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【市況】外部環境に振らされ難い情報サービス企業辺りへ関心が集まりやすい/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 14日の日本株市場は、米株安の流れもあり、こう着感の強い相場展開が続きそうである。13日の米国市場では、NYダウは128ドル安となった。中国が新型肺炎の認定基準を変更したことで感染者数が大幅に増加したことが、投資家心理を急速に悪化させたようである。シカゴ日経225先物清算値は大阪比75円安の23715円。円相場は1ドル109円80銭台で推移している。

 新型コロナウイルス感染の行方を睨みながらの、相場展開といったところであろう。日経平均は24000円接近の局面では、戻り待ちの売り圧力が警戒されているほか、新型肺炎の収束を見極めるまでは上値追いの向きもないだろう。一方で、下を仕掛けてくる動きも限られると考えられ、テクニカル的には25日線を支持線に、5日線レベルでの攻防といったところであろう。

 商いは膨らみづらく、短期筋の先物に絡んだインデックス売買に振らされやすい状況であるため、引き続き、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、東エレク<8035>などの値動きが注目されることになりそうである。新型コロナウイルスの感染者数が増える中、物色の流れとしては、新型肺炎関連への短期売買のほか、内需系にシフトしやすい面もある。外部環境に振らされ難い情報サービス企業辺りへ関心が集まりやすい。

 中国共産党は12日、最高意思決定機関である政治局常務委員会の会議を開き、新型コロナウイルスによる企業活動停止で国内経済に下押し圧力がかかる中でも、今年の経済目標達成に向け努力するよう呼び掛けている。財政政策の活用を拡大させるなどの政策を打ち出してくる可能性が高く、感染者数がピークを付けて減少し始めたら、積極的な売買も見込まれよう。

 そのため、足元では売買を控えるものの、安値拾いの好機との見方も高まりやすいところである。楽観視は出来ない状況ではあるが、イレギュラー的に売られているセクターや銘柄への底堅さも次第に意識されてくる可能性がありそうだ。
《AK》

 提供:フィスコ

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