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【市況】25日の米国市場ダイジェスト:NYダウ162ドル高、弾劾調査に懐疑的な見方が広がる

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ162ドル高、弾劾調査に懐疑的な見方が広がる

米国株式相場は上昇。ダウ平均は162.94ドル高の26970.71、ナスダックは83.76ポイント高の8077.38で取引を終了した。朝方は、米民主党がトランプ大統領の弾劾調査を開始したことを受けて小動き。しかし、現職大統領を弾劾するには共和党が多数派の上院で3分の2の賛成が必要であることから、弾劾は困難であるとの見方が広がった。日本との貿易協定締結で合意したほか、中国との早期合意を示唆したことから上昇し、堅調推移となった。セクター別では、耐久消費財・アパレルや半導体・半導体製造装置が上昇する一方でヘルスケア機器・サービスや医薬品・バイオテクノロジーが下落した。

スポーツ用品のナイキ(NKE)は、決算内容が好感され堅調推移。タバコ会社のフィリップ・モリス(PM)は、同業のアルトリア・グループ(MO)との合併協議を打ち切り上昇。原油精製のマラソン・ペトロリアム(MPC)は、ポール・シンガー氏率いるエリオット・マネジメントが3社への企業分割を要求していることが報じられ大幅上昇。一方で、半導体のブロードコム(AVGO)は、約32億ドル相当の転換社債の発行を発表し下落した。

欧州連合(EU)が、米国からの輸入品40億ドル超に追加関税を賦課する方針を検討している模様。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米中貿易協議の早期合意期待などでドル反発

25日のニューヨーク外為市場でドル・円は、107円40銭から107円88銭まで上昇し、107円76銭で引けた。ウクライナ大統領が国連でのトランプ大統領との共同記者会見で「トランプ大統領との電話会談は通常のもの、何の圧力もなかった」と指摘し、トランプ米大統領弾劾への脅威が後退したこと、トランプ大統領は「中国との貿易協定、予想されているよりも早く合意する可能性もある」との見解を示したことから、ドルを買い戻す動きが広がった。

ユーロ・ドルは、1.0988ドルから1.0938ドルまで下落し、1.0944ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)のラウテンシュレーガー専務理事が10月31日付で辞任を表明するなど、域内の金利先安感に伴うユーロ売りが継続。ユーロ・円は、117円90銭から118円20銭のレンジで上下に振れた。ポンド・ドルは、1.2394ドルから1.2348ドルまで下落した。英国の欧州連合(EU)離脱への不透明感が根強く、上値を抑制した。ドル・スイスは、0.9862フランから0.9925フランまで上昇した。


■NY原油:続落で56.49ドル、原油とガソリン在庫増加が嫌気される

NY原油先物11月限は続落(NYMEX原油11月限終値:56.49 ↓0.80)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物11月限は前日比-0.80ドルの56.49ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは55.55ドル-57.02ドル。米エネルギー情報局(EIA)がこの日発表した週間在庫統計で原油とガソリンの在庫は減少予想に反して増加していたことが嫌気された。NY原油先物は一時55.55ドルまで下落したが、トランプ大統領が「中国との貿易協議は予想よりも早く合意する可能性もある」との見解を示したことから、原油先物の下げ幅は縮小した。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 29.25ドル +0.31ドル(+1.07%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.04ドル +0.50ドル(+1.18%)
ゴールドマン・サックス(GS)210.03ドル +2.28ドル(+1.10%)
インテル(INTC) 51.02ドル +1.20ドル(+2.41%)
アップル(AAPL) 221.03ドル +3.35ドル(+1.54%)
アルファベット(GOOG) 1246.52ドル +27.76ドル(+2.28%)
フェイスブック(FB) 182.80ドル +1.52ドル(+0.84%)
キャタピラー(CAT) 126.61ドル +0.62ドル(+0.49%)
アルコア(AA) 21.50ドル +0.88ドル(+4.27%)
ウォルマート(WMT) 118.47ドル +0.07ドル(+0.06%)
スプリント(S) 6.34ドル -0.03ドル(-0.47%)

《SF》

 提供:フィスコ

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