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【注目】前々日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

ジューテック <日足> 「株探」多機能チャートより

■ジューテック <3157>  1,305円 (+300円、+29.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。ジューテックホールディングス <3157> がストップ高まで買われ、年初来高値を更新した。同社は21日午後2時30分頃に、20年3月期第2四半期累計(4-9月)の連結業績予想を修正。経常利益見通しを従来の6億円から9億8000万円(前年同期比27.4%増)に引き上げたことが好感されたようだ。売上高の見通しは従来の800億円(同4.6%増)で据え置いたが、配送コストの上昇が予想より抑えられたことや経費削減に取り組んだ効果などが利益を押し上げるとしている。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■プロパスト <3236>  242円 (+50円、+26.0%) ストップ高

 プロパスト <3236> [JQ]が出来高増勢のなかストップ高。18日取引終了後、シノケングループ <8909> [JQ]の子会社、シノケンアセットマネジメントが国土交通大臣から、不動産投資信託(REIT)運営に必要な取引一任代理の認可を取得したと発表したことを受け、同社株が動意づいた。シノケンGの持ち分法関連会社である同社が開発する物件についても投資対象とする予定となっていることから、思惑含みの買いが入った。

■アルデプロ <8925>  51円 (+10円、+24.4%)

 アルデプロ <8925> [東証2]が3日続急騰。同社は18日取引終了後に、東京都港区に所有する販売用不動産を売却したと発表。売却価格は非公表としているが、19年7月期の連結売上高(約159億円)の10%以上の金額だとしており、業績への寄与などが期待されたようだ。

■扶桑電通 <7505>  3,885円 (+700円、+22.0%) ストップ高

 扶桑電通 <7505> [東証2]がストップ高。18日大引け後、19年9月期の経常損益(非連結)を従来予想の4億5000万円→8億8000万円に95.6%上方修正したことが買い材料視された。Windows7のサポート終了に伴うパソコンの入れ替え需要を取り込んだほか、地方自治体を中心とする公共案件が拡大したことが寄与。利益率の改善や販管費の削減も上振れに貢献した。

■栄電子 <7567>  511円 (+80円、+18.6%) ストップ高

 栄電子 <7567> [JQ]がストップ高、9月6日以来1ヵ月半ぶりに500円台に乗せた。次世代通信規格の5G関連需要が後押しする形で世界的に半導体市況の改善が急となっており、東京市場では中小型株でこの恩恵を受ける銘柄群に幅広く物色の矛先が向いている。同社は半導体製造装置用のスイッチング電源やコネクターなどを得意分野とする商社で、5GやAI・IoT分野に関連する企業の設投需要拡大で収益機会の高まりが意識された。

■ADプラズマ <6668>  1,077円 (+150円、+16.2%) ストップ高

 アドテック プラズマ テクノロジー <6668> [東証2]がストップ高は150円高の1077円に買われる異彩人気となった。高周波プラズマ電源装置のトップメーカーだが、ここ世界的な半導体市況の回復を背景に回復期に突入しており、物色人気に火がつく格好となった。会社側でも「(当社の)受注は四半期ベースで18年12月-19年2月に底入れが確認された」としている。プラズマ発生装置やプラズマ処理装置、マイクロ波プラズマ発生装置の共振器など数多くの特許権を有していることもポイントで、加速器用大型電源やプラズマガスを患部に照射する医療用機器などを、子会社を通じて積極展開している。20年8月期営業利益は前期比25%増の7億1000万円を見込むが、一段の上振れが有力視される。

■内外テック <3374>  1,286円 (+179円、+16.2%)

 内外テック <3374> [JQ]が続急騰。株価は一時、前週末比18.7%高の1314円まで高値を伸ばし、2月14日に付けた年初来高値更新を視野に入れている。同社は半導体製造装置部品の専門商社で、東京エレクトロン <8035> 向けの売上高が7割以上と依存度が高い。21日は東エレクなど先駆した半導体製造装置関連銘柄は上値の重い展開となっているが、相対的に出遅れている関連株として、同社には水準訂正の買いが流入した。PER12倍台、PBR0.6倍台と指標面の割安感に着目する買いが勢いを増した。

■カワタ <6292>  1,124円 (+150円、+15.4%) ストップ高

 東証1部の上昇率4位。カワタ <6292> がストップ高。プラスチック成形機の周辺機器を手掛けるが、EV関連向けで実績が高く、リチウムイオン電池正極材の製造では、同社のスーパーミキサー(乾式混合技術)に対する引き合いが強い。また、19年度のNEDOの公募事業「新エネルギー等のシーズ発掘・事業化に向けた技術研究開発事業」では全固体電池量産化に役立つ技術開発の実施予定先として採択されるなど全固体電池分野でも活躍が期待され、現在の株式市場のテーマ買いの流れに乗った。

■Mipox <5381>  436円 (+43円、+10.9%) 一時ストップ高

 Mipox <5381> [JQ]が5連騰、一時80円高はストップ高となる473円まで買われる人気となった。シリコンカーバイド(SiC)やガリウムナイトライド(GaN)を使用した次世代パワー半導体がデータセンターや電気自動車(EV)、5G基地局向けなどで市場拡大が見込まれており、そのなか、「SiC・GaN」関連の受託研磨で高い競争力を有する同社が脚光を浴びている。売買高も急増傾向にあり、取引開始後わずか25分で100万株を超えた。

■フマキラ <4998>  1,230円 (+95円、+8.4%)

 フマキラー <4998> [東証2]が大幅高で3日続伸。強毒を持つ南米原産のヒアリの女王アリが東京港青海ふ頭で多数確認されたことを受け、21日は関係閣僚会議が開かれた。同日昼過ぎのNHKでは、菅義偉官房長官が「全国の港湾や空港の状況を緊急に再点検するなどヒアリの定着防止に向け、全力で対応するよう指示した」と伝えており、定着防止に向けた対策が加速するとの見方から、関連銘柄の一角として物色されているようだ。

■ジャックス <8584>  2,418円 (+156円、+6.9%)

 ジャックス <8584> が大幅高で3日ぶりに反発し、年初来高値を更新した。東海東京調査センターが18日付で、投資判断を「ニュートラル」から「アウトパフォーム」とし、目標株価を2400円から2700円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、ジャックス単体の各事業の伸長やコスト抑制効果が会社計画を上回ると見込み、20年3月期の経常利益を会社計画の154億円を上回る160億円と予想。続く21年3月期も同180億円と増益持続を予想している。

■近畿車輛 <7122>  1,632円 (+101円、+6.6%)

 近畿車輛 <7122> が3連騰。前週末18日の取引終了後、第2四半期累計(4-9月)連結決算に、投資有価証券売却益6億5300万円を特別利益として計上すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。上場有価証券2銘柄の売却に伴うもの。なお、20年3月期業績への影響は他の要因も含めて精査中としている。

■ロゼッタ <6182>  3,660円 (+210円、+6.1%)

 ロゼッタ <6182> [東証M]が続急伸。18日、アプライド <3020> [JQ]と人工知能(AI)自動翻訳サービス「T-4OO」に関する販売代理店契約を含む業務提携を締結したと発表しており、これが好感された。今回の提携は、「T-4OO」の導入企業のさらなる拡大と、ユーザーへのサービス向上を図るのが狙い。アプライドが持つ文教市場と民間法人市場向けの販売網を活用し、文教市場および産業ビジネス分野の活性化を図るとしている。

■福井コン <9790>  2,682円 (+125円、+4.9%)

 福井コンピュータホールディングス <9790> が大幅反発。18日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の20.2億円→28.5億円に41.3%上方修正。増益率が3.7%増→46.6%増に拡大し、従来の8期連続での上期の過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。測量関連製品やITソリューション事業における選挙出口調査システムの受注が伸び、売上高が計画を18.1%も上回ったことが利益を押し上げた。なお、通期の経常利益は従来予想の41.5億円(前期は41.4億円)を据え置いた。

■マルマエ <6264>  1,036円 (+47円、+4.8%)

 マルマエ <6264> が大幅高で3日続伸。19日に発表した9月度の月次受注残高は、前年同月比0.4%減となったものの、前月比では4.9%増と2ヵ月連続で増加しており、これを好材料視した買いが入った。半導体分野で、ロジック向けの需要が堅調な推移をするなか、メモリ向けの投資計画が出始めたという。また、FPD分野では、中小型パネル向けの需要が高まっているとしている。

■神戸物産 <3038>  5,980円 (+210円、+3.6%)

 神戸物産 <3038> が3日ぶり大幅反発、一時約2ヵ月ぶりに6000円大台を回復した。売買高は急増傾向にある。プライベートブランド商品比率が高く、価格訴求力の強さを武器とした「業務スーパー」を全国展開、積極的な店舗戦略を背景に収益成長路線を走っている。10月からの消費増税で消費者マインドが慎重となるなかで、同社のビジネスモデルが相対的優位にあるとの見方が市場では広がっている。今月末の株主を対象に1株を2株にする株式分割予定にあり、権利取り狙いの買いも株高につながった。

■高砂熱 <1969>  1,918円 (+66円、+3.6%)

 高砂熱学工業 <1969> が大幅反発。18日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の51億円→84億円に64.7%上方修正。従来の20.8%減益予想から一転して30.5%増益を見込み、2期ぶりに上期の最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。首都圏の大型再開発工事の順調な進捗やリニューアル工事の増加で、採算が想定より上向いたことが上振れの要因となった。なお、通期の経常利益は従来予想の185億円(前期は183億円)を据え置いた。

■野村 <8604>  491.2円 (+7.7円、+1.6%)

 野村ホールディングス <8604> 、大和証券グループ本社 <8601> など大手をはじめ証券株が軒並み上昇。業種別騰落率で「証券」は東証1部33業種中で値上がり率トップに買われた。全体相場はここリスクオンの流れに乗り、日経平均は上昇指向を強めている。依然として空売り筋の買い戻しが指数を押し上げる形となっており、21日も大方の見方を覆し、買い優勢の地合いとなった。そうしたなか、相対的に株価が出遅れていた証券株も手数料収入の拡大や投信など運用成績の向上に期待した買いを引き寄せている状況だ。

■シノケンG <8909>  1,125円 (+13円、+1.2%)

 シノケングループ <8909> [JQ]が6日続伸。同社は18日、子会社のシノケンアセットマネジメントが国土交通大臣から、不動産投資信託(REIT)の運営に必要な取引一任代理等の認可を取得したと発表。これが新たな買い手掛かりとなったようだ。今後、金融商品取引法に規定される投資運用業の登録を済ませ、東京23区内に所在する賃貸住宅不動産を主な投資対象としたREITを組成する予定。その後、不動産市場及び資本市場などの動向を見極めつつ、一定の私募運用期間後、東京証券取引所への上場に向けて準備を進めるとしている。

■バンナムHD <7832>  6,950円 (+80円、+1.2%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が3日続伸。21日、米アップルが展開する100を超えるゲームが楽しめるサブスクリプションサービス「Apple Arcade」で「PAC-MAN PARTY ROYALE」を配信開始したと発表しており、これが好材料視された。同ゲームは、「パックマン」を題材としたバトルロワイヤルゲームで、一つの迷路の中に4人のプレーヤーが入り混じり、食べると移動が速くなる「PAC-DOT」や、食べると他のプレイヤーを食べることができる「POWER PELLET」などのアイテムを獲得しながら、追いかけてくるゴーストや他のプレイヤーを妨害し、最後まで生き残ることを目指すゲーム。同ゲームの配信で「Apple Arcade」へ参入することになるが、1つのサブスクリプションで最大6人までの家族でアクセスすることが可能であることから、同社のファミリー向けIPとの親和性が高いと判断し、参入を決めたとしている。

■全国保証 <7164>  4,390円 (+50円、+1.2%)

 全国保証 <7164> が4日続伸し年初来高値を更新。東海東京調査センターが18日付で、投資判断「アウトパフォーム」を継続し、目標株価を5100円から5350円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同センターでは、持ち家を中心に住宅需要は底堅く、大手提携金融機関による同社の信用保証商品の利用拡大が業績の堅調な伸びにつながると予想。また、20年3月期経常利益は、会社予想の361億円を上回る382億円を見込むほか、21年3月期も同413億円と増益持続を予想している。

※21日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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