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【注目】前日に「売られた株!」総ザライ ―本日への影響は?―

ウイルコHD <日足> 「株探」多機能チャートより

■ウイルコHD <7831>  142円 (-24円、-14.5%)

 ウイルコホールディングス <7831> [東証2]が続急落。12日の取引終了後、19年10月期の連結業績予想について、営業損益を2億8000万円の黒字から6000万円の赤字(前期1億9000万円の赤字)へ、最終利益を2億円から7000万円(同2億5400万円の赤字)へ下方修正したことが嫌気された。売上高は158億円(前期比3.5%増)の従来見通しを据え置いたものの、知育事業が編集体制整備の遅れから計画未達となったことに加えて、情報・印刷事業における想定以上の印刷用紙の値上がりや受注競争の激化が利益を押し下げたとしている。

■Jディスプレ <6740>  59円 (-8円、-11.9%)

 東証1部の下落率トップ。ジャパンディスプレイ <6740> が急反落。同社は12日引け後には業績不振に伴う大規模なリストラ策を公表したが、経営再建に対する先行き不透明感から売りを誘発する格好となった。今回のリストラ策は、今後の需要が大幅回復の見込みが立たないモバイル事業の縮小に伴い、白山工場(石川県白山市)の一時稼働停止及び茂原工場(千葉県茂原市)の後工程ラインの閉鎖、それに併せて人員削減、役員報酬及び社員給与等の削減、並びに執行体制の刷新の内容が盛り込まれている。人員削減では国内で1200人の希望退職者を募集する。なお、白山工場は9月末に再稼働について判断するとしている。

■ウエストHD <1407>  1,214円 (-159円、-11.6%)

 再生エネルギー関連株が急落。ウエストホールディングス <1407> [JQ]が前日に比べ10%超の下落となったほか、レノバ <9519> 、サニックス <4651> 、エヌ・ピー・シー <6255> [東証M]などが下落した。13日付の日本経済新聞は「経済産業省は太陽光や風力発電の事業者がつくった電気を大手電力があらかじめ決めた価格で買い取る制度を終了する」と報道した。12年に導入した固定価格買い取り制度(FIT)を見直し、新たな競争入札制度を導入し、コスト低減を進めるという。FIT制度の見直しは、太陽光発電などに絡む企業にとっては事業採算が悪化する可能性があることが警戒され、再生エネ関連株には売りが膨らんでいる様子だ。

■サムコ <6387>  784円 (-36円、-4.4%)

 サムコが大幅反落。同社は12日に決算を発表。「2-4月期(3Q)経常は68%減益」が嫌気された。なお、19年7月期第3四半期累計(18年8月-19年4月)の経常利益(非連結)は前年同期比45.0%増の3億0600万円に拡大し、通期計画の5億3000万円に対する進捗率は5年平均の45.8%を上回る57.7%に達した。

■東エレク <8035>  14,910円 (-655円、-4.2%)

 半導体関連株は軒並み安。東京エレクトロン <8035> やSCREENホールディングス <7735> 、SUMCO <3436> 、ディスコ <6146> などが値を下げた。米フィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)は12日、前日比で2.33%安の1384.95に下落。アナリストが半導体セクターの業績見通しに慎重な見方を示したことから、米マイクロン・テクノロジーやアプライド・マテリアルズなど半導体関連株が急落。この流れを受け、日本の半導体関連株も下落した。

■スキヤキ <3995>  821円 (-30円、-3.5%)

 SKIYAKI <3995> [東証M]が大幅反落。同社は音楽アーティストなどのファンクラブサイトの制作・運用などを手掛けている。12日引け後に発表された20年1月期第1四半期(2-4月期)の業績は、売上高10億2800万円(前年同期比48.8%増)と関連会社を取り込むことで大幅増収を確保したものの、営業利益は2300万円(同51.1%減)、最終利益は900万円(同65.7%減)と大幅減益となった。事業拡大に向けた積極採用及び昇給などの人件費増がのしかかった格好だ。20年1月期営業利益見通しは、2億3000万~3億5000万円(前期比0.4%増~52.8%増)とされており、第1四半期時点での進捗率は6.6~10.0%にとどまっていることがネガティブ評価されているようだ。

■オーエムツー <7614>  1,240円 (-25円、-2.0%)

 オーエムツーネットワーク <7614> [JQ] が反落。同社は6月12日大引け後に決算を発表。20年1月期第1四半期(2-4月)の連結経常利益は前年同期比6.5%減の3億円に減り、2-7月期(上期)計画の6.2億円に対する進捗率は48.7%にとどまり、5年平均の54.9%も下回った。

■国際石開帝石 <1605>  901.9円 (-13円、-1.4%)

 国際石油開発帝石 <1605> や石油資源開発 <1662> など石油関連株が安い。12日の米原油先物相場はWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)の期近物が前日比2.13ドル(4.0%)安の1バレル51.14ドルに急落。米原油在庫が市場予想に反して増加したことから、需給悪化懸念が浮上した。これを受け、米国市場でエクソン・モービルなどが下落しており、この流れが東京市場にも波及した。

■ペプチドリーム <4587>  5,720円 (-80円、-1.4%)

 ペプチドリーム <4587> が続落。13日の寄り前、独自の創薬開発プラットフォームシステム「PDPS」の米国メルク・アンド・カンパニー(米国とカナダ以外ではMSD)への技術移転の第2ステップが終了し、3回目の技術ライセンス料を受領することになったと発表したが、市場の好反応は限定的のようだ。メルクとの契約では、ペプドリは複数の段階に分けてあらかじめ設定していた技術ライセンス料、マイルストーンフィー及び同化合物が上市に至った際の売り上げ金額に応じたロイヤルティーを受け取ることになっている。なお、今回の技術ライセンス料の金額については非開示としており、19年6月期業績予想には織り込み済みとしている。

※13日の下落率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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