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【市況】18日の米国市場ダイジェスト:NYダウ353ドル高、米中貿易摩擦を巡る懸念後退

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ353ドル高、米中貿易摩擦を巡る懸念後退

米国株式相場は上昇。ダウ平均は353.01ドル高の26465.54、ナスダックは108.86ポイント高の7953.88で取引を終了した。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加の金融緩和の可能性に言及し、欧州株が全面高となり、米国株も買いが先行。トランプ大統領が習国家主席と電話会談し、6月下旬に開催予定の主要20カ国・地域(G20)首脳会議で米中首脳会談を開催する意向を示すと、米中貿易摩擦の緩和期待から終日堅調となった。セクター別では、半導体・半導体製造装置や資本財が上昇する一方で家庭用品・パーソナル用品や食品・飲料・タバコが下落した。

米中関係の悪化懸念が後退し、クアルコム(QCOM)やマイクロン・テクノロジー(MU)など半導体関連株が軒並み上昇。中国での売上比率の大きい建設機械のキャタピラー(CAT)や航空機メーカーのボーイング(BA)も堅調推移。写真共有アプリを手掛けるスナップチャット(SNAP)は、一部アナリストによる目標株価引き上げを受け大幅上昇。原油相場の上昇で、エネルギー会社のチェサピーク・エナジー(CHK)や深海油田開発のトランスオーシャン(RIG)などエネルギー銘柄が上昇した。

本日、SNSのフェイスブック(FB)が発表した仮想通貨「リブラ」は、既存通貨や証券と連動させる仕組みを採用し、ビットコインなどに見られる激しい値動きを抑制する計画だ。来年にも発行される見通しだが、普及すれば金融業界に大きな影響を与えるだろう。

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■NY為替:G20で米中首脳会談開催へ

18日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円06銭から108円68銭まで上昇し、108円45銭で引けた。米国の5月住宅着工件数は予想を上回ったことやトランプ大統領が米中首脳会談の開催を確認したことがドル買いにつながった。米中協議進展への期待が強まり、リスク選好の円売りに拍車がかかった。

ユーロ・ドルは、1.1182ドルから1.1213ドルの範囲内でのもみ合いが継続し、1.1193ドルで引けた。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が追加緩和の可能性を示唆したため、7月利下げ観測が浮上し、ユーロ売りに拍車がかかった。ユーロ・円は、121円07銭から121円68銭まで上昇した。米中貿易摩擦解消への期待でリスク選好の円売りが優勢となった。ポンド・ドルは、1.2506ドルから1.2565ドルまで上昇した。ユーロポンド絡みの買いが優勢となった。ドル・スイスは、0.9975フランまで下落後、1.0013フランまで上昇した。


■NY原油:大幅反発で53.90ドル、G20で米中首脳会談開催へ

NY原油先物7月限は大幅反発(NYMEX原油7月限終値:53.90 ↑1.97)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物7月限は前日比+1.97ドルの53.90ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めた取引レンジは51.50ドル-54.31ドル。米国の5月住宅着工件数が予想を上回ったことや、トランプ大統領が米中首脳会談の開催を確認したことが好感された。米中貿易摩擦を巡る懸念は消えていないものの、米中協議の進展が期待されており、原油需要の拡大に直結するとの見方が広がった。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.62ドル +0.69ドル(+2.47%)
モルガン・スタンレー(MS) 43.34ドル +0.83ドル(+1.95%)
ゴールドマン・サックス(GS)194.98ドル +4.15ドル(+2.17%)
インテル(INTC) 47.37ドル +1.24ドル(+2.69%)
アップル(AAPL) 198.45ドル +4.56ドル(+2.35%)
アルファベット(GOOG) 1103.60ドル +11.10ドル(+1.02%)
フェイスブック(FB) 188.47ドル -0.54ドル(-0.29%)
キャタピラー(CAT) 130.33ドル +3.01ドル(+2.36%)
アルコア(AA) 22.54ドル +0.89ドル(+4.11%)
ウォルマート(WMT) 109.65ドル +0.49ドル(+0.45%)
スプリント(S) 7.23ドル +0.13ドル(+1.83%)

《SF》

 提供:フィスコ

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