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【市況】後場に注目すべき3つのポイント~G20控え薄商いが続く

日経平均 <1分足> 「株探」多機能チャートより

24日の後場の取引では以下の3つのポイントに注目したい。

・日経平均は小反発、G20控え薄商いが続く
・ドル・円は底堅い、日本株の反転で
・値下がり寄与トップは、ファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクグループ<9984>


■日経平均は小反発、G20控え薄商いが続く

日経平均は小幅に上昇。19.91円高の21278.55円(出来高概算4億2000万株)で前場の取引を終えた。先週末の米株安の流れから小幅に下落して始まると、その後関東地方で震度4を観測する地震の影響もあってか、一時21185.67円まで下げ幅を広げる局面もみられた。
しかし、その後は底堅さが意識される中、グローベックスの米株先物でNYダウが50ドル高程度で推移していることもあり、日経平均においても小幅ながら切り返す展開となった。
東証1部の騰落銘柄は値上がり数、値下がり数がほぼ拮抗している。セクターでは、繊維、石油石炭、ゴム製品、海運、鉄鋼、証券、銀行がしっかり。反面、不動産、陸運、その他製品、食料品、電気ガス、鉱業が安い。指数インパクトの大きいところでは、ファーストリテ<9983>、リクルートHD<6098>が上昇をけん引する一方で、ユニファミマ<8028>、東エレク<8035>が重石となった。

東証1部の出来高が4億2000万株、売買代金が7060億円と薄商いの中、日経平均は5日線を挟んでの推移であり、こう着感の強い相場展開である。週末にG20首脳会議を控えているほか、中国と米国の交渉チームが米中首脳会談の準備のため、25日にも大阪で会合を開く見通しと伝わっており、行方を見極めたいとする模様眺めムードが強い。とは言え、米中首脳会談については協議継続といった最低線への期待が少なからずあると考えられ、下は売り込みづらい状況であろう。

また、株主総会のシーズンとなる中、アノマリーとしては下げない局面でもある。ポジションがロングには傾いていない需給状況でもあり、ポジションを圧縮する動きとなれば、ややショートカバーが優位にもなりやすいところであろう。円相場は円高傾向にあるが、先週のFOMC声明を受けた米利下げ期待を背景とした円高は一服をみせており、一先ず小康状態といったところである。

そのため、トレンドは出難い状況ではあるが、下値の堅さから需給妙味の大きい銘柄などでは、買い戻しを誘う動きなども意識されてきそうである。指数インパクトの大きいファーストリテについても、足元の信用倍率は0.07倍と売り残高が大きく上回る需給状況であり、引き続き日経平均の下支え役になりそうだ。


■ドル・円は底堅い、日本株の反転で

24日午前の東京市場でドル・円は底堅い。日本株が上昇に転じたことでやや円売り方向に振れ、ドルは小幅に値を上げた。

ドル・円は、関東地方で震度4の地震発生により小幅円高に振れる場面もあったが、日経平均株価が上昇に転じ円売りに振れた。また、米10年債利回りが前週から持ち直し、ドル売りは後退した。

ランチタイムの日経平均先物はプラス圏を維持しており、目先の日本株高継続への期待感から円売りに振れやすい。ただ、具体的な材料が乏しいなか、米長期金利はほぼ横ばいで推移しドル買いは入りづらいもよう。

ここまでの取引レンジは、ドル・円は107円27銭から107円42銭、ユーロ・円は122円00銭から122円26銭、ユーロ・ドルは1.1367ドルから1.1386ドルで推移した。


■後場のチェック銘柄

・みらいワークス<6563>やサンセイ<6307>など、6銘柄がストップ高

※一時ストップ高・安(気配値)を含みます

・値上がり寄与トップは、ファーストリテ<9983>、同2位はソフトバンクグループ<9984>


■経済指標・要人発言

・ロウ豪準備銀総裁
「世界経済のリスクは下方に傾いている」
「世界的な金融緩和の効果を問うのは妥当」

・ジョンソン英前外相
「欧州連合(EU)離脱の条件などで合意しなくても10月に離脱を目指す」


<国内>
・14:00 4月景気動向調査・先行改定値(速報値:95.5)

<海外>
特になし

《HH》

 提供:フィスコ

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