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【通貨】今日の為替市場ポイント:目先的にリスク回避のドル売り縮小も

米ドル/円 <5分足> 「株探」多機能チャートより

16日のドル・円相場は、東京市場では107円82銭から108円10銭まで反発。欧米市場でドルは107円90銭まで下げた後に108円38銭まで上昇し、108円25銭で取引を終えた。

本日17日のドル・円は108円台で推移する見込み。米7月利下げは織り込まれており、新たなドル売り材料が提供されない場合、目先的にリスク回避的なドル売りは縮小する可能性がある。

米商務省が16日発表した6月小売売上高は、前月比+0.4%で市場予想の同比+0.2%程度を上回った。自動車を除いた数字も前月比+0.4%で予想を上回った。また、国内総生産(GDP)の算出に用いられる自動車・建材を除いた小売売上高は、前月比+0.7%と、やや高い伸びを記録した。市場関係者の間からは「足元の個人消費はややしっかりしており、米連邦公開市場委員会(FOMC)の7月会合で0.25ポイントの利下げが決定される可能性は極めて高い」との声が聞かれている。

ただ、トランプ米大統領が「中国との貿易協定合意は程遠い」と述べていることから、通商問題を巡る米中の対立がすみやかに解消される可能性は大幅に低下した。市場参加者の間からは、「米中通商協議において具体的な進展が確認されるまでは、リスク回避に絡んだ取引が大幅に縮小することは期待できない」との声が聞かれていたが、トランプ大統領の発言を意識して17日の中国本土株式が続落した場合、ドル・円の上値はやや重くなる可能性がある。

《CS》

 提供:フィスコ

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