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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

PバンCOM <日足> 「株探」多機能チャートより

■PバンCOM <3559>  1,465円 (+300円、+25.8%) ストップ高

 ピーバンドットコム <3559> [東証M]がストップ高。11日の取引終了後、ネオス <3627> のIT機器開発・製造子会社ジェネシスホールディングスと業務提携し、EMS(電子機器製造受託サービス)事業を共同で展開すると発表しており、これが好材料視された。PバンCOMは小ロットのプリント基板製造を得意とし、主に試作開発用途の利用実績を積み重ねてきたが、近年では完成品製造の相談もあり受託を行ってきたという。今回のEMS事業の展開にあたっては、ジェネシスと提携するとともに、IoTデバイスの製造を手掛けるBraveridge(福岡市西区)の協力により受託生産体制の強化を図る予定で、3社間のシナジーを発揮し、各製造案件の最適化や効率的な生産体制を実現するほか、新たな顧客層へのアプローチやニーズの取り込みを推進するとしている。

■省電舎HD <1711>  394円 (+80円、+25.5%) ストップ高

 省電舎ホールディングス <1711> [東証2]がストップ高。11日夜、小泉進次郎環境相が就任記者会見で、30年度に再生エネルギーの電源比率22~24%を目指す政府のエネルギー基本計画に関して、「更に比率を拡大すべき」と脱原発に向けた取り組みに積極的な姿勢を見せたことが報じられた。これを受けて、再生エネの発電・開発を手掛ける省電舎HDがストップ高となったほか、レノバ <9519> も一時7%を超える上昇となり関連株が人気化した。

■Hamee <3134>  861円 (+150円、+21.1%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。Hamee <3134> がストップ高。11日大引け後に発表した20年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益が前年同期比66.9%増の3.9億円に拡大して着地したことが買い材料視された。新型iPhone向けケースなどスマートフォンアクセサリーの自社製品の好調が継続した国内コマース事業が収益を牽引した。第1四半期実績だけで、通期計画の10.8億円に対する進捗率は36.9%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■ZOZO <3092>  2,457円 (+291円、+13.4%)

 東証1部の上昇率2位。ZOZO <3092> が続急騰。ヤフー <4689> が同社をTOB(株式公開買い付け)で買収することを発表、TOB価格は1株2620円ということで、この水準にサヤ寄せする形で一気に水準を切り上げた。ヤフーは最大で同社株式の過半である1億5300万株弱の取得を目指し連結子会社化する方針。市場では「ヤフーにすれば業容拡大を図る上でZOZOの確立されたビジネスモデルは魅力的。昨年の7月に株価が5000円近くまで買われたことを考えれば時価はほぼ半値水準に近く、安い買い物とみることもできる。一方、(ZOZOの)前沢社長にすれば、ゾゾタウンの会員数は増勢でも新たな成長へのビジョンが見えなくなった、ここが潮時という気持ちがあるのではないか」(国内ネット証券ストラテジスト)としていた。

■大日印 <7912>  2,700円 (+230円、+9.3%)

 東証1部の上昇率4位。大日本印刷 <7912> が6連騰。11日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の9.94%にあたる3000万株(金額で600億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は9月12日から20年3月24日まで。

■セゾン情報 <9640>  2,140円 (+129円、+6.4%)

 セゾン情報システムズ <9640> [JQ]が4日ぶり急反発。11日大引け後、20年3月期上期(4-9月)の連結経常利益を従来予想の9.5億円→15億円に57.9%上方修正。従来の23.2%減益予想から一転して21.3%増益見通しとなったことが買い材料視された。データ連携プラットフォームなどのライセンス販売が大幅に増加したうえ、クラウド型の定額サービスも伸び、売上高が計画を上回ることが利益を押し上げる。なお、通期の経常利益は従来予想の25億円(前期は23.4億円)を据え置いた。

■グッドコムA <3475>  1,709円 (+91円、+5.6%)

 投資用ワンルームマンションなどを展開しているグッドコムアセット <3475> が3日ぶり急反発。同社は11日取引終了後に、19年10月期第3四半期累計(18年11月-19年7月)の連結決算を発表。営業利益は前年同期比20.0%減の11億4500万円となったものの、計画していた10億8400万円を5.6%上回ったことが好感されたようだ。売上高は前年同期比16.4%増の162億8700万円(従来計画は128億3300万円)で着地。購入需要が高く、販売戸数が増加したことなどが主な要因だとしている。なお、通期業績予想は売上高231億6600万円(前期比37.7%増)、営業利益17億100万円(同1.4%増)とする従来計画を据え置いている。

■オープンドア <3926>  2,257円 (+118円、+5.5%)

 旅行比較サイト「トラベルコ」を運営するオープンドア <3926> が急反発。同社は11日、海外航空券及びホテル比較サービスで、KNT-CTホールディングス <9726> 子会社のKNT-CTウエブトラベルとの連携を開始したと発表。KNT-CTウエブトラベルは、近畿日本ツーリストブランドのWeb部門を担う企業。近畿日本ツーリストは、これまで掲載していたトラベルコの海外・国内ツアー、海外航空券、国内ホテル、新幹線+ホテル比較サービスに、新たに海外航空券+ホテル比較サービスが加わることになる。

■岩崎電 <6924>  1,266円 (+61円、+5.1%)

 岩崎電気 <6924> が続急伸。12日付の化学工業日報が「岩崎電気は、容器内殺菌向けランプ技術を開発した」と報じ、これが株価を刺激したもよう。また、同社は11日、NetCONNECT(東京都目黒区)と共同開発したIoTスマートスイッチ「Link-S2(リンク エスツー)」がこのほど、主要スマートスピーカー(LINE Clova、Amazon Echo、Google Home)に対応したと発表。日本の電気用品安全法(PSE)の認可を受けた、唯一のIoTスマートスイッチだとしており、これが買い手掛かりとなった面もあるようだ。

■自律制御シ研 <6232>  2,719円 (+126円、+4.9%)

 自律制御システム研究所 <6232> [東証M]が3日ぶり大幅反発。同社が11日に発表した「助成金収入4384万円を計上」が買い材料。20年3月期第2四半期に助成金収入4384万円を計上。通期業績予想には織り込み済み。

■コロプラ <3668>  736円 (+26円、+3.7%)

 コロプラ <3668> が大幅続伸。同社は12日、スマートフォン向け位置情報RPG「ドラゴンクエストウォーク」の配信を開始したと発表。期待感が高まるかたちとなったようだ。「ドラゴンクエストウォーク」は、スクウェア・エニックス・ホールディングス <9684> 傘下のスクウェア・エニックスと共同開発したアプリ。ドラゴンクエストの世界と化した現実世界を、自らが主人公となって歩き冒険を進めていく。

■Aiming <3911>  291円 (+8円、+2.8%)

 Aiming <3911> [東証M]が4日ぶりに反発。同社は11日、ファンタジーRPG「CARAVAN STORIES」のプレイステーション4向けで、北米版のサービスを開始したと発表。収益への寄与などが期待されているようだ。このゲームは、17年11月に日本でスマートフォン版のサービスを始め、18年4月にはパソコン版、同年7月には繁体字版をリリース。プレイステーション4向けでは、19年4月に日本・アジア版のサービスを開始している。

■アゼアス <3161>  547円 (+15円、+2.8%)

 アゼアス <3161> [東証2]が3日続伸。11日大引け後に発表した20年4月期第1四半期(5-7月)の連結経常利益が前年同期比3.0倍の7900万円に急拡大して着地したことが買い材料視された。主力の防護服・環境資機材事業の収益が大幅に拡大したことが寄与。防護服のシェア拡大や新規分野の開拓に注力したほか、断続的に発生する豚コレラの封じ込め作業に伴う需要を取り込んだ。上期計画の8700万円に対する進捗率は90.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■バンナムHD <7832>  6,370円 (+170円、+2.7%)

 バンダイナムコホールディングス <7832> が続伸、今月5日につけた年初来高値6470円奪回を視界に捉えている。世界最大級のゲーム展示会である「東京ゲームショウ2019」が12日幕張メッセで開幕。そのなか、クラウドを活用した次世代型ゲームに注目が集まっている。クラウドゲームについては、米グーグルをはじめ大手IT企業が相次いで参入を図るなど、市場が急拡大する傾向にある。そのなか、バンナムHDは「ドラゴンボール」や「機動戦士ガンダム」などの有力なコンテンツを有し、メディアミックス戦略推進のもと、家庭用ゲームにとどまらず、クラウド普及を背景にスマートフォンゲームなどへも積極展開し新境地を開拓している。業績も20年3月期は営業利益段階で前期比17%減の700億円を予想するが、上振れの可能性がある。また、21年3月期については増益に転じる公算が大きいとみられている。

■東エレク <8035>  20,950円 (+550円、+2.7%)

 東京エレクトロン <8035> が続伸、一時2万1000円台にのせ年初来高値を更新。ディスコ <6146> 、アドバンテスト <6857> も大幅高。このほかSCREENホールディングス <7735> なども新高値をつけるなど半導体製造装置関連が軒並み高に買われた。11日の米国株市場では米中摩擦の緩和期待からハイテク株中心に広範囲にリスクを取る動きが優勢となり、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は6連騰で上昇基調を強めている。東京市場でもこの流れを引き継ぐ形で関連銘柄に物色の矛先が向いた。

■東京ドーム <9681>  1,009円 (+23円、+2.3%)

 東京ドーム <9681> が続伸。同社は11日取引終了後に、20年1月期第2四半期累計(2-7月)の連結決算を発表。営業利益は63億400万円(前年同期比6.3%増)となり、通期計画122億円に対する進捗率は51.7%となった。売上高は453億6900万円(同8.5%増)で着地。メジャーリーグ開幕戦やプロ野球の売り上げ、コンサートイベント関連商品の販売が好調だったことなどが寄与した。なお、通期業績予想は従来計画を据え置いている。

■加藤製 <6390>  1,906円 (+29円、+1.6%)

 加藤製作所 <6390> が6連騰で戻り足を強めている。株価は8月15日の年初来安値1486円をターニングポイントに切り返し、時価は75日移動平均線を上に抜けてきた。油圧クレーンの大手メーカーだが、国内排ガス規制強化に伴う駆け込み需要の反動減が一巡したことで小型クレーンの売り上げが回復歩調。大型クレーンも更新需要が収益に反映され始めた。20年3月期営業利益は前期比4割減の26億円見通しにあるが、株価的には織り込みが進んでおり、21年3月期の増益転換を見込んだ底値買いに弾みがついてきた。

■昭文社 <9475>  376円 (+5円、+1.4%)

 昭文社 <9475> が6日続伸。一時10%超上昇した。同社は12日午後2時に、20年3月期通期の連結最終損益見通しを、従来の2億円の黒字から3億6000万円の黒字(前期は18億1500万円の赤字)に上方修正すると発表。これが買い手掛かりとなったようだ。修正の理由は、横浜営業所の土地及び建物を、くりこ(横浜市)に譲渡することに伴い、固定資産売却益1億5900万円を特別利益として計上するため。契約締結日は9月17日、引き渡し日は12月中を予定している。なお、売上高や営業利益、経常利益の見通しに変更はない。

■村田製 <6981>  5,030円 (+53円、+1.1%)

 村田製作所 <6981> 、太陽誘電 <6976> など大手電子部品株が上昇。11日に米国株市場ではアップル株が3%を超える上昇をみせ、全体相場を牽引した。iPhoneの新製品発表会はアナリストなどの高い評価を呼んだことで、株式市場でも買いが優勢となった、同社株は再び時価総額1兆ドルを突破しており、東京市場でも同社製品にセラミックコンデンサーなどの電子部品を供給するサプライヤーに買いが向かった。

※12日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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