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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

ジシステム <日足> 「株探」多機能チャートより

■ジャパンシステム <9758>  366円 (+62円、+20.4%)

 ジャパンシステム <9758> [JQ]が続急騰。米HP系のシステムインテグレーターで自治体向けなどに強みを持つ。セキュリティーソリューションでは「ARCACLAVIS(アルカクラヴィス)」をはじめ豊富な品揃えで需要を取り込んでおり、ここ相次いで人気化するサイバーセキュリティー関連の低位株として頭角を現している。

■バッファロー <3352>  1,100円 (+150円、+15.8%) ストップ高

 バッファロー <3352> [JQ]がストップ高まで買われたほか、オートウェーブ <2666> [JQ]やホットマン <3190> [JQ]、カーメイト <7297> [JQ]も急騰するなどカー用品を手掛けている銘柄の上げが目立つ。11日付の日本経済新聞は「政府は高齢ドライバー専用の新しい運転免許をつくる方針だ」と報道。記事によれば、危険を察知した際に自動的にブレーキをかけたり、アクセルとブレーキの踏み間違いを防止したりする安全機能がついた車種のみ運転できるようにするとしており、急発進防止装置などの後付け需要が期待されているようだ。

■ダイヤHD <6699>  1,197円 (+147円、+14.0%)

 ダイヤモンドエレクトリックホールディングス <6699> [東証2]が続急騰。傘下のダイヤモンド電機は11日、自動車の低燃費化・CO2排出低減に貢献する小型・高性能のマルチ点火コイルの量産化を開始したと発表。マルチ点火コイルは、1000分の1秒レベルの複数回の火花放電を可能にし、高密度構造と、巻き線仕様及びスイッチング素子の最適化により、小型・高エネルギー化を実現。ダイハツ工業(大阪府池田市)の軽自動車「タント」「タントカスタム」に搭載されたエンジンでは、低燃費化最大2%を達成しているという。

■串カツ田中 <3547>  2,200円 (+218円、+11.0%)

 串カツ田中ホールディングス <3547> [東証M]が急反騰。10日、同社が21日付で東証1部への市場変更が決定したと発表したことが買い材料視された。東証は5月31日、同社株を東証1部または2部に市場変更すると発表していたが、変更先の市場は決定していなかった。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■HMT <6090>  999円 (+99円、+11.0%) 一時ストップ高

 ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ <6090> [東証M]が6連騰。10日の取引終了後、庄内地域産業振興センター(山形県鶴岡市)及び国立がん研究センター・鶴岡連携研究拠点との共同研究による、培養細胞からの代謝物質抽出法に関する論文を学術誌JoVE(Journal of Visualized Experiments)に発表したことを明らかにしており、これを好材料視した買いが入った。今回、論文発表された培養細胞からの代謝物質抽出法は、17年に特許登録された技術で、基本的な培養技術を有する研究者が、短時間で簡便かつ再現性良くイオン性の代謝物質を網羅的に抽出できるよう工夫されているのが特徴という。ヒューマン・メタボが得意とするキャピラリー電気泳動質量分析装置によるメタボローム解析用に最適化されたプロトコルになっているとのこと。

■ニーズウェル <3992>  770円 (+57円、+8.0%)

 ニーズウェル <3992> [東証2]が3連騰。10日、東証が同社を17日付で市場1部に指定すると発表したことが買い材料視された。発表を受け、TOPIX連動型ファンドの組み入れ需要を見越した先回り的な買いに加え、知名度の高まりや株式流動性の向上を期待する買いが向かった。

■コラボス <3908>  737円 (+54円、+7.9%) 一時ストップ高

 コラボス <3908> [東証M]が続急伸。11日、最新の人工知能(AI)技術を駆使したコールセンター向けリアルタイム音声認識システム「AmiVoice Communication Suite provided byコラボス」をリリースしたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。同システムは、アドバンスト・メディア <3773> [東証M]が提供する音声認識システム「AmiVoice Communication Suite3」を基盤としたサービス。最新AI音声認識技術により、コールセンターでの顧客およびオペレーターの全ての通話内容をリアルタイムでテキスト化するため、通話内容からキーワードに紐づいたFAQの回答や説明資料を自動的に表示したり、テキスト化した内容の検証など、応対品質と顧客満足度の向上をサポートするという。また、複数のコールを同時にモニタリングすることや、複数拠点を一括管理することができるため、マネジメントの効率化につながるとしている。

■MonotaRO <3064>  2,570円 (+176円、+7.4%)

 東証1部の上昇率4位。MonotaRO <3064> が続急伸。同社は10日取引終了後に、5月度の売上高(速報値)が103億4500万円(前年同月比22.6%増)になったと発表。同月の新規顧客獲得数が6万7400アカウントと順調に積み上がっていることなどが寄与しており、買い安心感を誘うかたちとなったようだ。

■No.1 <3562>  1,115円 (+77円、+7.4%)

 No.1 <3562> [JQ]が5連騰。前日に150円高のストップ高に買われたが、11日はその上げ幅を一時上回る上昇でマーケットの視線を集めている。11日で5連騰となり、この間に株価は1.3倍超となった。同社は自社企画の情報セキュリティー商品を取り扱っており、オフィスのネットワーク環境をガードする「WALLIOR壁闘士」などが注目されている。同社子会社のNo.1パートナーの保有株式35%を光通信 <9435> に譲渡するとともに、Webマーケティングによる各種情報通信端末の販売事業で提携しており、これも株高思惑を喚起している。

■鳥居薬品 <4551>  2,460円 (+166円、+7.2%)

 東証1部の上昇率5位。鳥居薬品 <4551> が大幅3日続伸。SMBC日興証券は7日、10-12月期決算企業のTOPIX浮動株比率(FFW)見直しの予想を発表した。新たなFFWは7月5日に公表される予定で、同月30日の引けでリバランスに伴う売買インパクトが見込まれている。同証券では、FFWの見直しに伴い時価総額が500億円以上で平均売買代金に対して3日以上のインパクトが予想される銘柄として、買い側では鳥居薬品を挙げた。売り側では大和冷機工業 <6459> 、ユニオンツール <6278> 、西本Wismettacホールディングス <9260> 、静岡ガス <9543> などをインパクトの大きい銘柄として挙げている。

■FFRI <3692>  5,080円 (+310円、+6.5%)

 FFRI <3692> [東証M]が6連騰と異彩高で連日の年初来高値更新。企業や官公庁のサイバー防衛に対する意識の高まりを受け、サイバーセキュリティー分野でソフト開発や人材派遣を手掛ける銘柄に物色の矛先が向いている。そのなか、ソフトを自社で開発し、独自のヒューリスティック技術による未知のウイルス検知で強みを持つ同社が株価を先駆させている。昨年11月にはNTTコミュニケーション、今年5月にはNEC <6701> やソースネクスト <4344> などと提携しており、展開力を増していることもポイントとなっている。

■ニホンフラ <7820>  2,975円 (+146円、+5.2%)

 ニホンフラッシュ <7820> の上げ足が止まらない。11日で4連騰となり、昨年6月中旬以来、1年ぶりの3000円大台乗せを達成。マンション向けを中心に住宅用内装ドアなどを手掛けている。オーダーメイドによる多品種少量生産を強みとし、中国市場で需要開拓を加速させている。中国ではマンションを販売する際に内装を施さない「スケルトン」から内装後に販売する「インフィル」へのシフトが進んでおり、同社の収益に追い風が強い。大手生保系アナリストも「米中摩擦問題などで中国の景気減速に対する警戒感は強いが、このインフィル・シフトの流れに陰りはみられない」としており、ファンド筋など継続的な実需買いの流入を指摘する声もある。

■千代建 <6366>  338円 (+14円、+4.3%)

 千代田化工建設 <6366> が3日続伸。株価は業績不安を背景に5月10日に253円の年初来安値をつけたが、その後は底値圏で売り物をこなし、5月下旬を境に急浮上に転じてきた。ここ低位株の一角が人気化しているが、共通項となっているのは取組妙味。同社株は5月31日申し込み現在で信用倍率0.92倍と売り買いがっぷり四つ、売り残は1000万株を超えている。日証金ベースでも大幅に売り長となっている。

※11日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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