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【通貨】ユーロ週間見通し:弱含みか、金利先高観はやや後退も

ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、米国は対欧州車関税発動を警告

先週のユーロ・ドルは弱含み。米国とフランスがデジタル税回避で合意したことを好感してユーロ買いが先行した。しかしながら、米国は対欧州車関税発動を警告したことや欧州中央銀行(ECB)による金融緩和策の長期化観測を嫌気して、週後半はユーロ売りが優勢となった。取引レンジ:1.1025ドル-1.1118ドル。

■伸び悩みか、ECBによる緩和策長期化でユーロ買い抑制も

今週のユーロ・ドルは伸び悩みか。域内の経済指標は強弱まちまちとなるなか、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の理事会での発言から緩和政策の長期化が予見されており、ユーロは買いづらい。新型のコロナウイルスによる感染拡大に対する警戒感は消えていないことも、ユーロ買いを抑制するとみられる。

予想レンジ:1.0920ドル-1.1120ドル

■軟調推移、新型肺炎の感染拡大でリスク回避の円買い

先週のユーロ・円は軟調推移。中国の新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大が懸念されたことや、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁が長期にわたる大規模緩和の必要性を再表明したことがユーロ売り・円買いを促した。米ドル・円相場が円高方向に振れたことも影響したようだ。取引レンジ:120円42銭-122円37銭。

■弱含みか、金利先高観はやや後退も

今週のユーロ・円は弱含みか。欧州中央銀行(ECB)による緩和政策の長期化が見込まれており、域内総生産(GDP)や消費者物価指数(CPI)が市場予想を下回った場合、金利先高観はさらに後退し、ユーロ売りが進みやすい。新型コロナウイルスの感染拡大への懸念は消えていないことも対円でのユーロ反発を抑える一因となる。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・30日:12月失業率(11月:7.5%)
・31日:10-12月期域内総生産(7-9月期:前年比+1.2%)
・31日:1月消費者物価コア指数(12月:前年比+1.3%)
予想レンジ:119円00銭-121円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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