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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

オロ <日足> 「株探」多機能チャートより

■カネヨウ <3209>  866円 (+150円、+21.0%) ストップ高

 カネヨウ <3209> [東証2]がストップ高。12日、同社に対して兼松 <8020> がTOB(株式公開買い付け)を実施し、完全子会社化を目指すと発表したことが買い材料視された。TOB価格が12日終値を25.7%上回る1株900円とあって、13日の株価はこれにサヤ寄せする形で買い気配値を切り上げた。買付期間は11月13日から12月24日まで。TOBが成立した場合、同社株は上場廃止となる見通し。

■イメージワン <2667>  617円 (+100円、+19.3%) ストップ高

 イメージ ワン <2667> [JQ]がストップ高。同社は医療画像システムを主力展開するが、最近の電子カルテ市場の拡大を捉え業績は回復トレンド入りが見込まれている。12日取引終了後に発表した19年9月期営業損益は4300万円の赤字だったが、これは10月30日に発表した下方修正で織り込み済みだった。続く20年9月期は3億9000万円の黒字に急浮上し、一気に24期ぶりの最高益を更新する見通しにある。これがポジティブサプライズとなって大量の買いを呼び込んだ。

■オロ <3983>  3,415円 (+500円、+17.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。オロ <3983> がストップ高。12日大引け後に発表した19年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益が前年同期比17.8%増の10.3億円に伸びて着地したことが買い材料視された。クラウドソリューション事業が収益を牽引した。新規顧客の獲得や既存顧客との取引拡大を背景に、主力のクラウドERP(基幹業務システム)「ZAC」の稼働ライセンス数が増えた。上期(1-6月)は17.4%経常減益だっただけに、2ケタ増益に転じたことを評価する買いが向かった。

■IJTT <7315>  620円 (+80円、+14.8%)

 IJTT <7315> [東証2]が続急騰。株価は一時12.2%高の606円と約半年ぶりに600円台を復帰した。12日取引終了後に発表された19年4-9月期連結決算では、売上高は前年同期比5.2%増の910億6800万円、営業利益が同9.6%減の37億4600万円と増収減益だった。国内は排ガス規制に伴う駆け込み需要などで堅調だったが、海外の需要減が影響した。なお、発行済株式数の2.51%に当たる120万株、6億円を上限に、13日から20年6月23日まで自己株式取得する方針を発表しており、これがポジティブ材料となった。

■ASB機械 <6284>  4,510円 (+580円、+14.8%)

 東証1部の上昇率5位。日精エー・エス・ビー機械 <6284> が5日ぶり急反騰。11月12日大引け後に決算を発表。「今期経常は10%増益へ」が好感された。19年9月期の連結経常利益は前の期比20.6%減の41.9億円になったが、20年9月期は前期比9.7%増の46億円に伸びる見通しとなった。

■Ciメディカ <3540>  3,255円 (+353円、+12.2%) 一時ストップ高

 歯愛メディカル <3540> [JQ] が3日続急騰。11月12日大引け後に決算を発表。「1-9月期(3Q累計)経常が20%増益で着地・7-9月期も59%増益」が好感された。19年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比20.0%増の17.1億円に伸び、通期計画の20.9億円に対する進捗率は82.1%に達し、さらに前年同期の72.6%も上回った。

■アトラエ <6194>  3,600円 (+360円、+11.1%)

 東証1部の上昇率8位。アトラエ <6194> が3日続急騰。12日大引け後に発表した19年9月期の経常利益(非連結)は前の期比8.2%増の7億1300万円で着地。続く20年9月期も前期比22.0%増の8億7000万円に伸び、7期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は主力の成功報酬型求人サイト「Green」の高成長が継続するほか、組織改善ツール「wevox」の導入企業も伸び、30.1%の大幅増収を見込む。

■ブレーキ <7238>  253円 (+23円、+10.0%)

 東証1部の上昇率9位。曙ブレーキ工業 <7238> が続急騰。同社が12日取引終了後に19年7-9月期に国内拠点の減損処理などで約250億円の特損を計上することを発表した。一方、事業再生ファンドからの出資と取引金融機関の債権放棄に伴い9月末時点で債務超過の解消を果たし、「継続企業の前提に関する注記」の記載も解消。また20年3月期の連結営業利益が前期比13倍の28億円になりそうだと発表しており、これをポジティブ視する形で短期資金が流入した。

■JIG-SAW <3914>  4,805円 (+365円、+8.2%)

 JIG-SAW <3914> [東証M]が急反発。12日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の0.61%にあたる4万株(金額で2億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月13日から12月31日まで。

■九州FG <7180>  492円 (+37円、+8.1%)

 九州フィナンシャルグループ <7180> が急伸。株価は一時、前日比約8%高の495円まで上値を伸ばし、3月20日に付けた年初来高値まであと1円まで迫った。12日取引終了後に、発行済株式数の2.65%に当たる1200万株、55億円を上限に、13日から20年3月24日まで自己株式取得をする方針を発表した。また、同時に発表された19年4-9月期の連結純利益は111億6200万円(前年同期比7.8%減)とコンセンサスの103億円を上回っており、これらを材料視する形で買いが流入した。

■GAテクノ <3491>  3,690円 (+250円、+7.3%)

 GA technologies <3491> [東証M]が7連騰。13日の寄り前に、中古不動産と購入希望者をマッチングする流通プラットフォーム「RENOSY(リノシー)」事業に関して、四半期ごとの中古不動産の売買成約件数を発表しており、第4四半期(8-10月)は619件になり、第1四半期(18年11-19年1月)の352件に対して大幅に増加したことが好感された。19年10月期通期では過去最大の1856件になったとしており、業績への貢献が期待されている。なお、決算発表は12月9日を予定している。

■CKD <6407>  1,716円 (+113円、+7.1%)

 CKD <6407> が続急伸。12日大引け後、20年3月期の連結経常利益を従来予想の9.5億円→24.6億円に2.6倍上方修正。減益率が82.5%減→54.7%減に縮小する見通しとなったことが買い材料視された。延期されていた半導体設備投資が一部再開され、半導体関連向け流体制御機器などの販売が伸びる。自動機械部門の収益性改善が進むことも上振れに大きく貢献する。業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の10円→11円(前期は28円)に増額修正したことも好感された。

■GMO <9449>  2,176円 (+143円、+7.0%)

 GMOインターネット <9449> が続急伸、一時10%を超える上げで2200円台に買われ連日の年初来高値更新となった。中小企業向けを中心にネット活用支援ビジネスを展開するが、旺盛な企業のネットインフラ需要を取り込み業績は好調に推移している。同社が12日取引終了後に発表した19年1-9月期決算は営業利益が前年同期比15%増の199億3000万円と2ケタ伸長をみせた。これを評価する形で投資資金を呼び込んでいる。EC(電子商取引)市場の拡大を背景に決済代行事業が伸びて、全体業績を牽引している。

■富士フイルム <4901>  5,180円 (+309円、+6.3%)

 富士フイルムホールディングス <4901> が続急伸。同社は12日取引終了後、20年3月期業績予想の修正を発表した。通期想定為替レートを1ドル=110円から108円に円高方向に修正した関係で売上高は減額したものの、最終利益を従来予想の1550億円から1620億円(前期比17%増)に上方修正しており、これが好感される形となった。利益増額は富士ゼロックスの完全子会社化により持ち分利益が増加することを反映したもの。

■タカラトミー <7867>  1,284円 (+69円、+5.7%)

 タカラトミー <7867> が商いを集めて全般軟調相場に抗して3日続急伸。株価は一時、前日比9.2%高の1327円と上値を伸ばした。12月の年末商戦を控えるなか、アニメ関連商品の販売好調による業績の回復色を見せる同社に市場の注目が高まっている。12日の取引終了後、第2四半期(4-9月)連結決算を発表した。売上高が前年同期比6.8%減の830億9200万円、営業利益が同17.6%減の58億2600万円と減収減益だったが、第1四半期の66.8%営業減益に比べるとモメンタムは大幅に改善しており、今後の業績回復を期待する形で買いが流入した。

■アイコム <6820>  2,645円 (+137円、+5.5%)

 アイコム <6820> が急反発。12日に発表した「0.67%を上限に自社株買いを実施」が買い材料。発行済み株式数(自社株を除く)の0.67%にあたる10万株(金額で2億5080万円)を上限に、11月13日朝の東証の自己株式立会外買付取引「ToSTNeT-3」で自社株買いを実施する。

■協和エクシオ <1951>  2,887円 (+100円、+3.6%)

 協和エクシオ <1951> が大幅続伸。一時188円高の2975円まで上値を伸ばし3000円大台復帰を視野に入れている。通信各社の高水準の基地局投資が見込まれるなか、通信工事会社に吹くフォローの風は強い。そのなか、同社が12日取引終了後、第2四半期(4-9月)連結決算を発表。売上高は前年同期比59.8%増の2123億200万円、営業利益は同25.8%増の107億6600万円と高変化を見せた。市場予想の営業利益95億6700万円に対して1割強上回って着地しており、これがポジティブサプライズとなった。18年10月に西日本の同業3社を完全子会社化したことによる経営統合効果もあり、受注高が前年同期比63.1%増の2851億円と通期計画に対する進捗率が58%と好調だった。首都圏などの再開発需要やIT関連投資の高まりを背景に、通信やモバイル、インフラなど大型工事を複数受注したことが寄与した。

■東映 <9605>  15,440円 (+470円、+3.1%)

 東映 <9605> が大幅反発。12日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の105億円→152億円に44.8%上方修正したことが買い材料視された。映画興行で「劇場版『ONE PIECE STAMPEDE』」が大ヒットしたほか、版権許諾では「ドラゴンボール」シリーズや「ワンピース」が国内外で好調だったことが寄与。併せて、通期の連結経常利益も従来予想の192億円→245億円に27.6%上方修正。減益率が26.1%減→5.7%減に縮小する見通しとなった。

■大王紙 <3880>  1,530円 (+31円、+2.1%)

 大王製紙 <3880> が大幅反発、年初来高値を更新。13日午後0時30分ごろ、20年3月期の連結業績予想について、営業利益を200億円から300億円(前期比2.5倍)へ、純利益を130億円から190億円(同4.0倍)へ上方修正したことが好感された。売上高は5600億円(前期比4.9%増)の従来見通しを据え置いたものの、洋紙・板紙の価格修正が浸透していることに加えて、高付加価値品への販売シフトや難処理古紙の増集荷・利用拡大などの収益改善の施策を実行していることが奏功する。また、省エネを中心に工場でのコスト削減が進んでいることも寄与するという。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高2686億1800万円(前年同期比4.2%増)、営業利益124億900万円(同57.5%増)、純利益108億1400万円(同2.4倍)だった。

■太平洋セメ <5233>  3,250円 (+40円、+1.3%)

 太平洋セメント <5233> が3日ぶりに反発。同社は12日取引終了後に決算発表を行い20年3月期の連結営業利益を710億円から640億円(前期比3%減)に下方修正した。国内 セメント事業の販売量は予想を下回って推移しているほか、値上げの浸透も進捗は低いとみられている。ただ、市場には悪材料はほぼ出尽くした、との見方が強まり、株価は上昇した。

※13日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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