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【注目】前週末6日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

コックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■コックス <9876>  225円 (+50円、+28.6%) ストップ高

 カジュアル衣料専門店を展開しているコックス <9876> [JQ]がストップ高に買われ、年初来高値を更新した。同社は5日取引終了後に、11月度の月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比6.0%増となり、10月度の6.5%減から急回復し、11ヵ月ぶりにマイナス圏から脱出したことが好感されたようだ。全店ベースの売上高は同0.2%増となった。同月は中旬からメンズ、レディースともにアウター、ニットの売り上げが好調に推移。ブランド別では主力の「ikka」の全店ベース売上高が同5.3%増、既存店売上高が同8.5%増と伸長した。

■ラ・アトレ <8885>  923円 (+150円、+19.4%) ストップ高

 ラ・アトレ <8885> [JQG]がストップ高。5日大引け後、19年12月期の連結経常利益を従来予想の11.5億円→18.2億円に58.7%上方修正。増益率が22.3%増→94.1%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。新築不動産販売部門における来期に予定していた物件の引き渡しに加え、共同事業による売上計上が前倒しになったことなども収益を押し上げる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の28円→45円(前期は14円)に大幅増額修正した。5日終値ベースの期末配当利回りは5.82%上昇し、権利付き最終日の26日を前に配当取りを狙う買いも向かった。

■クックビズ <6558>  3,435円 (+501円、+17.1%) ストップ高

 クックビズ <6558> [東証M]がストップ高。6日付の日本経済新聞朝刊で、人手不足業種における外国人材の育成が取り上げられ、なかで「クックビズは2019年夏、特定技能の資格取得支援や紹介業を始めた」と報じられていることが好感された。同事業は、ベトナムのドンア大学や現地企業と提携してスタートしたもので、対象となる学生に日本語や調理・接客などの外食企業に必要なスキルを教育。約1年後に特定技能ビザを取得させ、日本の外食企業に紹介する。23年には年間1000~2000人のベトナムの学生が日本の外食企業に就労することを目指すとしており、他の大学との連携も検討しているという。

■アクセルM <3624>  711円 (+100円、+16.4%) ストップ高

 アクセルマーク <3624> [東証M]がストップ高。同社はスマートフォン向けにゲームの開発・配信などを手掛ける。業績は低迷しているが、新作投入に対する期待が大きい。5日取引終了後、新作ブロックチェーンゲーム「コントラクトサーヴァント」のプレセール開始日を12月18日に決定したことを発表、これを材料視する買いが集中した。

■一工薬 <4461>  3,960円 (+370円、+10.3%)

 東証1部の上昇率4位。第一工業製薬 <4461> が続急伸。6日付の日刊工業新聞で「約48億円を投じ、霞工場(三重県四日市市)に第5世代通信(5G)関連製品向け基板材料の専用プラントを新設する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、20年6月に稼働開始の予定で、生産能力は年約440トン強という。5G基地局などに向けた投資が本格化していることを背景に需要が旺盛なことから、増産で対応するとしている。

■医学生物 <4557>  4,680円 (+420円、+9.9%)

 医学生物学研究所 <4557> [JQ]が急反発し年初来高値を更新。6日付の化学工業日報が「2020年度中に、親会社であるJSRと研究開発機能を統合する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、医学生物学研の伊那研究所(長野県伊那市)の研究員や研究設備を、JSR <4185> の筑波研究所(茨城県つくば市)に移すという。これにより、遺伝子検査向けを含め幅広い種類の診断薬を、JSRが筑波研で手がける診断薬原料から最終製品まで一貫して開発できるようになるとしている。

■ラクーンHD <3031>  838円 (+69円、+9.0%)

 東証1部の上昇率7位。ラクーンホールディングス <3031> が急反発し、年初来高値を更新した。5日大引け後に発表した20年4月期上期(5-10月)の連結経常利益が前年同期比38.2%増の3.6億円に拡大して着地したことが買い材料視された。国内で小売業以外を中心に卸・仕入れサイトの流通額が増加したほか、海外流通額も伸びたことが寄与。家賃保証事業を展開するALEMOの買収効果や掛売決済代行サービス「Paid」の取扱高増加も大幅増益に貢献した。

■大興電子 <8023>  973円 (+80円、+9.0%)

 大興電子通信 <8023> [東証2]が急反発。同社は情報通信機器販売とシステム開発を手掛けており、好業績評価で株価上昇の続く富士通 <6702> の特約店であることで注目を集めやすい。19年3月期の営業77%増益に続き、20年3月期も同40%増益予想と業績は絶好調。企業の旺盛なIT投資需要を背景に市場が急拡大しているクラウドサービス分野にも注力、直近販売を開始したクラウド型AI-OCRサービス「DAiKO OCR with AI inside」などの収益貢献が期待される。

■応用地質 <9755>  1,541円 (+114円、+8.0%)

 東証1部の上昇率9位。応用地質 <9755> が大幅高で5日続伸、1400円近辺のもみ合いを一気に上抜けてきた。約6兆円の公共投資で、建設セクターには追い風が強まっているが、そのなか、生産性の向上を図る建設ICT化が注目されている。地質調査最大手である同社は地盤の内部構造を3次元に可視化した地盤モデルに仕上げる独自技術を持っており、国土強靱化の関連有力株として頭角を現している。PBR面からも割安で買いやすさがある。

■ユーザベース <3966>  2,269円 (+165円、+7.8%)

 ユーザベース <3966> [東証M]が続急伸。同社は5日、東京放送ホールディングス <9401> と業務提携し、次世代の動画コンテンツの企画・制作などで連携すると発表。これが好材料視された。

■日本KFC <9873>  3,265円 (+220円、+7.2%)

 日本KFCホールディングス <9873> [東証2]が大幅に4日続伸、新値追いとなっている。同社は6日、11月度の月次売上高(速報値)を公表。既存店売上高は前年同月比17.6%増となり、10月度の8.3%増から伸び率が拡大したことが買い手掛かりとなったようだ。既存店ベースの客単価は前年同月比1.2%減にとどまったものの、客数が同19.1%増と大きく伸びたことが寄与した。なお、全店ベースの売上高は同16.0%増となった。

※6日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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