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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

レナウン <日足> 「株探」多機能チャートより

■レナウン <3606>  135円 (+31円、+29.8%)

 東証1部の上昇率トップ。レナウン <3606> が急騰。アパレルの名門企業だが業績は低迷、中国企業傘下で経営の立て直しを進めている。ただ、足もとは返品率の低下で収益が急改善傾向にある。同社が12日取引終了後に発表した19年3-5月期決算は営業損益が8億2700万円の黒字と前年同期の3400万円の赤字から脱却した。通期計画は1億円の黒字でこれを大幅に超過した。株価は100円近辺と低位に位置していたこともあり、これを材料視する短期資金を呼び込んだ。

■IDOM <7599>  398円 (+80円、+25.2%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。IDOM <7599> がストップ高。同社は12日大引け後に決算を発表。20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比9.3倍の9.5億円に急拡大し、3-8月期(上期)計画の11億円に対する進捗率は87.2%に達し、5年平均の51.8%も上回った。

■テラスカイ <3915>  2,072円 (+400円、+23.9%) ストップ高

 東証1部の上昇率3位。テラスカイ <3915> がストップ高。12日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常損益が1億9200万円の黒字(前年同期は1300万円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。米セールスフォースをはじめとするクラウド導入支援サービスが好調だったうえ、受託開発や保守案件が伸びたことが寄与。大型案件の受注や契約社数の増加で製品事業の収益が拡大したことも黒字浮上に貢献した。第1四半期実績だけで、通期計画の2億5000万円に対する進捗率は76.8%に達しており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■クックビズ <6558>  2,109円 (+400円、+23.4%) ストップ高

 クックビズ <6558> [東証M] がストップ高。同社は12日大引け後に決算を発表。19年11月期第2四半期累計(18年12月-19年5月)の経常利益(非連結)は前年同期比2.2倍の1億3200万円に急拡大し、通期計画の2億0500万円に対する進捗率は64.4%に達し、さらに前年同期の43.8%も上回った。

■メディア工房 <3815>  425円 (+80円、+23.2%) ストップ高

 メディア工房 <3815> [東証M]がストップ高。16日午後2時ごろ、最新のMR(ミックスト・リアリティー=複合現実)向けキャプチャー技術を活用し、リアルタイム実写立体動画撮影システム「SUPERTRACK」を開発したと発表しており、これを好感した買いが入った。「SUPERTRACK」は、グリーンバックのような特別な環境や設備を必要とすることなく撮影環境を簡易的に構築でき、独自の3D構成プログラムにより、市販のPCでも動作する実寸大表示可能な高解像度の実写立体動画が作れる技術。ポイントクラウドを利用した独自の表現技術により、世界ではじめてリアルタイムで立体動画を作成・表示することができるようになっており、モーションキャプチャーでは表現できない、人や生き物の存在感や動きをそのまま記録し、クラウドサーバーを経由したライブ配信をすることもできるという。同社では今後、エンターテインメントだけではなく、教育やその他実用目的に「SUPERTRACK」を活用したコンテンツを発表する予定。第1弾として、世界40ヵ国以上に招かれ、世界大会で審査員をするほどの大人気コスプレイヤー「麗華」をはじめ、国内外の人気コスプレイヤーを自由視点で観察することができる「ホログラ(HOLOGRA)」を8月に、「Stream」からリリースする予定としている。

■レイ <4317>  462円 (+80円、+20.9%) ストップ高

 レイ <4317> [JQ]がストップ高。12日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比4.7倍の2.6億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。前期に低調だったセールスプロモーション・イベント部門の業績が回復したうえ、テレビCMやテレビ番組の改編期にあたる年度初めに編集業務などの受注が好調だったことが寄与。上期計画の1.5億円をすでに75.3%も上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■インターアクション <7725>  1,649円 (+263円、+19.0%)

 東証1部の上昇率4位。インターアクション <7725> が急反騰。同社は12日大引け後に決算を発表。19年5月期の連結経常利益は前の期比96.7%増の19.4億円に拡大し、20年5月期も前期比8.5%増の21億円に伸びを見込み、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。10期連続増収、3期連続増益になる。同時に、発行済み株式数(自社株を除く)の1.57%にあたる17万4000株(金額で2億2000万円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことも買い材料視された。買い付け期間は7月16日から8月15日まで。

■アンファク <7035>  4,500円 (+700円、+18.4%) ストップ高

 and factory <7035> [東証M]がストップ高。12日の取引終了後、7月31日を基準日として1株を2株に株式分割すると発表したほか、19年8月末時点の株主から株主優待制度を新設すると発表しており、これらを好材料視した買いが入った。株主優待制度は、毎年8月末時点で1単元(100株)以上を保有する株主を対象に、保有株数と保有期間に応じて特設サイトで食品や電化製品、ギフト、旅行・体験などに交換できる株主優待ポイントを5000~2万2000ポイント贈呈するとしている。また、同時にスクウェア・エニックス(東京都新宿区)と資本・業務提携し、マンガアプリを中心とした出版領域のパートナーシップの更なる強化を図るほか、小学館(東京都千代田区)と小学館公式のマンガアプリ及びWEBサービス「サンデーうぇぶり」のフルリニューアルにかかる業務提携と、人工知能に関連する先端技術開発などを手掛けるAIQ(東京都千代田区)との業務提携も発表しており、これらも好材料視された。なお、同時に発表した第3四半期累計(18年9月-19年5月)単独決算は、売上高15億3100万円(前年同期比51.1%増)、営業利益1億5500万円(同25.7%減)、純利益8800万円(同33.7%減)だった。19年8月期通期業績予想は、売上高38億7000万円(前期比2.0倍)、営業利益5億1100万円(同40.0%増)、純利益3億5000万円(同34.3%増)の従来見通しを据え置いている。

■そーせい <4565>  2,613円 (+340円、+15.0%) 一時ストップ高

 そーせいグループ <4565> [東証M]が急反騰、一時ストップ高の2773円に買われた。16日午前10時ごろ、ロシュ・グループの米ジェネンテック社(カリフォルニア州)と、複数ターゲットを対象にした共同研究及びライセンスに関する提携契約を締結したと発表しており、これを好感した買いが入った。今回の提携は、ジェネンテック社が選定したGタンパク質共役受容体(GPCR)ターゲットに作用する新規医薬品の開発を目指すというもの。提携により、そーせいは契約一時金と初期マイルストン合計で2600万ドル(約28億2200万円)を受け取るほか、あらかじめ定められた開発および販売の目標の達成に応じて、総額10億ドル(約1085億円)を超えるマイルストンや、本提携から生み出された製品が上市されれば販売高に応じたロイヤルティーを受け取る権利を有することになるとしている。

■ロゼッタ <6182>  4,330円 (+550円、+14.6%) 一時ストップ高

 ロゼッタ <6182> [東証M]が急反騰、一時ストップ高。12日大引け後に発表した20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益が前年同期比3.7倍の1.7億円に急拡大して着地したことが買い材料視された。自動翻訳システム「T-4OO」の販売が引き続き好調だったことが寄与。HT事業で管理系の本社機能を大幅に削減するなど販管費の合理化が進んだことも大幅増益に貢献した。

■クリレスHD <3387>  1,612円 (+187円、+13.1%)

 東証1部の上昇率6位。クリエイト・レストランツ・ホールディングス <3387> が急騰し年初来高値を更新。12日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を1240億円から1300億円(前期比9.0%増)へ、営業利益を58億円から67億円(同68.5%増)へ、純利益を31億円から33億円(同2.5倍)へ上方修正したことが好感された。直近の業績動向が順調に推移していることに加えて、9月1日付でエスエスエルの株式を取得し連結子会社化することが寄与する見通し。なお、同時に発表した第1四半期(3-5月)決算は、売上高319億5000万円(前年同期比6.0%増)、営業利益28億2400万円(同61.7%増)、純利益15億3900万円(同79.7%増)だった。

■UUUM <3990>  4,890円 (+485円、+11.0%)

 UUUM <3990> [東証M]が急反騰。12日の取引終了後に発表した20年5月期の連結業績予想で、売上高260億円(前期比31.8%増)、営業利益14億円(同12.2%増)、純利益8億8000万円(同1.0%減)と2ケタ営業増益を見込むことが好感された。広告市場で広告予算が動画広告へとシフトし市場が成長していることを取り込むほか、グッズやイベント、音楽など広告以外の売り上げの拡大を図る見通し。一方で、人員増加に伴う費用や新規事業への投資を行うが、売上高で吸収する。なお、19年5月期決算は、売上高197億2600万円(前の期比68.1%増)、営業利益12億4700万円(同74.0%増)、純利益8億8900万円(同2.2倍)だった。

■ベイカレント <6532>  4,445円 (+335円、+8.2%)

 東証1部の上昇率9位。ベイカレント・コンサルティング <6532> が急反発。同社は12日大引け後に決算(国際会計基準=IFRS)を発表。20年2月期第1四半期(3-5月)の税引き前利益(非連結)は前年同期比2.3倍の16.2億円に急拡大し、通期計画の50億円に対する進捗率は32.5%に達し、3年平均の23.6%も上回った。

■コスモス薬品 <3349>  20,600円 (+1,460円、+7.6%)

 コスモス薬品 <3349> が3連騰。同社は12日大引け後に決算を発表。19年5月期の連結経常利益は前の期比8.1%増の272億円になり、20年5月期は前期比0.0%増の273億円とほぼ横ばいを見込み、12期連続で過去最高益を更新する見通しとなった。19期連続増収、12期連続増益になる。同時に、前期の年間配当を90円→100円(前の期は90円)に増額し、今期も100円を継続する方針とした。

■パソナグループ <2168>  1,742円 (+111円、+6.8%)

 パソナグループ <2168> が続急伸。同社は人材サービス事業を手掛けるが、旺盛な求人需要を背景に業績の急成長が続いている。12日引け後に発表された20年5月期業績について、売上高が前期比5.2%増の3440億円、営業利益が同16.2%増の110億円と2期連続での最高益更新予想が好感された。派遣スタッフの派遣先企業への直接雇用が進んだことによりエキスパートサービス(人材派遣)事業では稼働者数の減少による同事業の売上高が目減りするものの、業務の生産性を向上させるBPO(委託・請負)サービスを積極的に展開するとともに、シニア人材ダブルワークのインフラ整備や外国籍人材の需要を積極的に取り込むことでカバーしている。併せて発表された配当について、19年5月期は前の期比5円増の18円、20年5月期は更に1円増の19円とする方針。こうした株主還元に前向きな姿勢も物色人気を増幅している。

■SFP <3198>  2,040円 (+109円、+5.6%)

 SFPホールディングス <3198> が大幅4日続伸。同社は12日大引け後に決算を発表。20年2月期第1四半期(3-5月)の連結経常利益は前年同期比30.0%増の10.5億円に拡大し、3-8月期(上期)計画の13.6億円に対する進捗率は77.4%に達し、3年平均の54.8%も上回った。

■リンガハット <8200>  2,490円 (+126円、+5.3%)

 リンガーハット <8200> が急反発して年初来高値を更新。12日の取引終了後に発表した第1四半期(3-5月)連結決算が、売上高117億7000万円(前年同期比0.4%増)、営業利益6億7300万円(同14.1%増)、純利益3億1200万円(同2.4倍)と2ケタ営業増益になったと発表しており、これを好感した買いが入った。既存店売上高は前年同期比4.2%減となったものの、国内12店舗、海外1店舗を出店(退店は国内3店舗)したことが寄与した。また、とんかつ事業が大幅増益となったことも寄与した。なお、20年2月期通期業績予想は、売上高500億円(前期比6.5%増)、営業利益26億円(同8.6%増)、純利益10億円(同19.5%増)の従来見通しを据え置いている。

■コーナン <7516>  2,455円 (+82円、+3.5%)

 コーナン商事 <7516> が大幅高で5連騰、一時7%を超える上昇で約3ヵ月ぶりに2500円台に買われる場面があった。関西を中心にホームセンターを展開するが、レジャー関連商材の売り上げ拡大が収益に貢献しているほか、昨年の大阪北部地震や西日本豪雨の修繕需要も引き続き取り込んでいる。同社が12日取引終了後に発表した19年3-5月期業績は営業利益が前年同期比32.3%増の64億3200万円と大幅な伸びを示した。対通期進捗率も第1四半期時点で31%に達しており、業績上振れ期待が株高を後押ししている。

■Sansan <4443>  5,990円 (+180円、+3.1%)

 Sansan <4443> [東証M]が買われ新高値。同社は名刺管理サービスの最大手で法人向けクラウド名刺管理サービス「Sansan」とSNSの仕組みを取り入れた個人向けの名刺アプリ「Eight」を展開し先月19日に東証マザーズに株式公開した。12日取引終了後、上場後初となる19年5月期の連結決算を発表し、前19年5月期の売上高は前の期比39.3%増の102億600万円、営業損益は8億4900万円の赤字となった。ただ、20年5月期の連結売上高は前期比35.4%増の138億16000万円、営業損益は7億24000万円の黒字予想と利益計上を見込んでいることを好感する買いが入った。なお、前期9億4500万円の赤字となった純損益も今期は黒字化を見込んでいるが、具体的な数字は開示していない。

■東宝 <9602>  4,855円 (+130円、+2.8%)

 東宝 <9602> が反発。12日の取引終了後、20年2月期の連結業績予想について、売上高を2418億円から2500億円(前期比1.5%増)へ、営業利益を430億円から450億円(同横ばい)へ、純利益を303億円から315億円(同4.3%増)へ上方修正したことが好感された。第1四半期において、映画事業で「名探偵コナン 紺青の拳」が興行収入90億円を超える大ヒットとなったほか、「キングダム」「映画ドラえもん のび太の月面探査記」「名探偵ピカチュウ」などヒットしたことに加えて、演劇事業や不動産事業も引き続き好調なことが要因という。なお、第1四半期(3-5月)連結決算は、売上高677億4200万円(前年同期比2.3%増)、営業利益159億8800万円(同25.4%増)、純利益110億200万円(同36.0%増)だった。

■安川電機 <6506>  3,500円 (+75円、+2.2%)

 安川電機 <6506> 、SMC <6273> などが高い。中国国家統計局が15日に発表した19年4-6月の実質GDPは前年同期比6.2%成長と1992年以降の統計で最低の伸び率となった。米中貿易摩擦の影響が数字に反映された形だが、両銘柄とも中国関連の象徴株の一角として事前に売り込まれていたこともあり、足もとは空売り筋の買い戻しが優勢となっている。なお、安川電の信用倍率は5日申し込み現在で1.0倍と売り買いが拮抗している。

※16日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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