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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

中京医薬 <日足> 「株探」多機能チャートより

■中京医薬品 <4558>  742円 (+200円、+36.9%) ストップ高

 中京医薬品 <4558> [JQ]がストップ高。新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が全体相場を押し下げているが、同社は配置医薬品の大手で除菌製品などを手掛けていることから、新型肺炎対策関連の有力株との位置づけで投資資金が流入した。

■リプロセル <4978>  328円 (+80円、+32.3%) ストップ高

 リプロセル <4978> [JQG]がストップ高に買われた。同社は iPS細胞を活用した創薬ベンチャーで、独自技術を強みに製薬会社向けの受託事業を展開している。市場では「会社側からは何のリリースも出ていないが、一部メディアを通じ、同社が今春にも再生医療用のiPS細胞の製造受託サービスを開始すると報じられた。これ自体は27日の話だが、加えて28日は大阪大学が初めてiPS細胞から作った心筋シートを心不全患者に移植したこともクローズアップされ、これらを手掛かりに人気化が加速する格好となったようだ」(国内ネット証券アナリスト)としている。ここバイオ関連株に動意するものが増えているが、同社株は低位に放置された株価と相まって個人投資家を中心とした投機資金の食指を動かした格好だ。

■富士山MS <3138>  1,317円 (+300円、+29.5%) ストップ高

 富士山マガジンサービス <3138> [東証M]がストップ高。株価は一時、27日に比べ20%超上昇し昨年来高値を更新した。27日取引終了後、19年12月期業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は43億800万円から44億円(前の期比26.9%増)、営業利益は1億8700万円から3億2500万円(同29%増)、純利益は9900万円から1億7000万円(同6.1%減)に上方修正された。同社は、雑誌定期購読サービスで新配送手法への切り替えを行っていたが、これに伴う配送料価格改定で出版社各社からの協力が得られ、切り替えは計画以上に順調に進んだ。消費増税による買い控えは法人に関してはほとんど影響しなかったほか、雑誌の定期購読の注文締め切り日が12月末に前倒しされたことも業績の上振れ要因とった。

■川本産業 <3604>  2,091円 (+400円、+23.7%) ストップ高

 川本産業 <3604> [東証2]が7日連続のストップ高。27日まで6日連続ストップ高に買われ、この間に株価は約3倍となったが、28日も寄り付きカイ気配で始まる人気となった。新型肺炎の感染拡大に伴い対策関連株が幅広く人気化したものの、28日は目先筋の利食い急ぎの動きが顕在化して急反落する銘柄も多かった。そのなか、医療用衛生材料の大手で今回の関連株人気の急先鋒となった同社株は9時24分の寄り直後に23%高となる2088円まで買われたあと1951円まで下押し、その後はウリ気配に転じる荒い値動きとなった。一時は27日終値を5%強下回る1600円まで水準を切り下げたが、その後は再び大口の投資資金が流入し株価を押し上げた。

■小野測器 <6858>  654円 (+97円、+17.4%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。小野測器 <6858> が急反騰、一時ストップ高の657円に買われる人気となった。同社は自動車業界向けを中心とする電子計測器メーカーで、足もとの業績は会社側想定を上回る好調な推移となっている。同社は27日取引終了後、19年12月期の営業利益を従来予想の2億円から4億5000万円(前期比53%減)に大幅増額しており、これを材料視する買いを呼び込んだ。計測機器の売上高復調に加え、原価低減や生産合理化努力により従来計画より利益が上積みされた。

■東海ソフト <4430>  1,816円 (+202円、+12.5%)

 東海ソフト <4430> [東証2]が急反騰。27日は全体地合い悪に流され下押したものの下げ幅は限定的で、28日は一時8.7%高と急速に切り返した。システム開発企業で自動運転ソフトに強い。今月にラスベガスで行われた世界最大のデジタル見本市「CES」でも自動運転分野への注目度が高く、世界各国はしのぎを削ってレベル4以上の完全自動運転を目指して開発を進めている。日本でも自動車業界の盟主トヨタ自動車 <7203> をはじめ各社積極的な取り組みをみせているが、そのなか同社の存在が改めてクローズアップされている。足もとの業績も好調で20年5月期営業利益4億5600万円と前期比強含み横ばいを予想しているが、進捗率からみて増額修正の可能性が意識されている。

■いい生活 <3796>  522円 (+57円、+12.3%)

 いい生活 <3796> [東証2]が一時15%の上昇で535円まで買われ、昨年来高値を更新した。27日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、売上高を21億円から21億1000万円(前期比6.4%増)へ、営業利益を4000万円から8500万円(同6.5倍)へ、純利益を1200万円から5100万円(前期300万円の赤字)へ上方修正しており、これが好感されたようだ。「ES いい物件One」などクラウドサービス導入に伴う業務支援サービスの増収ペースが想定よりも好調に推移したことに加えて、業務効率化を推進したことも寄与した。同時に、12月度の月次概況(速報)を発表しており、クラウドソリューション事業の売上高は1億8400万円(前年同月比8.9%増)となった。クラウドサービスの顧客数が同98法人増の1454法人となったことなどが寄与。また、顧客店舗数は同386店舗増の4049店舗となった。

■両毛システム <9691>  3,645円 (+395円、+12.2%) 一時ストップ高

 両毛システムズ <9691> [JQ]が急反騰、一時ストップ高に買われた。同社は28日正午に、20年3月期通期の連結業績予想の修正を発表。営業利益見通しを従来の7億5000万円から11億円(前期比55.2%増)に引き上げた。消費税増税前の駆け込み需要に伴う反動減の影響が軽微なほか、不採算案件が第2四半期で収束したことから利益構造が改善した。なお、売上高予想は160億円(同3.1%増)と従来計画を据え置いている。

■SMK <6798>  3,285円 (+280円、+9.3%)

 東証1部の上昇率2位。電子部品メーカーのSMK <6798> が急反発し、昨年来高値を更新した。同社は28日午後1時に、20年3月期通期の連結業績予想の修正を発表。営業損益見通しは従来のトントンから1億5000万円の黒字(前期は18億3400万円の赤字)に引き上げた。売上高予想も540億円から550億円(前期比4.2%減)に上方修正。家電市場及び産機その他市場の販売が堅調に推移しているほか、利益面では固定費削減効果が寄与するとしている。

■インソース <6200>  3,855円 (+310円、+8.7%)

 東証1部の上昇率4位。インソース <6200> が続急伸。27日大引け後に発表した20年9月期第1四半期(10-12月)の連結業績は売上高が16億2500万円(前年同期比25.6%増)、経常利益が4億1500万円(同32.2%増)といずれも急拡大しており、これを好感する買いが向かった。製造業やIT、建築関連向け講師派遣型研修の実施回数が増加したほか、セミナールームの増設効果などで公開講座も大きく伸びた。研修別では階層別研修やIT研修が好調だった。業績拡大を踏まえ、上期の経常利益予想を従来予想の5億6800万円から6億1000万円に上方修正した。

■ストライダーズ <9816>  414円 (+31円、+8.1%)

 ストライダーズ <9816> [JQ]が全般リスクオフの地合いに抗して続急伸と強調展開をみせている。今年年初から人気化し427円まで買われた後調整を入れていたが、370円台半ばをターニングポイントに切り返し、再び400円台を回復した。IT関連商社を祖業としていたが、不動産や企業再生など投資事業会社に転身、不動産はレジデンス事業が好調で収益に貢献している。19年4-9月期営業利益は前年同期比4割強の伸びを達成。中国で発生した新型肺炎の影響から、29日までの日程で行われるFOMCではFRBがハト派的姿勢を強めることが予想され、これに追随する形で世界的な金融緩和環境が維持されるとの思惑が浮上。不動産セクターには追い風で、同社株にもポジティブ材料となる。

■ナック <9788>  1,092円 (+60円、+5.8%)

 ナック <9788> が急反発。27日大引け後、エースホームの株式をヤマダホームズから取得し子会社化すると発表したことが好感された。エースホームは旧社名である住宅メーカー小堀住研の技術力・設計力・デザイン力と、住宅設備機器業界最大手のLIXILの優れた製品とサービス力を融合させて生まれた住宅フランチャイズを展開している。建築コンサルティング事業の顧客基盤強化による業績寄与などを期待する買いが向かった。

■リスモン <3768>  1,870円 (+85円、+4.8%)

 リスクモンスター <3768> [東証2]が我が道を行く展開で、27日に続き全体相場に逆行。連日の昨年来高値更新と気を吐いている。期間貸しソフトで与信管理サービスを提供するが、顧客独自のシステムを構築するクラウドサービスや、IPOに向けた反社・与信管理体制の構築支援事業が好調で業績を押し上げている。豊富なeラーニングコンテンツを強みとする定額方式の社員研修サービスも会員数が増加しており収益に貢献、20年3月期営業利益5億円(前期比9%増)は増額含みとみられている。株主還元姿勢も高く、自社株買いに積極的であることも評価材料。昨年11月には発行済み株式総数の3.6%に相当する自社株買いを実施している。

■スマレジ <4431>  3,500円 (+155円、+4.6%)

 スマレジ <4431> [東証M]が地合い悪に抗して大幅反発。全体波乱相場のなか、同社株は25日移動平均線をサポートラインとする頑強な値動きを続けているが、28日は年初につけた高値を更新した。クラウドサービス事業を展開するが、同社はスマートフォンを使ったPOSレジアプリ「スマレジ」を主力に中小事業者の需要を捉えている。スマレジ「4.0」のバージョンアップで導入実績も増勢一途で中期成長期待が大きい。20年4月期業績は営業利益段階で前期比5割の伸びを見込む。

■GMOメディ <6180>  1,563円 (+54円、+3.6%) 一時ストップ高

 GMOメディア <6180> [東証M]が3日続伸、一時ストップ高に買われた。同社は27日取引終了後に、19年12月期通期の単独営業利益が前の期比82.3%減の5000万円(従来予想は2000万円)になったようだと発表しており、これが買い手掛かりとなったようだ。売上高は同8.7%減の41億4000万円(従来予想は41億円)になったもよう。利益率の高いソーシャルメディア系サービスで年末の広告需要増を背景に、広告収入が見込みを上回ったことなどが業績を押し上げた。

■フロンテオ <2158>  312円 (+10円、+3.3%)

 FRONTEO <2158> [東証M]が大幅高。同社は28日、転倒転落予測システム「Coroban」に関する特許査定通知を日本特許庁から受領したと発表。今後の展開などが期待されたようだ。「Coroban」は、同社とエーザイ <4523> が共同開発した、人工知能Concept Encoderを利用した転倒転落予測システム。Concept Encoderが電子カルテを読み込み、患者の状態や看護記録から転倒リスクを評価する仕組みとなっている。

■メドピア <6095>  1,833円 (+48円、+2.7%)

 メドピア <6095> [東証M]が3日ぶりに反発。同社は28日、子会社のMediplatとPKSHA Technology <3993> [東証M]が、メドピアの産業保健支援サービス「first call」での医師の回答文案作成をサポートする人工知能(AI)システムを共同開発すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。これは、PKSHAのアルゴリズムモジュール「PMLモジュール」を活用することで、ユーザーから日々寄せられる健康相談に対する医師の回答フローの効率化と回答精度の向上を目指すもの。20年春頃から「first call」への導入を予定している。

■アサヒ衛陶 <5341>  538円 (+13円、+2.5%) 一時ストップ高

 アサヒ衛陶 <5341> [東証2]が6日ぶり反発、一時ストップ高まで買われた。同社は27日、ベトナム販売子会社の大口案件が決定したと発表。これが材料視されたようだ。同国で総合病院を運営するBenh Vien Xuyen a社(投資グループ)とBenh社が計画する案件の衛生設備に関して、同社の商品を標準採用することで合意。20年度2病院と21年度2病院の計4物件に納入する予定で、納入金額は合計で約50万ドルを見込んでいる。

■クスリアオキ <3549>  6,520円 (+130円、+2.0%)

 クスリのアオキホールディングス <3549> が5日ぶり反発。27日大引け後に発表した1月度(12月21日~1月20日)の月次営業速報で、既存店売上高が前年同月比1.7%増と今期に入り8ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感されたようだ。客単価は0.3%減と12月に続いて減少したものの、客数が同2.0%増に伸びたことが寄与した。なお、全店売上高は同11.7%増だった。

■タカラレーベ <8897>  487円 (+9円、+1.9%)

 タカラレーベン <8897> が4日ぶりに反発。27日大引け後に発表した20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結業績は売上高が968億4300万円(前年同期比30.4%増)、経常利益が56億6700万円(同3.2倍)といずれも急拡大して着地したことが好感された。不動産販売事業で主力の新築分譲マンションの引き渡し戸数が1791戸(前年同期は1435戸)と大幅に増加した。また、不動産管理収入事業が2ケタ増収となったほか、発電事業では売電収入が大きく伸びた。

■コーテクHD <3635>  2,825円 (+45円、+1.6%)

 コーエーテクモホールディングス <3635> が3日ぶりに反発。売り先行でスタートしたものの、プラス圏に切り返した。27日大引け後に発表した20年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結最終利益が前年同期比14.8%増の97億1800万円と同期間として過去最高だったことが好感された。固定資産売却益15億5900万円を計上したほか、有価証券売却益が増加したことが利益を押し上げた。主力のエンターテインメント事業はロイヤルティー収入の増加でオンライン・モバイル分野が大きく伸長したものの、開発体制拡充で固定費が増加し、営業利益は減少した。第4四半期は大型タイトルの投入で収益拡大を見込む。

※28日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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