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【市況】明日の株式相場戦略=5G×半導体で生まれるビッグウェーブ

 きょう(12日)の東京株式市場では引き続き模様眺めムードが拭えない地合いで、日経平均株価はプラス圏を維持したものの、値下がり銘柄数が値上がり数を600以上も上回る状況となった。規模別にみても大型株指数よりも小型株指数の崩れが顕著となり、回転売買を主軸とする個人マネーにとってはやや風向きの悪い地合いとなった。

 英国議会選挙の結果を確認したいという思惑が漂うなか、あすのメジャーSQを前にあえて持ち高を積み上げる必然性はなく、利益が確保できるものについてはいったんキャッシュ化してポジションを下げておきたいと考えるのが人情だ。ジャスダック市場では日経ジャスダック平均が前日まで14連騰を記録、これは今年9月に続いて2度目となる連騰パフォーマンスで、2017年に記録した21連騰以来の快進撃に期待も高まったが、大概こういう話題が出る頃が潮時というのが相場の常。きょうは朝方こそプラス圏で始まったものの、その後は勢いを失った。とはいえ、下げ幅は小さく上昇トレンド途上の小休止に過ぎない。ジャスダック市場は歴史のある老舗的な企業も多く、中小型でも確固たる収益基盤を持っている銘柄が好まれやすい今の物色の流れに適合している。

 きょうは、休養十分だった半導体関連株に投資資金が流れ込んだ。前々日にも触れたが、ここまで強靱な上げ足を披露したソニー<6758>は、スマートフォン向けイメージセンサーの好調を背景とした半導体事業に対する見直しが株価に反映された要素が強い。半導体市場はメモリーなどを中心に昨年後半から、米中摩擦によるマイナスの影響が色濃く出たが、今年になって徐々にプラス変化が出できた。ロジックなどの非メモリー分野の投資需要回復が観測されているが、これは高速・大容量の次世代通信規格「5G」関連投資が牽引していることが、アドバンテスト<6857>の四半期決算などから見えてきた。

 直近では米アップルが来年発売予定の5G対応iPhoneの出荷台数予想を上方修正したことで、これもポジティブな思惑につながっている。また折よく、国内でも政府が5Gの通信インフラを加速させる目的で、税制支援策を当初案よりも強化し、投資額の15%を法人税から税額控除することを決定したことが伝わった。これらがうまい具合にかみ合わさって、5G×半導体のセットで一本の太い物色の流れが形成されるイメージが生まれている。

 きょうは、東京エレクトロン<8035>が久々となる1000円を超える上昇で大陽線を立てたが、アドバンテスト<6857>やディスコ<6146>、更に中小型のローツェ<6323>など半導体製造装置関連が軒並み値を飛ばし、シリコンウエハーを手掛けるSUMCO<3436>や信越化学工業<4063>なども素直に上値を伸ばす格好となった。

 一方、5G関連も動意含み。シンボルストックのアンリツ<6754>が堅調だったほか、大真空<6962>が急騰を演じ、ヨコオ<6800>、多摩川ホールディングス<6838>なども上昇した。ここで改めて着目したい5G関連銘柄では足の軽いアイレックス<6944>や、santec<6777>、アイ・エス・ビー<9702>など。既にウネリのある相場を形成しているリバーエレテック<6666>の目先調整場面も注目か。

 また、半導体関連では独立系半導体商社のPALTEK<7587>の押し目狙い。同社は5G基地局に高水準の需要がある通信機器向けFPGAを取り扱うほか、総務省5G総合実証試験に子会社を通じ参画していることもあり5G関連の切り口を持つ。また、プリント基板メーカーで5G無線システムなど次世代基板への取り組みを強化しているキョウデン<6881>なども動兆著しく、緩んだ場面はマークしておきたい。

 日程面では、あすはメジャーSQ(株価指数先物・オプション12月物の特別清算指数)算出日。また、朝方取引開始前に12月の日銀短観が発表される。このほか、10月の鉱工業生産指数確報値など。海外では11月の米小売売上高、11月の米輸入物価指数、10月の米企業在庫などが発表される。(中村潤一)

出所:MINKABU PRESS

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