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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):ラクスル、チムスピ、ヤーマン

ラクスル <日足> 「株探」多機能チャートより
■ラクスル <4384>  4,600円  +360 円 (+8.5%)  本日終値
 ラクスル <4384> [東証M] が急反発。13日大引け後に発表した19年7月期第3四半期累計(18年8月-19年4月)の経常損益(非連結)が1億3800万円の黒字(前年同期は8000万円の赤字)に浮上して着地したことが買い材料視された。主力のネットで印刷物を注文できる「ラクスル」のユーザー数がテレビCM効果などで新規顧客、既存顧客のリピート購入がともに好調に推移したことが寄与。通期計画の1億1600万円(予想レンジ中値)を上回っており、業績上振れを期待する買いが向かった。

■チームスピリット <4397>  3,240円  +225 円 (+7.5%)  本日終値
 チームスピリット<4397>が大幅高で上場来高値を更新した。社員の業務上必要な作業を一元管理する働き方改革プラットフォーム「TeamSpirit」を、クラウドを活用した継続課金サービスとして提供し契約ライセンス数の増勢が続いている。19年8月期はトップラインが前期比1.5倍の18億6900万円予想と急拡大する見込みで、つれて営業利益も前期比3.6倍の2億5000万円と高変化が見込まれている。株式分割実施直後は目先筋の利益確定売りでいったん水準を下げる場面もあったが、すぐに体勢を立て直し強力な下値切り上げ波動を形成している。テクニカル的にも5日・25日移動平均線のゴールデンクロスを示現、日足一目均衡表は雲の上空で快調に上値追いを続けている。

■ヤーマン <6630>  953円  +49 円 (+5.4%)  本日終値
 ヤーマン<6630>が急反発。13日の取引終了後に発表した20年4月期連結業績予想で売上高275億9500万円(前期比1.3%増)、営業利益58億4000万円(同2.4%増)、純利益36億8600万円(同4.2%増)と4期連続営業最高益更新を見込んでいることが好感された。前期は中国をはじめ海外部門が好調だったことから増収率は鈍るものの、直販部門の強化や直営店など顧客接点の強化、新製品開発などに注力し増収を確保する見通し。また、コスト削減などによる体質強化にも取り組む見通しだ。なお、19年4月期決算は、売上高272億5200万円(前の期比18.3%増)、営業利益57億500万円(同5.9%増)、純利益35億3900万円(同4.1%増)だった。

■神戸物産 <3038>  5,360円  +270 円 (+5.3%)  本日終値
 神戸物産<3038>が大幅続伸し上場来高値。12日の取引終了後に発表した19年10月期第2四半期(18年11月~19年4月)の連結営業利益は前年同期比21.1%増の93億2400万円と好調だった。ただ、今10月期の連結営業利益見通しの165億円が据え置かれたことから13日には失望売りを呼ぶ場面もあったが、下値には買いが流入。きょうも株価は続伸している。消費増税が予定通り実施される可能性が高まるなか、市場では「低価格路線の業態を手掛ける銘柄に物色が向かっている」(アナリスト)という。このなか、ディスカウントストア「業務スーパー」を運営し業績増額期待も強い同社が物色人気となっている。

■ハウスドゥ <3457>  1,578円  +79 円 (+5.3%)  本日終値
 ハウスドゥ<3457>は8連騰。午前9時30分ごろ、北関東・東北エリアでのハウス・リースバック事業の取り組み拡大に向けて、直営店「ハウスドゥ!家・不動産買取専門店 大宮駅前店」をオープンしたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同社では、住みながらその家を売却できるハウス・リースバックについて、これまでは首都圏、中部圏、近畿圏の3大都市圏を主要エリアとして対応してきた。ただ、3大都市圏以外のエリアからの問い合わせが多数あったことから、北関東・東北エリアのの顧客ニーズに対応するため今回の出店を行ったとしている。

■日本ユニシス <8056>  3,715円  +150 円 (+4.2%)  本日終値
 日本ユニシス<8056>や伊藤忠テクノソリューションズ<4739>などシステムインテグレーター(SI)関連株が高い。日ユニシスは年初来高値に買われた。情報システムの企画、構築、運用などを請け負うSI関連企業の業績は好調であり、「外部環境に左右されない好業績の内需株として物色の矛先が向かっている」(アナリスト)という。日本ユニシスの20年3月期の連結経常利益は前期比11.1%増の228億円と2期連続最高益見通し。CTCの20年3月期の営業利益は、前期比8.6%の390億円と同じく最高益の予想。CTCは米シスコシステムズ社製ルーターにも強く、5G関連としても注目度は高い。

■エア・ウォーター <4088>  1,813円  +72 円 (+4.1%)  本日終値
 エア・ウォーター<4088>が反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で、「同業で世界3位の米プラクスエアからインド事業の一部を買収する」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、買収額は240億円程度で、7月中旬に製鉄に使う酸素を製造・供給する設備などを取得するとしている。これに対してエア・ウォーターでは、「当社が発表したものではない。同事業の譲受については、概ね報道内容の通りだが、きょう午後に正式決定する予定で、決定次第公表する」とのコメントを発表している。

■アンリツ <6754>  1,883円  +68 円 (+3.8%)  本日終値
 アンリツ<6754>は大幅続伸。東海東京調査センターが13日付で、投資判断を新規「アウトパフォーム」とし、目標株価を2400円に設定したことが好材料視されたようだ。同センターでは、20年3月期通期の売上高を前年比3%増、営業利益は同8%減と予想。減益の主な要因は、5G競争力強化のための戦略投資を行い、研究開発費が増加するためで、続く21年3月期はモバイル事業が大きく成長し、9%増収、51%営業増益と大幅増益を予想する。採算性の高い5G端末開発用計測器の比率が高まり、製品ミックスの改善から粗利率が上昇すると予想している。

■大陽日酸 <4091>  2,289円  +80 円 (+3.6%)  本日終値
 大陽日酸<4091>が9連騰し上場来高値を更新している。三菱UFJモルガン・スタンレー証券が13日付で、投資判断「ニュートラル」を継続しつつ、目標株価を1870円から2270円へ引き上げたことが好材料視されたようだ。同証券では、20年3月期は、18年11月に買収が完了したプラクスエアの欧州事業と、2月27日に買収を完了した独リンデ・グループの米HyCO事業の通期での業績貢献が期待できると評価。営業利益予想を922億円から942億円へ上方修正した。また、中長期的には欧州、北米、アジア、豪州での成長投資による業績拡大や、安定したキャッシュフロー創出による財務体質の改善も期待できるとしている。

■ヘリオス <4593>  1,859円  +54 円 (+3.0%)  本日終値
 ヘリオス<4593>が3日ぶり反発。理化学研究所から特許ライセンスを受けiPS細胞関連技術を活用した治療薬開発を行う創薬ベンチャーで、大日本住友製薬<4506>との協業による目の難病「加齢黄斑変性」治療法の治験開始を目指している。一方、体性幹細胞再生医薬品分野では脳梗塞急性期及び急性呼吸窮迫症候群の治験をそれぞれ実施中でこれに対するマーケットの期待も大きい。そうしたなか、同社は13日取引終了後に、臨床開発の経営資源を体性幹細胞再生医薬品分野で実施中の2つの治験に短期的に集中するとともに、大日住薬とのiPS細胞由来RPE細胞による治療法の共同開発体制の見直しを決定したことを発表。これまでは同社が主体となって治験を行い、製造販売承認申請などを行う体制にあったが、今後は大日住薬が主体となり治験を実施することが効率的と判断、大日住薬及び同社の両社がそれぞれ製造販売承認申請を検討する、という形に変更するというもの。共同開発体制の変更に伴い、大日住薬から同社に支払われるマイルストン金は総額16億円から10億円(うち7億円は受領済み)に変更となる。一方、費用負担についても柔軟性を持たせる枠組みへ変更したが、両社の開発戦略に関わるため枠組みの詳細は非公表としている。これと併せて遺伝子編集技術により免疫抑制剤の使用が不要、あるいは最小で済むような次世代iPS細胞の作製も進行していることも開示しており、これらの発表を株価はポジティブ評価している。

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