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【材料】今週のマーケット展望「新型肺炎の深刻化でリスクオフに」~マネックス証券チーフ・ストラテジスト広木隆氏(高井ひろえ)

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

皆さま、こんにちは、フィスコマーケットレポーター高井ひろえの「マネックス証券の気になるレポート」です。今週は米国、日本ともに決算発表が目白押しです。注目していきましょう。さて、マネックス証券の「メールマガジン新潮流」が、1月27日に配信されました。そのなかから今回は、同証券のチーフ・ストラテジスト、広木隆氏のレポート「今週のマーケット展望」の内容をご紹介いたします。

まず広木さんは、足元の動きについて『新型コロナウィルスによる肺炎の蔓延は一段と深刻さを増しており、週明けの東京市場は下値模索の展開となりそうだ』と予想しています。中国政府が『すべての団体旅行を中止する命令を出した』ことにより、『特にインバウンド関連銘柄中心に売りがかさみそうだ』との見解です。また、『タイミング悪くオリエンタルランドの業績観測報道が日曜日の日経1面で報じられた。影響を注視したい』と述べています。

下値の目処については『2万3500円辺りか』と考察。『一目均衡表の雲の上限がその辺りの水準に上がってくる』こと、『年初、米国とイランの対立の緊張から急落したときもザラ場安値が一目均衡表の雲の中にかかったところで下げ止まっている』こと、『移動平均で見ると75日線手前で止まっている』ことを背景に、『今回も2万3000円台半ばがひとつの下値目処となろう』と示唆しています。

続けて、『日経平均は昨年11月に2万3000円台を回復して以降、取引時間中にここを割り込むことはあっても終値では下回っていない』として、『2万3000円に接近するような深押しが今後あれば押し目買いの好機であろう』と分析しています。

米国株については『4日続落』と伝えており、『ダウ平均の4日続落は2019年8月前半以来、5カ月半ぶりだが、逆に言えばある程度調整は入ったということだ』と指摘しています。

今週は、米国で『28日のアップルや29日のフェイスブック、マイクロソフト、30日のアマゾン・ドット・コム、31日のキャタピラーなどいよいよ主要どころの決算発表が目白押しとなる』と伝えており、『もともと米国株のトレンドは強いので、これらの決算をきっかけに再び高値更新、ダウ平均3万ドル達成ということもあり得ない話ではない』と指摘。『新型肺炎の報道であまり目線を下げ過ぎると、米国株の反発で逆に持って行かれることもあるだろう』との見解を述べています。

日本でも、今週から2019年4~12月期の決算発表が本格化しますね。広木さんは『28日の信越化学、29日のNEC、ファナック、アドバンテスト、30日の富士通、東京エレクトロン、NTTドコモ、31日のTDK、KDDIなどが注目か』と伝えています。

そして、『新型肺炎の報道でリスクオフに傾きやすいが、日米とも業績に目を向けたい時期だ』としており、『日本電産は2度目の下方修正やEV用モーターの立ち上がりが思わしくないことなどから売られたが、営業利益が四半期ベースで5四半期ぶりに増益に転じたことはもっと評価されてよいだろう』と考察しています。加えて、今回の決算発表について、『このようなパターンで業績の底入れ感が広がっていくか』が見どころであるとしています。

最後に、日経平均の予想レンジについて『2万3500円~2万4000円とする』とまとめています。

参考にしてみてくださいね。

高井ひろえの「気になるレポート」はマネックス証券の「メールマガジン新潮流」に掲載されたレポートを高井ひろえの見解で注目し、コメントしています。レポート発行人との見解とは異なる場合があります。詳細は発行人のレポートをご確認くださいね。

フィスコマーケットレポーター 高井ひろえ

《HH》

 提供:フィスコ

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