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【注目】前週末13日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

三井ハイテク <日足> 「株探」多機能チャートより

■三井ハイテク <6966>  1,697円 (-445円、-20.8%)

 東証1部の下落率トップ。三井ハイテック <6966> が急反落。12日の取引終了後、20年1月期の連結業績予想について、営業損益を3億円の黒字から2億円の赤字(前期4億9900万円の黒字)へ、最終損益を1億円の黒字から5億円の赤字(同3億200万円の黒字)へ下方修正し、営業黒字予想から一転して赤字予想としたことが嫌気された。電子部品事業でスマートフォンなどの携帯用端末や民生及び車載向けリードフレームの需要が想定を下回る一方、電機部品事業で車載向けモーターコアの需要が堅調に推移していることから、売上高は860億円(前期比4.9%増)の従来見通しを据え置いた。ただ、原材料価格の上昇や電子部品事業の売上高の大幅な減少が損益を悪化させた。なお、第3四半期累計(2-10月)決算は、売上高644億6500万円(前年同期比3.7%増)、営業損益1億400万円の赤字(前年同期7億6600万円の黒字)、最終損益3億1700万円の赤字(同9億8300万円の黒字)だった。同時に自社株買いの実施を発表した。35万株(発行済み株数の0.95%)、または7億円を上限としており、取得期間は12月13日から20年1月10日まで。

■クスリアオキ <3549>  6,990円 (-1,250円、-15.2%)

 東証1部の下落率2位。クスリのアオキホールディングス <3549> が急反落。12日の取引終了後、20年5月期の連結業績予想について、営業利益を150億円から125億2400万円(前期比11.5%減)へ、純利益を110億円から93億900万円(同12.6%減)へ下方修正し、増益予想から一転して減益予想としたことが嫌気された。売上高は3000億円(同19.6%増)の従来見通しを据え置いたものの、価格訴求や販促強化の営業施策を進めるなかで、上期において主に7月の冷夏による日焼け止めや制汗剤などの季節商品の不振を補うことができず、また下期も同営業施策を継続する予定であることが要因としている。なお、同時に発表した第2四半期累計(5月21日-11月20日)連結決算は、売上高1464億3500万円(前年同期比19.8%増)、営業利益66億2900万円(同2.8%減)、純利益48億8900万円(同5.1%減)だった。

■オハラ <5218>  1,266円 (-202円、-13.8%)

 東証1部の下落率3位。オハラ <5218> が続急落。同社は12日大引け後に決算を発表。19年10月期の連結経常利益は前の期比69.1%減の11.4億円に落ち込み、従来予想の14億円を下回って着地。20年10月期も前期比21.5%減の9億円に減る見通しとなった。

■メガチップス <6875>  1,984円 (-289円、-12.7%)

 東証1部の下落率4位。メガチップス <6875> が大幅安で6日続落。13日の取引終了後、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を12億円から6億5000万円(前期比13.4%増)へ、最終損益を2億円の黒字から15億5000万円の赤字(前期17億2700万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。Smart Connectivity事業部門の譲渡に伴う減少分がある一方、ゲームソフトウェア格納用LSIの需要が想定を上回る見込みとなっていることから、売上高は650億円(前期比31.7%減)の従来予想を据え置いたものの、連結子会社SiTime Corporationの米国IPO完了に伴う諸費用の発生を見込んだことなどが利益を圧迫する。また、Smart Connectivity事業部門の譲渡による事業譲渡損の計上や投資有価証券評価損の計上などを織り込み、最終損益を赤字に修正した。

■くら寿司 <2695>  4,870円 (-210円、-4.1%)

 くら寿司 <2695> が大幅反落。12日の取引終了後に発表した19年10月期連結決算が、売上高1361億3400万円(前の期比2.7%増)、営業利益54億7500万円(同20.4%減)、純利益37億6600万円(同26.6%減)と2割強の営業減益だったことが嫌気された。グループ全体で32店舗の新規出店を行ったことで売上高は増収となったが、2月に+アルバイトによる不適切動画の投稿が発覚したことや、大型台風の上陸などの影響で既存店売上高が同3.8%減と苦戦。また、人件費をはじめとする販管費の増加も利益を圧迫した。なお、20年10月期業績予想は、国内20~25店舗、海外10~15店舗の出店を計画しており、売上高1441億1300万円(前期比5.9%増)、営業利益56億200万円(同2.3%増)、純利益38億2100万円(同1.5%増)を見込んでいる。

■シノケンG <8909>  1,284円 (-25円、-1.9%)

 シノケングループ <8909> [JQ]が続落。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が12日付で、投資判断を「バイ」から「ホールド」としたことが弱材料視されたようだ。なお、目標株価は1300円から1400円へ引き上げている。同証券では、高稼働が続いている不動産サービス事業などストック収益の拡大などから中期的な利益成長が続くという見方に変更はないとして、20年12月期営業利益予想を110億円から115億円へ、21年12月期を同120億円から130億円へ上方修正したが、株価は会社側の上方修正の発表などを受けて上昇しており、割安感が薄れたと指摘している。

■アンジェス <4563>  689円 (-13円、-1.9%)

 アンジェス <4563> [東証M]が3日続落。12日の取引終了後、イスラエルを拠点とする米国のバイオ企業エメンド・バイオセラピューティクス社へ追加出資し、持ち分法適用関連会社化すると発表したが、これに対する市場の反応は限定的のようだ。今回の追加出資は、安全性が高く標的選定の自由度が高いゲノム編集技術を持つエメンド社とより緊密な関係を築くことで、エメンド社が現在開発中のいくつかの対象疾患についても、導入を検討することを目的としているという。アンジェスではこれにより、HGF遺伝子治療薬、核酸医薬、DNAワクチンに続く第4の柱として、ゲノム編集による医薬品の開発が開発パイプラインのさらなる拡充を可能にすると期待しているという。出資額は5000万ドルで、持ち株比率は約32%となる予定。なお、19年12月期業績への影響は軽微としている。

※13日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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