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【注目】前週末8日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

第一商品 <日足> 「株探」多機能チャートより

■第一商品 <8746>  228円 (+50円、+28.1%) ストップ高

 第一商品 <8746> [JQ]がストップ高。7日の取引終了後、従来未定としていた第2四半期累計(4-9月)単独業績について、売上高21億7800万円(前年同期比33.9%増)、営業損益2億9100万円(前年同期3億3800万円の赤字)、最終損益2億8300万円(同3億2600万円の赤字)になったようだと発表しており、これが好感された。主力の貴金属先物取引における売買手数料収入が大きく増加したことに加えて、継続して取り組んでいる経費抑制が寄与した。

■ホロン <7748>  3,970円 (+700円、+21.4%) ストップ高

 ホロン <7748> [JQ]がストップ高。7日大引け後、20年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の8.4億円→11億円に31.2%上方修正。増益率が3.9%増→36.4%増に拡大し、従来の2期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。中国市場で主力のフォトマスク用寸法計測装置の新規受注を獲得したほか、次世代露光技術のEUV(極端紫外線)マスク検査向け欠陥レビュー電子顕微鏡の販売が伸びることが寄与。同時に発表した上期(4-9月)の同利益は前年同期比71.8%増の7.6億円だった。

■レック <7874>  1,304円 (+182円、+16.2%)

 東証1部の上昇率2位。レック <7874> が続急騰。7日大引け後に発表した20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比27.1%増の23.7億円に伸びて着地したことが買い材料視された。昨年12月にライオンから譲受した「バルサン」ブランドの殺虫剤事業が新たに加わったことに加え、消費増税前の駆け込み需要も追い風となり、15.2%の大幅増収を達成したことが寄与。

■フジオフード <2752>  3,530円 (+455円、+14.8%)

 東証1部の上昇率3位。フジオフードシステム <2752> が急騰。7日、同社が12月31日現在の株主を対象に1→2の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の2分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。同時に業績修正と配当修正を発表。19年12月期の連結経常利益を従来予想の24.2億円→18.7億円に22.4%下方修正する一方、期末一括配当を従来計画の20円→22円に増額修正した。

■テルモ <4543>  4,018円 (+476円、+13.4%)

 東証1部の上昇率5位。テルモ <4543> が急反騰し、上場来高値を更新した。7日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年3月期上期(4-9月)の連結営業利益は前年同期比24.3%増の591億円に伸び、従来予想の520億円を上回って着地したことが買い材料視された。主力のカテーテルを中心とする心臓血管部門の収益拡大が業績を牽引した。高収益品の販売増加やコスト改善も大幅増益に貢献した。売上高、利益ともに上期として過去最高を達成しており、好決算を評価する買いが殺到した。

■加賀電子 <8154>  2,511円 (+295円、+13.3%)

 東証1部の上昇率6位。加賀電子 <8154> が大幅に4日続伸し、年初来高値を更新した。同社は7日取引終了後に、20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。営業利益は52億3900万円(前年同期比38.9%増)となり、通期計画70億円に対する進捗率は74.8%となった。売上高は2306億3000万円(同99.9%増)で着地。今年1月に富士通エレクトロニクスをグループ化した効果に加え、主力の電子部品事業が医療機器や車載関連向けを中心に伸長したことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■ジャスト <4686>  5,170円 (+565円、+12.3%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率9位。ジャストシステム <4686> が続急騰し一時、ストップ高の5310円に買われた。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高193億7200万円(前年同期比36.3%増)、営業利益85億1200万円(同80.8%増)、純利益56億9100万円(同83.4%増)と大幅増益となったことが好感された。自治体などにおけるICT環境の整備やパソコンの更新需要が拡大し、関連ソフトウェアの導入が順調に進捗。個人向け、法人向けともに売り上げを伸ばしたことが牽引した。なお、20年3月期通期業績予想は、引き続き非開示としている。

■三越伊勢丹 <3099>  1,022円 (+107円、+11.7%)

 東証1部の上昇率10位。三越伊勢丹ホールディングス <3099> は急反騰。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高5772億8800万円(前年同期比2.4%増)、営業利益138億8600万円(同28.3%増)、純利益75億9500万円(同93.3%増)と大幅営業増益となったことが好感された。主力店舗の伊勢丹新宿本店、三越日本橋本店で店舗整備に向けたリモデルを進めたことが奏功したほか、消費税増税を前に宝飾品など高額品の駆け込み需要があったことが寄与した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高1兆1900億円(前期比0.6%減)、営業利益300億円(同2.6%増)、純利益140億円(同3.9%増)の従来見通しを据え置いている。同時に、上限を1400万株(発行済み株数の3.59%)、または100億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これも好材料視されている。取得期間は11月8日から20年4月30日までで、中長期的な資本効率の向上を図るとともに、今後の経営環境に応じた資本政策の実施を可能にするのが目的としている。

■ネクソン <3659>  1,393円 (+126円、+9.9%)

 ネクソン <3659> が急反発。株価は一時、7日比11.8%高の1416円に買われた。同社が7日取引終了後に発表した19年1-9月期営業利益は前年同期比4.7%減の900億700万円、従来予想の861億7400万~899億9400万円の上限を上振れて着地しており、これがポジティブサプライズとなった。特に、7-9月期は同3.0%増の244億1900万円と4-6月期の18.8%営業減益に対して一転、増益となったこともあり、業績のモメンタム改善を好感する形で買いが流入した。

■キリンHD <2503>  2,518.5円 (+219.5円、+9.6%)

 キリンホールディングス <2503> が続急騰。株価は一時12.4%高に買われた。同社は7日取引終了後、大規模な自社株買いを発表。発行済み株式数の6.8%に相当する6000万株、1000億円を上限に、11月8日~20年11月7日の取得期間で自社株買いを実施する。アナリストからは「経営陣のキャッシュフロー創出への自信、現在の株価水準に対する危惧、還元強化の意思などが感じられポジティブに評価できる」との見方が出ている。同時に発表された第3四半期の業績は、事業の経常的な業績を測る事業利益が前年同期比0.8%増の1484億3900万円だったが、19年12月期の予想に対する進捗率は78%と高く、今期業績には増額修正期待も出ている。

■ヨネックス <7906>  653円 (+47円、+7.8%) 一時ストップ高

 ヨネックス <7906> [東証2] が続急伸。同社は11月7日大引け後に決算を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比16.1%減の15.6億円に減ったが、通期計画の25億円に対する進捗率は62.6%となり、5年平均の64.1%とほぼ同水準だった。

■カシオ <6952>  1,901円 (+133円、+7.5%)

 カシオ計算機 <6952> が続急伸し年初来高値を更新した。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高1457億5100万円(前年同期比0.4%増)、営業利益166億6200万円(同12.7%増)、純利益127億3100万円(同14.6%増)と2ケタ営業増益となったことが好感された。「G-SHOCK」のフルメタル「GMW-B5000」の好調に加え、新製品「GM-5600」などのラインアップ拡大で、グローバルで「G-SHOCK」のメタルが好調に推移した。また、中国でのプロモーション効果により、Eコマースを中心に「G-SHOCK」の好調が継続したことも寄与した。なお、20年3月期通期業績予想は、円高の影響で売上高を3150億円から3100億円(前期比4.0%増)へ下方修正したものの、営業利益315億円(同4.1%増)、純利益225億円(同1.6%増)は従来見通しを据え置いている。また、8日付の日本経済新聞朝刊で、「電機・精密各社が民生機器で培った技術を医療に応用する動きが相次いでいる」と報じられ、なかで「2018年に消費者向けデジタルカメラ事業から撤退したカシオ計算機は、皮膚科医向け機器で既存技術を活用」と紹介されていることも好材料視された。記事では、同社のダーモカメラが「ほくろが良性か悪性腫瘍かを判断するのに役立つとして、皮膚科医からの注文が相次ぐ」紹介。また、20年度には婦人科の診療用カメラも発売する予定としている。

■リログループ <8876>  2,852円 (+190円、+7.1%)

 リログループ <8876> が急反発。同社は11月7日大引け後に決算を発表。20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結経常利益は前年同期比2.5%増の95.9億円だった。

■雪印メグ <2270>  2,772円 (+167円、+6.4%)

 雪印メグミルク <2270> が続急伸。同社は8日午前11時頃に、20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結決算を発表。営業利益は106億3700万円(前年同期比10.9%増)となり、通期計画180億円に対する進捗率は59.1%となった。売上高は3116億2500万円(同2.0%増)で着地。機能性ヨーグルトなどの高付加価値商品やチーズなどの主力商品の販売拡大に伴うプロダクトミックスの改善効果などが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■UTグループ <2146>  2,748円 (+152円、+5.9%)

 UTグループ <2146> [JQ]が急騰。株価は一時14.6%高に買われた。同社は7日の取引終了後、東京証券取引所の承認を得て11月14日付でジャスダック市場から東証1部へ市場変更されることになったと発表した。8日は、東証1部への市場変更に伴うTOPIX採用により、新たな組み入れニーズが発生することへの期待感から買いが流入している。 

■ニコン <7731>  1,511円 (+80円、+5.6%)

 ニコン <7731> が急反発。7日の取引終了後、上限を3600万株(発行済み株数の9.24%)、または300億円とする自社株買いを実施すると発表しており、これが好感された。取得期間は11月8日から20年3月24日までで、取得した全株を3月31日付で消却する予定だ。同時に、20年3月期の連結業績予想について、売上高を6700億円から6200億円(前期比12.5%減)へ、営業利益を520億円から200億円(同75.8%減)へ、純利益を420億円から170億円(同74.4%減)へ下方修正したが、織り込み済みとの見方が強い。カメラなど映像事業で、第3四半期以降に期初の想定よりも厳しい競争環境が見込まれることに加えて、精機事業でFPD露光装置、半導体露光装置の売り上げの一部について、顧客都合や台風被災の影響により来期への繰り延べを見込んでいることなどが要因としている。なお、第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高2910億5200万円(前年同期比13.3%減)、営業利益175億400万円(同42.9%減)、純利益163億4300万円(同28.4%減)だった。

■トレンド <4704>  5,690円 (+280円、+5.2%)

 トレンドマイクロ <4704> が続急伸。同社は7日大引け後に決算を発表。19年12月期第3四半期累計(1-9月)の連結経常利益は前年同期比11.3%増の308億円に伸び、通期計画の382億円に対する進捗率は80.8%に達し、5年平均の74.6%も上回った。

■フージャース <3284>  713円 (+34円、+5.0%)

 フージャースホールディングス <3284> が続急伸し、年初来高値を更新した。7日大引け後に発表した20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益が前年同期比3.0倍の15億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。主力の不動産開発事業でマンションの引き渡し戸数が578戸と前年同期(194戸)を大きく上回り、61.7%の大幅増収を達成した。

■石油資源 <1662>  2,997円 (+114円、+4.0%)

 石油資源開発 <1662> が大幅続伸。8日午後2時ごろ20年3月期の連結業績予想について、営業利益を113億4400万円から117億3500万円(前期比5.1倍)へ、純利益を180億2200万円から188億2000万円(同27.4%増)へ上方修正したことが好感された。売上高は海外原油の販売数量減少などで3250億1400万円から3183億5100万円(同18.8%増)へ下方修正したものの、希釈ビチューメン(抽出性有機物)の重軽格差の縮小による販売価格の上昇が販売収支の改善につながった。また、持ち分法による投資利益の増加を見込むことも最終利益を押し上げるとしている。同時に発表した第2四半期累計(4-9月)決算は、売上高1623億4600万円(前年同期比41.0%増)、営業利益77億3000万円(前年同期11億8300万円の赤字)、純利益120億6900万円(同5.0倍)だった。

■アマダHD <6113>  1,311円 (+46円、+3.6%)

 アマダホールディングス <6113> が大幅続伸。7日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の2.52%にあたる900万株(金額で100億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月8日から20年3月31日まで。同時に決算を発表。20年3月期上期(4-9月)の連結税引き前利益は前年同期比16.3%減の194億円に減少して着地したが、こちらへの反応は限定的となった。

■日本化薬 <4272>  1,400円 (+48円、+3.6%)

 日本化薬 <4272> が大幅続伸。7日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.44%にあたる250万株(金額で30億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は11月8日から20年3月31日まで。同時に業績修正を発表。20年3月期の連結経常利益を従来予想の190億円→175億円に7.9%下方修正したが、こちらへの反応は限定的となった。

■グローリー <6457>  3,360円 (+95円、+2.9%)

 グローリー <6457> が反発し年初来高値を更新。7日の取引終了後に発表した第2四半期累計(4-9月)連結決算が、売上高1085億500万円(前年同期比1.0%減)、営業利益90億1800万円(同28.6%増)、純利益48億5900万円(同27.1%増)となり、従来予想の営業利益55億円を大きく上回り、減益予想から一転して増益で着地したことが好感された。海外市場が予想を下回った一方、保守売上高の増加や流通・交通市場及び遊技市場の販売が好調に推移した。また、海外市場におけるプロダクトミックスの改善やコスト削減などの施策が奏功した。なお、20年3月期通期業績予想は、売上高2300億円(前期比2.4%減)、営業利益170億円(同17.4%減)、純利益100億円(同18.4%減)の従来見通しを据え置いたものの、期末配当は32円から2円増額して34円とし、年間配当は66円(従来予想64円)になる予定だ。同時に、11月29日付で消却前発行済み株数の7.28%にあたる500万株を消却すると発表しており、これも好材料視されたようだ。

■SBG <9984>  4,344円 (+118円、+2.8%)

 ソフトバンクグループ <9984> が反発、一時180円高で4400円台を回復する場面があった。6日に発表した決算は、米シェアオフィス大手ウィーカンパニーへの投資失敗に伴い7-9月期の最終損益が7000億円の赤字となる厳しい内容だったが、株価は思わぬ強さを発揮した。7日は朝方こそ売り気配で始まったもののその後は押し目買いに踏みとどまり、大引け96円安と下げ幅は限定的だった。8日は貸株調達によりショートポジションを積んでいた海外機関投資家などが買い戻しに動いたもようで、7日の下落幅を上回る上昇をみせている。

■宇部興 <4208>  2,407円 (+50円、+2.1%)

 宇部興産 <4208> が上伸。7日の取引終了後、同社が創出した前臨床段階の候補化合物UD-014について、全世界における独占的ライセンスをデンマークに本社を置く世界的ヘルスケア企業ノボノルディスク社に供与したと発表しており、これが好感された。UD-014は、前臨床試験において内皮細胞に対する抗炎症作用および抗酸化作用について期待できる有効性を示しており、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)の治療に使用される可能性がある化合物。今回の契約によりノボノルディスク社は、UD-014に関して今後の開発、製造及び販売に関する権利を獲得したことになる。

■かんぽ生命 <7181>  1,791円 (+36円、+2.1%)

 かんぽ生命保険 <7181> が反発。日本時間の8日早朝にMSCIの定期入れ替えが発表され、同社に加え日本新薬 <4516> とオリックス不動産投資法人 <8954> [東証R]、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> の4銘柄が新規採用された。この発表を受け、新規資金の流入期待からかんぽ生命が高い。他の3銘柄は軟調に推移した。一方、除外が発表されたカネカ <4118> 、神戸製鋼所 <5406> 、日本電気硝子 <5214> は堅調に推移した。今回の見直しは、今月26日の終値ベースで反映される。

※8日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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