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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

Jストリーム <日足> 「株探」多機能チャートより

■Jストリーム <4308>  969円 (+150円、+18.3%) ストップ高

 Jストリーム <4308> [東証M]がストップ高。15日の取引終了後、西尾レントオール <9699> が機器レンタルサービス「eSports専用ライブ中継サービス」を展開するにあたり、映像システム構築を担当したと発表しており、これを好感した買いが入った。「eSports専用ライブ中継サービス」は、イベントなどでeスポーツ大会を実施する際に必要な機器をまとめてレンタルできるサービス。Jストリームでは、このサービスの展開にあたり、必要な映像制作機材の選定から、映像システム構築までを実施。中核の機材には米ニューテック社の「TriCaster」を採用し、コンパクトながらも、多様な映像の入出力や演出に幅広く対応することが可能となっているという。

■セラク <6199>  1,211円 (+180円、+17.5%)

 東証1部の上昇率トップ。セラク <6199> が続急騰。SI事業が好調で19年9-11月期は営業利益が前年同期比6倍と急拡大しており、マーケットの注目を浴びた。企業のIT技術者に対する需要がうなぎ上りとなるなか、人材育成事業にも注力し商機を捉えている。年間1000人のIT技術者養成を目指すプログラム「テクトレ」を展開しており、足もとの好業績と合わせデジタル人材関連として存在感を高めている。

■インパクト <6067>  2,479円 (+314円、+14.5%)

 インパクトホールディングス <6067> [東証M]が急反騰。16日付の日本経済新聞が「インパクトホールディングスはインドでコンビニエンスストアの出店を拡大する」と報じたことが好感された。同社は、インドのコーヒーチェーン最大手「カフェ・コーヒー・デイ」の運営会社などと合弁会社を立ち上げ、19年8月からコンビニ25店を出店している。これを20年末までに425店まで増やすという。インドの食品小売市場は、まだ中小零細店が中心でコンビニ業態の成長余地は大きいとみられている。

■川本産業 <3604>  597円 (+64円、+12.0%) 一時ストップ高

 川本産業 <3604> [東証2]が続急騰し昨年来高値を更新したほか、ダイワボウホールディングス <3107> やシキボウ <3109> などマスク関連が軒並み高。厚生労働省が16日、中国・武漢で流行している新型コロナウイルスによる肺炎に関して、国内で初めて患者の発生が確認されたと発表しており、感染防止の観点から関連銘柄が物色されている。厚労省の発表によると、武漢市の滞在歴がある神奈川県の男性が今年に入り日本国内で肺炎の症状を訴え、検体を国立感染症研究所(村山庁舎)で検査したところ、15日に新型コロナウイルス陽性の結果が得られたという。男性は武漢市の海鮮市場(華南海鮮城)には立ち寄っておらず、中国において詳細不明の肺炎患者と濃厚接触の可能性があったとしており、人から人への感染も疑われる。前述の銘柄のほか、産業用マスクの興研 <7963> [JQ]や重松製作所 <7980> [JQ]なども買われたほか、デュポン製防護服販売のアゼアス <3161> [東証2]やクリーンルームの日本エアーテック <6291> 、更に発熱者スクリーニングの赤外線サーモグラフィを手掛ける日本アビオニクス <6946> [東証2]などにも物色が波及した。

■TOW <4767>  1,075円 (+107円、+11.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。イベント制作大手のテー・オー・ダブリュー <4767> が一時ストップ高。15日大引け後、20年6月期上期(7-12月)の連結経常利益を従来予想の13.6億円→15億円に10.6%上方修正。増益率が10.6%増→22.4%増に拡大し、従来の5期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。上期業績の上方修正は昨年12月に続き、2回目。12月に実施した複数の大型案件の収益が想定を上回ったことが上振れの要因となった。なお、通期の経常利益は従来予想の21.1億円(前期は20.1億円)を据え置いた。

■テセック <6337>  1,642円 (+147円、+9.8%)

 テセック <6337> [JQ]が大幅高で6連騰と異彩の上昇トレンドを形成している。半導体分類装置(ハンドラ)と検査装置(テスター)を主力展開しており、ここ動意が相次いでいる半導体中小型株の一角として投資資金の流入が加速している。米中摩擦の影響が一巡し、来期以降の業績回復に期待が持てる局面にあるが、車載用パワー半導体向けを戦略的に開拓することで成長路線を確保する構えにある。

■アクセルM <3624>  774円 (+57円、+8.0%)

 アクセルマーク <3624> [東証M]が急反発。15日大引け後、東証が16日売買分から信用取引の臨時措置(委託保証金率を50%以上[うち現金20%以上]とする)を解除すると発表したことが買い材料視された。日証金も増担保金徴収措置の解除を発表しており、信用規制の解除により、資金流入の活発化を期待する買いが向かった。

■パスコ <9232>  2,234円 (+149円、+7.2%)

 東証1部の上昇率6位。パスコ <9232> が大幅に5日続伸し、昨年来高値を更新した。同社は16日、スマート農業の普及に向けて東京農業大学及び東京情報大学と包括連携協定を結んだことを明らかにし、これが材料視されたようだ。スマート農業とは、ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、超省力化・精密化や高品質生産を実現する新しい農業のこと。3者はスマート農業を普及させるための施策立案に加え、一次産業での新たな空間情報技術活用の可能性を追求するとしている。

■フジプレアム <4237>  289円 (+18円、+6.6%)

 フジプレアム <4237> [JQ]が大幅に3日続伸。光学フィルター大手で太陽電池分野にも展開、20年3月期は営業利益段階で前期比8%増の4億3000万円と収益成長が見込まれている。昨年12月に太陽電池の製造装置を手掛けるエヌ・ピー・シー <6255> [東証M]が大きく株価を変貌させたが、低位株物色人気のなか同社株にも同様の思惑で買いが流入した。

■長野計器 <7715>  998円 (+54円、+5.7%)

 長野計器 <7715> が続急伸。圧力計・圧力センサーの世界トップメーカーで車載用主力だが、半導体向けも構造圧力センサー、デジタル圧力計、圧力トランスミッターなどを手掛けており、半導体関連中小型株物色の流れに乗る。加えて、水素ステーション向け高圧水素用圧力計測器で高実績を有し、水素エネルギー関連としてマーケットの注目を集めている。

■アルトナー <2163>  900円 (+44円、+5.1%)

 アルトナー <2163> がマドを開けて買われ3日続伸。技術者派遣を主力とする人材サービス会社で、自動車やIT業界を中心とする高水準の求人需要を取り込み業績は好調。「改正出入国管理法」の施行で外国人就労が拡大するなか、外国人を対象とした人材活用についても積極的な姿勢をみせており、ここ成長期待を背景に継続的な買いが観測されている。20年1月期は営業利益段階で前期比11%増の8億7000万円と2ケタ成長を見込むが、21年1月期も増益基調に変化はないとみられている。

■トーセイ <8923>  1,463円 (+65円、+4.7%)

 トーセイ <8923> が4日ぶりに大幅反発。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は15日、同社株のレーティングの「バイ」を継続するとともに、目標株価は1800円から1900円に引き上げた。流動化案件の仕入れ・売却が好調で業績は増益基調が続くと予想している。19年11月期の連結営業利益は前の期比16.7%増の126億9100万円と最高益を更新した。20年11月期の同利益は前期比9.5%増の139億円(会社予想137億3700万円)、21年11月期は今期推定比15.1%増の160億円を予想している。

■タカトリ <6338>  652円 (+28円、+4.5%)

 タカトリ <6338> [東証2]が3連騰、ここにきてにわかに動意含みだ。株価は今週に入って13週・26週移動平均線を大きく上回り、大勢トレンド転換を示唆している。ここにきて半導体関連の中小型株に動意づく銘柄が相次いでいるが、同社もその一角。炭化ケイ素(SiC)半導体分野では同社の技術が不可欠であり、マーケットの注目度が高まっている。マルチワイヤーソーをはじめ半導体製造装置を手掛けるが、パワー半導体、ディスクリート半導体向けで収益回復が進み、20年9月期は営業黒字転換が見込まれている。

■シノプス <4428>  3,360円 (+115円、+3.5%)

 シノプス <4428> [東証M]が大幅続伸。同社は小売業向けを中心に自動発注ソフトを開発、課金収入で収益を伸ばしている。15日取引終了後、生活協同組合コープさっぽろと需要予測型自動発注システム「sinops-R6」を全店導入することを前提としたパイロット契約を締結したことを発表、これによる業績への恩恵を材料視する買いを呼び込む形となった。

■三谷商 <8066>  5,480円 (+180円、+3.4%)

 三谷商事 <8066> [東証2]が6日ぶり反発。16日、発行済み株式数(自社株を除く)の0.12%にあたる3万株(金額で1億8300万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。買い付け期間は1月17日から3月24日まで。

■ジェネパ <3195>  661円 (+21円、+3.3%)

 ネット通販サイト「リコメン堂」の運営などを手掛けるジェネレーションパス <3195> [東証M]が大幅続伸。同社は15日取引終了後に、19年12月度の連結売上高が前年同月比15.7%増の10億200万円になったと発表。12ヵ月連続で前年実績を上回り、前月の伸び率(8.8%増)から拡大していることが好感されたようだ。

■エイジス <4659>  3,380円 (+105円、+3.2%)

 エイジス <4659> [JQ]が大幅3日続伸。16日、12月売上高は前年同月比10.7%増と3ヵ月連続で前年実績を上回ったと発表したことが買い材料視された。

■サイボウズ <4776>  1,760円 (+48円、+2.8%)

 サイボウズ <4776> の上値指向が強い。昨年12月下旬以降一貫した上昇波を形成し、時価は2006年以来14年ぶりの高値水準で実質青空圏を走る展開。グループウェアのソフト開発を手掛け、クラウドサービスを主力に収益を伸ばし、DX(デジタルトランスフォーメーション)関連の一角として注目度が高い。クラウド事業の契約社数は増勢一途で成長期待も強い。19年12月期は従来見通しを上方修正し、営業利益は前の期比50%増の16億5200万円を見込む。また、20年12月期も増益基調が続く見通し。

■弁護士COM <6027>  5,580円 (+150円、+2.8%)

 弁護士COM <6027> [東証M]が6日ぶり反発。15日、税務相談ポータルサイト「税理士ドットコム」がリーガルスクリプトの登記書類作成支援サービス「LegalScript」とサービス連携を開始したと発表したことが買い材料視された。

■アシックス <7936>  1,703円 (+42円、+2.5%)

 アシックス <7936> が5連騰。16日朝、陸上の長距離で好記録が続出して注目されている米ナイキの「厚底シューズ」について、世界陸連の新規則によって禁止されることになると英メディアが報じたとされており、同シューズによるシェアダウンが警戒されていた同社株には、懸念払拭との思惑から買い戻しの動きが出たようだ。

■ソフトクリエ <3371>  1,734円 (+30円、+1.8%)

 ソフトクリエイトホールディングス <3371> が続伸。15日大引け後、発行済み株式数(自社株を除く)の0.77%にあたる10万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は1月16日から3月31日まで。

■寿スピリッツ <2222>  8,870円 (+130円、+1.5%)

 寿スピリッツ <2222> が反発。15日の取引終了後に発表した第3四半期(19年10-12月)売上高が、前年同期比17.9%増の132億8800万円となったことが好感された。首都圏での展開強化及びインバウンド対策として注力している国際線ターミナル売店での卸販売強化などに取り組んだことが奏功した。セグメント別では、既存店の販売強化及び積極的な新規出店などにより直営店売り上げが伸長し、また国際線ターミナル売店及び駅エリアでの卸売り上げが好調に推移した「シュクレイ」が29.1%増と全体を牽引。国際線ターミナル売店での卸売り上げが伸長した「ケイシイシイ」も12.3%増となった。なお、4月からの累計では売上高は356億7600万円(前年同期比20.5%増)となった。

■ダイセル <4202>  1,040円 (+13円、+1.3%)

 ダイセル <4202> が反発。SMBC日興証券は15日、同社株の投資評価を「3」から「2」へ引き上げた。目標株価は840円から1150円に見直した。19年6月に就任した小河社長のもと、構造改革に踏み出すことで21年3月期は5年ぶりの営業増益となる確度が高まったとみている。同証券では20年3月期の同利益は前期比32%減の350億円(会社予想360億円)を見込んでいるが、21年3月期の同利益は420億円を予想している。また、19年3月期の191億円に続き20年3月期は総額200億円の自己株式の取得を実施・表明するなど株主還元に積極的な姿勢も前向きに評価している。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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