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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

バロック <日足> 「株探」多機能チャートより

■バロック <3548>  1,077円 (+150円、+16.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。バロックジャパンリミテッド <3548> がストップ高。16日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は16.6億円で着地。前期に決算期を変更したため、前年同期との比較はないが、会社発表の参考実績との比較で55.9%の増益となったことが買い材料視された。国内で主力ブランド「MOUSSY」や百貨店系アパレルブランド「ENFOLD」の販売が好調だった。正価販売の強化や仕入れ原価の低減などで採算が改善したことも利益を押し上げた。併せて、発行済み株式数(自社株を除く)の3.0%にあたる110万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表しており、株主還元の拡充を好感する買いも向かった。

■サイステップ <3810>  1,108円 (+150円、+15.7%) ストップ高

 サイバーステップ <3810> [東証2]がストップ高。16日大引け後に発表した19年5月期の連結経常損益は前の期比85.1%減の8400万円に落ち込んだが、従来予想の1億1000万円の赤字から一転黒字で着地。続く20年5月期の同利益は前期比4.8倍の4億円にV字回復する見通しとなったことが買い材料視された。前期上振れはオンラインクレーンゲーム「トレバ」で景品の配送や保管にかかるコスト削減が想定より進んだことが背景。今期は一段の増台を予定する「トレバ」や新規タイトルの課金収入が伸び、12.5%の大幅増収を見込む。

■Nuts <7612>  116円 (+13円、+12.6%)

 Nuts <7612> [JQ]が3日ぶり急反騰。16日の取引終了後、慶応義塾大学医学部元准教授・森山雅美氏が代表取締役を務めるアジュバント・R&D(東京都大田区)と、免疫活性化物質であるアジュバントを用いた予防医療に関する共同事業契約を締結したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。アジュバント社は、アジュバントの生体利用によりQOL(クオリティー・オブ・ライフ)を向上させることを目的に設立した会社。今回の締結した共同事業契約では、アジュバント社の化粧品、健康食品、化学物質、添加物などの開発製造をもとに、Nutsが販売計画の策定や市場開拓を通じ、販売元が日本国内及び中国などで販売することに対して支援し、アジュバント社は研究成果を具体化することで、Nutsに対する支援を行うとしている。なお、販売元は現在協議中で、業績に与える影響については精査中としている。

■アスクル <2678>  2,606円 (+283円、+12.2%)

 東証1部の上昇率2位。アスクル <2678> が急反騰。17日午前の日本経済新聞電子版で「アスクルが筆頭株主のヤフーに対し、資本・業務提携の解消を申し入れたことがわかった」と報じられた。ヤフー <4689> はアスクルに対して、「LOHACO(ロハコ)」事業を譲渡するよう申し入れたとも伝えられており、資本・業務提携が解消されれば「LOHACO」事業を維持し、業績への影響を避けられるとの見方から買いが入ったようだ。これに対してアスクルでは、「当社が発表したものではない。ヤフー社より当社社長に対する退陣要求を受けていること、並びに当社からヤフー社に対し提携関係の解消協議を申し入れたことは事実だ」とコメント。ヤフーも17日午前中に、8月2日に開催を予定している第56回定時株主総会で、岩田彰一郎社長の再任に反対の議決権を行使する予定であると発表している。

■イオンファン <4343>  2,624円 (+273円、+11.6%)

 東証1部の上昇率3位。イオンファンタジー <4343> が急騰。同社が16日に発表した「国内単体の6月既存店売上高は13.2%増」が買い材料。国内単体の6月既存店売上高は前年同月比13.2%増と5ヵ月連続で前年実績を上回った。

■北の達人 <2930>  666円 (+52円、+8.5%)

 東証1部の上昇率4位。北の達人コーポレーション <2930> が続急伸。同社は化粧品 健康食品 を主軸とするネット通販を展開。健康食品では主力の「カイテキオリゴ」などが好調で業績を牽引する一方、化粧品では最先端の美容トレンドとして脚光を浴びるマイクロニードルのブームを捉えることに成功した。“刺すヒアルロン酸化粧品”として話題を呼んでいる「ヒアロディープパッチ」が大ヒットし足もとの収益を押し上げている。先行予約が2万個を突破した眉間専用のエイジングケア化粧品「ミケンディープパッチ」を今月9日から発売、今後の売り上げ寄与に期待が高まっている。同社の19年3-5月期営業利益は前年同期比22%増の5億5300万円と好調。20年2月期通期では前期比45%増の27億200万円を見込んでいる。

■インソース <6200>  2,785円 (+183円、+7.0%)

 東証1部の上昇率6位。インソース <6200> が続急伸。企業向けに講師派遣や公開講座などの研修事業を展開、豊富な研修コンテンツを武器に企業の旺盛な人材育成ニーズを取り込み業績に反映させている。また、外国人社員の受け入れ研修コンテンツについても開発済みで、4月からの出入国管理法改正に伴う商機も捉えている。16日に6月の講師派遣型研修実施回数などを発表。講師派遣型研修実施回数は前年同月比8.9%増、公開講座受講者数は同19.8%増といずれも高い伸びを示しており、これが株高を後押ししている。18年9月期営業利益は前の期比58%増の9億3700万円と大幅な伸びを示し、19年9月期も前期比24%増益の11億6000万円予想と高成長を継続する見込み。

■ディップ <2379>  2,060円 (+120円、+6.2%)

 東証1部の上昇率10位。ディップ <2379> が急反発で2000円台を回復。同社は求人情報サイトを運営、「バイトルNEXT」や「はたらこねっと」などを主力に展開する。20年2月期は営業利益が128億~136億円(前期比0.4~6.7%増)を予想。ひと頃の利益成長トレンドは鈍化しているもののトップラインは引き続き増収基調を継続している。 RPA事業に注力しているが、「RPA事業シフトに伴う既存事業のリソース異動は行わない方針を示していることから既存事業の成長性も維持される」(中堅証券アナリスト)としている。17日は「国内大手証券が目標株価を1780円から2000円に引き上げているが、時価は既にその目標株価を上回っている。昨年来大幅な調整を入れていたことで、目先はファンド筋などの売り圧力が枯れており、上値が軽くなっている」(準大手証券ストラテジスト)という。

■クルーズ <2138>  1,312円 (+76円、+6.2%)

 クルーズ <2138> [JQ]が6日ぶりに急反発。17日午前11時ごろ、100%子会社CROOZSHOPLISTが運営するファストファッション通販サイト「SHOPLIST.com by CROOZ」で、米ボディグラム社が提供する高精度身体採寸テクノロジー「bodygram」(ボディグラム)をiOSアプリに導入したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回導入した「bodygram」は、4つの情報入力と2枚の全身写真だけで手間なく採寸することが可能な技術。「SHOPLIST」では、そのデータをもとにユーザーごとに最適なサイズをレコメンド表示することや、自分のサイズと商品のサイズを画面上で比較できるバーチャル試着などを提供するとしている。なお、「bodygram」のサービス導入は今回の「SHOPLIST」が世界初となるという。

■ソフトウェア <3733>  11,000円 (+590円、+5.7%)

 ソフトウェア・サービス <3733> [JQ]が続急伸、年初来高値を更新した。同社は医療機関向けに電子カルテや情報伝達システムの開発・販売事業を営み、医療現場におけるIT化需要を背景に事業規模を拡大している。16日引け後に発表された6月度月次売上高は32億1200万円(前年同月比3.2倍)、受注高は22億1500万円(同74.9%増)といずれも好調な数字となっている。月別の変動があるものの、19年10月期累計値でも売上高が同28.7%増と会社側計画の19.5%増を上回っていることを評価した買いが流入した。

※17日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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