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【市況】こう着相場継続もリバウンド基調に/オープニングコメント

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

 20日の日本株市場は、米株高の流れを材料視しつつも、こう着感の強い相場展開が続きそうである。19日の米国市場では、FOMC声明文では政策金利の判断において「辛抱強くなる」との文言が削除された。当局者の約半数が利下げを支持していることも示され、利下げ期待から堅調な展開に。シカゴ日経225先物清算値は大阪比15円高の21285円だった。想定通りではあるが、一先ずFOMCのイベントが波乱なく通過したこともあり、堅調なスタートになりそうだ。

 とはいえ、昨日の日経平均は全面高商状の中で360円超の上昇となり、1か月ぶりに21300円を回復したものの、売買代金は辛うじて2兆円を超えている薄商いであり、慎重さが窺える状況である。また、米利下げ期待の流れから円相場は円高に振れて推移していることもあり、これが重石にもなりやすい。

 また、トランプ大統領が主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を開催する意向を示したことがインパクトにつながったが、こちらも期待を込めて上値追いをする参加者はいないと考えられ、イベント通過待ちといった流れになりそうだ。日銀の黒田総裁の会見等にも関心が向かいやすく、こう着相場になりやすい。

 とはいえ、トランプ大統領が再選を目指して大統領選出馬を正式表明してからの献金額が、合計2480万ドル(約27億円)に達したと報じられている。再選を意識した株価対策への期待感も高まりやすく、下を仕掛けてくる流れにはなり難いだろう。そのため、インデックス売買に振らされやすいものの、基調としてはリバウンドが期待されるところ。

 また、IPOのSansan<4443>が好スタートを切ったこともあり、個人投資家のセンチメントは改善傾向にあるだろう。そのため、中小型株などでトレンドが強い銘柄のほか、需給妙味の大きい銘柄などへは資金が集中しやすいと考えられる。
《AK》

 提供:フィスコ

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