【通貨】ユーロ週間見通し:下げ渋りか、EU離脱協定案合意への期待持続
ユーロ/円 <日足> 「株探」多機能チャートより
■英国離脱協議の進展を好感してユーロ反転
先週のユーロ・ドルは強含み。ドイツ政府は財政支援を検討していないことが明らかになり、ユーロ売り・米ドル買いが優勢となった。しかしながら、欧州連合(EU)からの英国の離脱についての協議で進展がみられたことから、秩序ある英国の離脱への期待が広がり、ユーロ買い・米ドル売りが活発となった。取引レンジ:1.0941ドル-1.1063ドル。
■底堅く推移か、EU離脱協定案の合意期待が下支え要因に
今週のユーロ・ドルは底堅く推移か。欧州連合(EU)と英国は離脱協定案を巡る合意に向けて協議を継続するとみられている。合意なき離脱に対する市場の警戒感は低下しつつあることから、ユーロは底堅い動きを見せることになりそうだ。欧州中央銀行(ECB)による一段の金融緩和への思惑はやや後退していることもユーロに対する支援材料となる。
予想レンジ:1.0950ドル-1.1150ドル
■堅調推移、合意なきEU離脱に対する警戒感は低下
先週のユーロ・円は一時120円まで上昇。米中の閣僚級通商協議や英国のEU離脱(ブレグジット)をめぐる不透明感から、リスク回避的なユーロ売り・円買いが先行したが、英国のEU離脱についてEUと英国は建設的な話し合いを行ったことから、合意なき英国のEU離脱に対する警戒感は低下し、週末前はユーロ買い・円売りが活発となった。取引レンジ:117円08銭-120円00銭。
■下げ渋りか、EU離脱協定案合意への期待持続
今週のユーロ・円は下げ渋りか。欧州連合(EU)と英国は離脱協定案を巡る合意に向けて協議を継続するとみられている。合意なき離脱に対する市場の警戒感は低下しつつあり、米ドル・円相場に大きな動きがない場合、ユーロは対円でも底堅い動きを見せることになりそうだ。
○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・14日:8月鉱工業生産(前月比予想:+0.3%)
・16日:8月貿易収支(7月:+248億ユーロ)
予想レンジ:117円00銭-120円00銭
《FA》
提供:フィスコ