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【経済】NYの視点:ECBバズーカ発表も、QE再開で足並みそろわず追加緩和期待は後退


欧州中央銀行(ECB)はドラギ総裁が率いる委員会としては最後から2回目となる理事会で物価を押し上げ、長期の下方リスクに対処する緩和パッケージを発表した。

・利下げ:・預金ファシリティ金利(中銀預金金利、下限)を0.10ポイント引き下げ-0.50%に決定
・11月1日から月額200億ユーロの国債買い入れを再開(無期限)
・金利階層化を導入
・貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の期間を2年から3年に延長
・フォワードガイダンスを修正「インフレ見通しが目標に強く収束するまで、金利は現行またはそれ以下となる」
(前回7月:少なくとも2020年の前半まで金利は現行またはそれ以下に)

利下げ幅は10ベーシスポイントにとどまり失望感もあった。しかし、懐疑的見方もあった量的緩和(QE)の再開が発表されたほか、フォワードガイダンスも修正され、また、TLTRO金利の引き下げや期間の延長を受けて内容はハト派的ととらえられた。

量的緩和(QE)に関しては、一部メンバーが再開するほど、経済が悪化していないと反対する意見も多かったため、懐疑的見方もあった。11月1日から月額200億ユーロの国債買い入れ再開で、規模的には市場予想の300億ユーロ‐450億ユーロを下回った。
ただ、買い入れが無期限とされたことと相殺された。

しかし、QE再開で、ドラギ総裁は会見で「大半の支持を得たため、採決の必要はなかった」と説明したが、のちにドイツ、フランス、オランダ、オーストリア、エストニア中銀総裁が反対する中、ドラギ総裁が押し切る形で決定されたことが明らかになると、追加緩和観測は大きく後退した。ドラギ総裁は10月会合が最後となる。その後、ラガルド氏が後任に就任する。

■ハト派要因

●フォワードガイダンス変更
「インフレ見通しが目標に強く収束するまで、金利は現状または現状以下となる」と前回7月の「少なくとも2020年の前半まで金利は現行またはそれ以下に」から期限の設定を取りやめ

●QE再開、無期限
●貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の期間を2年から3年に延長
●利下げ


■タカ派要因

●QE再開に、ドイツ、フランス、オランダ、オーストリア、エストニア中銀総裁が反対
●利下げ幅10ベーシスポイントにとどまる(一部20ベーシスポイントの利下げ予想も)
●QE規模が各月200億ユーロと予想下回る(予想各月300億ユーロ‐400億ユーロ)

《CS》

 提供:フィスコ

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