22:30 米・1月耐久財受注速報値(前月比予想:-1.5%、12月:+2.4%)
・22:30 米・先週分新規失業保険申請件数(予想:21.2万件、前回:21.0万件)
・22:30 カナダ・10-12月期経常収支(予想:-89.6億加ドル、7-9月期:-98.6億加ドル)
・24:00 米・1月中古住宅販売成約指数(前月比予想:+3.0%、12月:-4.9%)
・01:30 エバンス米シカゴ連銀総裁講演(メキシコシティー)
・03:00 米財務省・7年債入札

《FA》

 提供:フィスコ

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