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【注目】前週末23日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

インタートレ <日足> 「株探」多機能チャートより

■インタートレード <3747>  381円 (+80円、+26.6%) ストップ高

 インタートレード <3747> [東証2]がストップ高。前引け後に、「LINE」上で取引ができる新スマホ投資サービス「LINE証券」に、同社の金融商品取引向けトータルソリューション「Spider」が採用されたと発表しており、これが好感された。「LINE証券」はLINE証券(東京都品川区)が8月20日にAndroid版で先行スタートしたサービス。今回の採用は、インタートレードの長年のシステム提供や運用実績が評価され、自己ポジションの売買・管理業務を包括的にカバーするソリューションとして採用されたとしている。

■ジョルダン <3710>  1,550円 (+300円、+24.0%) ストップ高

 ジョルダン <3710> [JQ]がストップ高。同社は22日、子会社のJ MaaSが野村総合研究所 <4307> と資本・業務提携に向けた基本契約を締結したと発表。今後の展開などが期待されているようだ。J MaaSは、移動手段を組み合わせて一括して利用できる「MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)」事業を本格的に展開するため18年7月に設立された企業。今回の契約締結により、NRIが持つ企画力やシステム開発などで協力・協調を進め、MaaSビジネスの拡大を図るとしている。

■長大 <9624>  883円 (+115円、+15.0%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率2位。長大 <9624> が急反騰、一時ストップ高。22日大引け後、19年9月期の連結経常利益を従来予想の20.3億円→22億円に8.4%上方修正。増益率が18.3%増→28.2%増に拡大し、従来の5期ぶりの過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。今期業績の上方修正は1月に続き、2回目。原価低減や販管費の抑制による採算改善に加え、前期子会社の業績が好調で受取配当金が増えることも利益を押し上げる。業績上振れに伴い、期末一括配当を従来計画の33円→39円(前期は36円)に増額修正した。22日終値ベースの期末配当利回りは5.08%に上昇しており、配当権利日を約1ヵ月後に控え、配当取りを狙う買いなどが向かった。

■三菱鉛筆 <7976>  1,649円 (+105円、+6.8%)

 東証1部の上昇率6位。三菱鉛筆 <7976> が続急伸。22日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の1.68%にあたる100万株(金額で18億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は8月26日から20年3月24日まで。

■大黒屋 <6993>  33円 (+2円、+6.5%)

 大黒屋ホールディングス <6993> [東証2]が3日ぶりに急反発。22日の取引終了後、国内の出張買い取り・質屋事業の強化を行うと発表しており、これが好感された。既に中古ブランド品市場で行っている中古品ビジネスを拡大するのが狙いで、あわせてシルバー層の資産有効活用の選択肢となることを目指すという。具体的には専門の人員を配置し、より多様な資産の有効活用ができるようにするほか、中古ブランド品以外の取り扱いや、買い取り・質預かり以外のサービス展開の可能性も検討するとしている。

■ミダック <6564>  3,515円 (+200円、+6.0%)

 ミダック <6564> [東証2]が続急伸。22日、同社が9月13日現在の株主を対象に1→3の株式分割を実施すると発表したことが買い材料視された。最低投資金額が現在の3分の1に低下することから、株式流動性の向上と投資家層の拡大を期待する買いが向かった。

■ブシロード <7803>  2,990円 (+167円、+5.9%)

 ブシロード <7803> [東証M]が急反発。同社は7月29日に東証マザーズに上場した直近IPO銘柄。トレーディングカードゲームを主力に、スマホゲームやアニメの企画などを手掛けている。公開価格(1890円)を16.6%上回る2204円で初値をつけた後は着実に上昇、22日には3100円まで値を上げた。市場にはスマートフォンゲームへの期待も出ている様子だ。株価はシコリも少なく「個人投資家が積極的な売買を入れているようだ」(アナリスト)との見方が出ている。

■ジー・スリー <3647>  340円 (+19円、+5.9%)

 ジー・スリーホールディングス <3647> [東証2]が4日ぶりに急反発。22日の取引終了後、固定資産として保有する太陽光発電所4ヵ所を売却すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では、出力制御リスクの高い九州電力管内に所在する太陽光発電所を譲渡し、新たに東京電力、中部電力、及び関西電力管内などの出力制御リスクの低い地域に所在する太陽光発電所を取得することで、自社保有の太陽光発電所の構成を入れ替える方針としており、今回の売却はその方針に沿ったものになる。売却価格は4ヵ所合計で34億5000万円で、8月30日までに引き渡す予定。なお、19年8月期業績への影響は現在精査中としている。

■キャンバス <4575>  914円 (+42円、+4.8%)

 キャンバス <4575> [東証M]が大幅続伸。全体相場は主力株が手掛けづらい地合いで、内需系の材料株に物色の矛先が向かっている。そのなか、バイオ関連株の一角に個人投資家資金が流入しているが、同社株は8月中旬を境に上値指向を鮮明としている。抗がん剤開発に特化した創薬ベンチャーで「CBP501」の治験を進めており、がん免疫療法薬との併用でもマーケットの関心を集めている。株式需給面では外資系を経由した貸株調達に伴う空売りが積まれていたが、目先はその買い戻しが株価を押し上げるミニ踏み上げ相場の様相を呈している。

■フライト <3753>  1,012円 (+46円、+4.8%)

 フライトホールディングス <3753> [東証2]が大幅続伸。22日の取引終了後、子会社フライトシステムコンサルティングが、自由が丘の街を中心に各地の商店街連合会や各種団体と連携して決済代行事業を行なっているJASPAS(東京都目黒区)の株式を取得し、資本提携すると発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回の資本提携は、JASPASを通じて、マルチ決済装置「Incredist」シリーズの商店街における普及を図るのが狙い。フライトがこれまで培ってきた決済ノウハウと、JASPASの街や店舗へ提案して行くノウハウを融合することで、商店街の活性化とキャッシュレス推進を実施するとしている。

■HIS <9603>  2,623円 (+95円、+3.8%)

 エイチ・アイ・エス <9603> が大幅続伸。23日の日経ビジネス電子版で「旅行大手のエイチ・アイ・エス(HIS)が、不動産やホテルを手掛けるユニゾホールディングス(HD)の争奪戦から撤退する方針を固めた」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。ユニゾホールディングス <3258> のTOBを巡っては、ユニゾHD側が反対を表明。ソフトバンクグループ <9984> 傘下の投資ファンドであるフォートレス・インベストメント・グループが1株4000円と、HISの提案(1株3100円)を上回る価格でTOBを発表していた。撤退報道を受けて、TOB成功の可否が不透明なTOBにこれ以上経営資源を割かれずに済むとの見方が強まり、買いにつながったようだ。

※23日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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