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【市況】経済イベント控えてより模様眺めムードが強まる【クロージング】

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

22日の日経平均は小幅に上昇。9.44円高の20628.01円(出来高概算9億7000万株)で取引を終えた。米株高の流れを受けて買い先行で始まったが、寄り付き直後に付けた20731.19円を高値にこう着感が強まっており、その後一時下げに転じる局面もみられていた。米株高を材料視するもののジャクソンホール会議に市場の関心が集まるなかでは、これを見極めたいとする模様眺めムードが強く、これまで同様、朝方のギャップスタート後は短期筋の反動に伴うカバーの流れとなっている。

東証1部の騰落銘柄は、値下がり数が1100を超えており、全体の過半数を占めている。セクターでは、化学、水産農林、証券、ゴム製品、倉庫運輸、保険がしっかり。半面、石油石炭、鉱業、精密機器、鉄鋼、パルプ紙、金属製品が冴えない。指数インパクトの大きいところでは、資生堂<4911>、東エレク<8035>、KDDI<9433>、リクルートHD<6098>が堅調。一方で、ソフトバンクG<9984>、ファーストリテ<9983>、ダイキン<6367>、ソニー<6758>が重石となった。

買い先行後は、これまで同様にこう着感の強い相場展開といったところでは、想定の範囲内であろう。ジャクソンホール会議に市場の関心が集まるなかで、9月のFOMCでの追加利下げが確実視されている状況でもある。足元では催促相場的な下げに対するカバーが優勢であるが、パウエルFRB議長講演でトランプ大統領の圧力に屈しないような態度を示せば、再びリスクオフ相場が意識されてくる。方向感が掴みづらいなかでは、リバランス的な商いが中心になりやすいところである。

日経平均は陰線形成とはなったが、5日線レベルでの底堅さが意識されている。また、円相場はやや円高に振れて推移しているが、106円台での推移であり、足元ではこう着感が強まっている。明日はパウエルFRB議長講演の反応を見極めたいとする模様眺めムードが強まりやすいが、下へのバイアスは強まりづらいと考えられ、需給妙味の大きい銘柄や材料のある銘柄等での短期的な値幅取りに向かわせよう。

《CN》

 提供:フィスコ

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