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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (2) ―本日につながる期待株は?―

楽天地 <日足> 「株探」多機能チャートより

■楽天地 <8842>  6,380円 (+160円、+2.6%)

 東京楽天地 <8842> が続伸、連日で年初来高値を更新した。4日大引け後に発表した20年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結経常利益が前年同期比57.0%増の13.3億円に拡大して着地したことが買い材料視された。「天気の子」「アラジン」などヒット作品に恵まれ、映画興行事業が過去最高の売上高を記録したことが寄与。楽天地ビルのリニューアル計画が完了し、賃貸収入が増加したことも大幅増益に貢献した。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の60円→80円(前期は60円)に大幅増額修正したことも好感された。

■ブックオフG <9278>  1,098円 (+28円、+2.6%)

 ブックオフグループホールディングス <9278> が続伸。4日の取引終了後に発表した11月度の月次売上状況で、国内直営既存店売上高が前年同月比1.2%増となり、2ヵ月ぶりに前年実績を上回ったことが好感された。11月は、ソフトメディアやスポーツ用品、貴金属・時計・ブランドバッグなどの売り上げが前年を上回った。なお、全店売上高は同1.8%増だった。

■プレサンス <3254>  1,798円 (+43円、+2.5%)

 プレサンスコーポレーション <3254> が続伸。三菱UFJモルガン・スタンレー証券は4日、同社株の投資判断「バイ」を継続するとともに、目標株価を2750円から2900円に引き上げた。同社はワンルームやファミリー向けマンションなどの企画開発や販売を行っており、足もとの仕入れ・販売はともに順調で中期的に増益が続くと予想している。また、20年3月期から本格的に取り組んでいる不動産テックの不動産投資情報サービス「プレサンス・ブライ」の19年9月末会員数が3218人と順調なことも評価している。同証券では、20年3月期の連結営業利益は会社予想とほぼ同水準の326億円(前期比20%増)と2ケタ増益が見込め、さらに21年3月期の同利益は365億円、22年3月期は400億円と連続増益を予想している。

■郵船 <9101>  1,961円 (+46円、+2.4%)

 日本郵船 <9101> 、商船三井 <9104> 、川崎汽船 <9107> など海運株に買いが目立つ。米中貿易協議の行方は依然として不透明ながら、12月15日の対中関税引き上げについてマーケットは見送りの可能性が高いとの見方がなお優勢。米中摩擦が緩和されれば、グローバル物流の観点から海運セクターには追い風要因となる。また、鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は前日4日は小幅反落となったものの、3日まで8営業日連続で上昇し1600を回復するなど底入れ反転の動きをみせていることも追い風材料。足もとは外国為替市場で円安方向に振れていることで、これもドル建て決済の海運株にはポジティブな思惑につながる。

■イー・ギャラ <8771>  1,447円 (+32円、+2.3%)

 イー・ギャランティ <8771> が続伸。同社は売掛債権など信用リスク保証を手掛け、地銀をはじめ業務提携戦略を推進している。4日取引終了後、大和ハウス工業 <1925> 及び同社グループのアッカ・インターナショナルと業務提携契約を締結したことを発表、物流施設の入居者の在庫データを活用した新たな融資保証サービスを開始する計画で、これを材料視する買いを呼び込む格好となった。

■ジェイテクト <6473>  1,365円 (+24円、+1.8%)

 ジェイテクト <6473> が反発。同社が4日、自動車駆動部品を製造販売する豊精密工業の全株式をトヨタ自動車 <7203> から取得し子会社化すると発表したことが買い材料視された。

■トランコム <9058>  8,130円 (+140円、+1.8%)

 トランコム <9058> が反発。4日、アサヒグループホールディングス <2502> 、江崎グリコ <2206> 、日野自動車 <7205> など6社共同で物流の課題解決に向けた新たな幹線輸送スキームを事業化すると発表したことが買い材料視された。日野自子会社のNEXT Logistics Japanに総額約1億円を出資する。

■サノヤスHD <7022>  183円 (+3円、+1.7%)

 サノヤスホールディングス <7022> が続伸。同社が4日、20年3月期第3四半期に投資有価証券売却益5.8億円を特別利益に計上すると発表したことが買い材料視された。通期業績予想には織り込み済み。

■アイシン <7259>  4,205円 (+65円、+1.6%)

 アイシン精機 <7259> が3日ぶりに反発。4日のNYダウが反発したほか、為替がドル高・円安に振れていることが買い安心感につながったもよう。また同社は5日、来年5月に福岡市に人工知能(AI)技術の開発拠点を新設すると発表。AIを活用した画像解析により車両の周辺監視や乗員状態推定を行うソフトウェアの開発を行うとしている。また、自社開発した乗り合い送迎サービス「チョイソコ」のシステムが、兵庫県域で車両販売を手掛けるネッツトヨタ神戸(兵庫県尼崎市)が兵庫県猪名川町で推進する地域活性化活動に採用され、来年度からの実証実験を目指すことも明らかにしている。

■トーセイ <8923>  1,472円 (+22円、+1.5%)

 トーセイ <8923> が続伸し、年初来高値を更新した。同社は5日、子会社のトーセイ・アセット・アドバイザースが、ドイツ大手保険機関アリアンツ傘下企業が取得した不動産のアセットマネジメントを受託したことを明らかにした。3日には19年11月期通期の連結業績予想と期末配当計画を上方修正しており、物色人気が続いている。受託した対象物件は、東京を中心に優良な立地に所在する全82棟、総戸数4600戸で、総額は約1300億円。トーセイ・アセット・アドバイザースは今後も投資家のニーズにマッチする柔軟な対応能力を強みに、国内外の投資家からの信頼獲得を目指すとしている。

■三菱UFJ <8306>  584.5円 (+5.7円、+1.0%)

 三菱UFJフィナンシャル・グループ <8306> 、第一生命ホールディングス <8750> などが堅調。米10年債利回りが4日終値ベースで1.775%と反発しており、これを背景に米国株市場ではゴールドマン・サックスやJPモルガン、シティグループなどの大手金融株が軒並み高となった。東京市場でも米国事業を手掛けるメガバンクや生保などは運用利ザヤの拡大思惑から買いが先行しやすい。

※5日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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