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【特集】エルテス Research Memo(5):情報共有技術「UXP」を活用した新サービスの開発やM&Aでも一定の成果あり


■主な活動実績

1. 信託プラットフォーム構築に向けた取り組み
2019年5月に、三井住友信託銀行(株)及び日本電気(NEC<6701>)と、提携先であるサイバネティカ(エストニア)の持つ情報共有技術「UXP」※1を活用した「信託プラットフォーム」構築※2の共同検討を開始すると、2019年9月には相続サービスのデジタライゼーションに向けた実証実験に参加することを決定した。エルテス<3967>は、サイバネティカと様々な分野での業務提携を検討しているが、今回はその一環となる。今後も「デジタル手続法(デジタルファースト法)」※3が成立(2019年5月)した「電子政府(デジタルガバメント)」関連を始め、IT分野における先進的な取り組みに注力する方針である。

※1 「UXP」は、サイバネティカが有するセキュアな情報共有技術であり、世界的に有名なエストニアの電子政府基盤システムである「X-Road」を発展させて開発された。
※2 専業信託のビジネス領域は、資産運用・管理、企業年金制度設計、証券代行、不動産等に加えて相続関連業務など、非常に幅広く専門性の高い商品やサービスであるとともに、顧客との取引が長期にわたるところに特徴がある。本件は、エストニアの電子政府基盤システム「X-Road」を発展させ、サイバネティカが開発したセキュアな情報共有技術「UXP」を活用した信託ビジネスのプラットフォームの構築について、共同検討(実証実験)を行うものである。
※3 行政のデジタル化に関する基本原則や個別施策を定めたものであり、本法案の成立により、行政手続きはオンライン実施が原則化された。ただし、地方自治体は努力義務とされているなど、完全普及には時間を要するとの見方もされている。


2. M&Aの実現
2019年9月には、風評被害対策及びWebマーケティングを行う(株)エフエーアイ(大阪市北区)の完全子会社化を決定。デジタルリスクに対する注目度が広く浸透するなかで、中堅中小企業向け及び地方マーケットへのサービス展開に加え、専門性の高い人材の確保にも狙いがあるとみられる。同社は、事業拡大に向けてM&Aも重要な戦略の1つに位置付けており、今後の動きにも注目したい。

3. 人材の確保
事業拡大に向けて人材の増強にも積極的に取り組んでおり、2019年10月末の社員数(単体)は初めて100名を超えた(前期末は94名)。企業認知度の向上等を背景として、新規採用が順調であったことや組織改正等に伴う定着率向上が奏功しているようだ。同社は、AI化による業務効率化を推進する一方、デジタル分野に強く、リスクコンサルティングのできる人材の確保は、成長加速や競争力の強化に向けて重要な経営課題と認識しており、今後も質を重視した採用を始め、人材の育成にも力を入れる考えである。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

《YM》

 提供:フィスコ

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