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【特集】GMOペパボ Research Memo(2):インターネットを通じて個人や個人事業主の表現活動を支援するサービスを提供

GMOペパボ <日足> 「株探」多機能チャートより

■会社概要

1. 会社概要
GMOペパボ<3633>は、「もっとおもしろくできる」という企業理念と、2013年に新たに制定した経営ミッション「インターネットで可能性をつなげる、ひろげる」のもと、インターネットで何かを始めたいという人々に対して、その活動を支援するツールやサービスを開発し、提供している。主に個人や個人事業主向けに、レンタルサーバー「ロリポップ!」、ネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」などのサービスを低価格で提供しているほか、ここ最近では法人向けにも高機能サービスの提供を行っている。現在は、日本最大のハンドメイドマーケットとなった「minne」を第3の収益柱に育成すべく、注力している。

2. 沿革
同社は、前身の合資会社※1から事業拡大のために個人向けホスティング事業を事業目的とした有限会社paperboy&co.※2として2003年1月に設立され、前身の合資会社から「ロリポップ!」等の事業を譲受した。2004年にはドメイン取得代行サービス「ムームードメイン」やブログサービス「JUGEM」の提供を開始し、株式会社へ組織変更すると同時に、グローバルメディアオンライン(株)(現GMOインターネット)の連結子会社となった。2005年にはネットショップ開業・作成サービス「カラーミーショップ」の提供を開始し、EC支援事業にも参入するなど積極的に事業領域を拡大していった。

※1 同社の前身は、個人向けホスティングサービスの提供を目的として2001年10月に家入一真(いえいりかずま)氏により設立された合資会社マダメ企画。同年11月に「学生や女性にもホームページ作りを楽しんでもらいたい」という思いから「ロリポップ!レンタルサーバー」の提供を開始した。
※2 創業者の家入一真氏が過去に新聞配達をしていたことに由来する。新聞配達員としての経験をきっかけに多くの人と出会い、起業に至ったという原点を忘れないようにと、英語で「新聞配達員」の意味を持つ「paperboy」に、仲間たちを意味する「company」の略である「&co.」を加えて命名された。


以後も、「heteml(ヘテムル)」(2005年)や「30days Album」(2008年)など、様々なニーズに対応したサービスを開発、提供しながら業績を拡大し、2008年12月にジャスダック証券取引所(現東京証券取引所JASDAQスタンダード)に上場を果たす。2014年4月に創立10年を経過したことを契機に、GMOインターネットグループのブランド戦略とのシナジー効果や知名度、信頼性の向上を図るため、社名の冠に「GMO」を付し、愛称として使われていた「ペパボ」を合わせたGMOペパボ株式会社に社名を変更した。

2015年以降は、第3の収益柱を育成するため2012年よりサービスを開始したハンドメイドマーケット「minne」の事業に積極投資を行うとともに、2015年6月にハンドメイド事業強化のため、ハンドメイドマーケット「tetote(テトテ)」を運営するOCアイランド(株)の株式を取得し、子会社化した(「tetote」については2018年6月にサービスを終了し「minne」に統合)。また、2016年7月には様々なサービスの開発・提供で培ってきたノウハウを活用し、インターネットの可能性を広げる「なめらかなシステム」※の実現に向けた新技術を研究・開発する「ペパボ研究所」を同社内に設立している。一方で、事業の集中と選択を進めるため、2016年1月に電子書籍関連事業をブックオフコーポレーション(株)へ、2017年2月には高速モバイルインターネットサービス「PEPABO WiMAX」の事業をGMOインターネットにそれぞれ譲渡している。直近では2019年2月にフリーランス向け金融支援サービスを行うGMOクリエイターズネットワーク(株)の株式を取得し連結子会社化(出資比率51.0%)しており、2019年12月期より連結業績の開示を再開している。

※生物の細胞が持つ生命維持機能をインターネットサービスに応用した新しいシステムの構想で、AI(人工知能)により、システム自体がサービスを自律制御し、異常が起きる前に自動的に再構築するという仕組みのこと。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

《ST》

 提供:フィスコ

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