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【注目】話題株ピックアップ【夕刊】(1):三菱重、HEROZ、Fスターズ

三菱重 <日足> 「株探」多機能チャートより
■TOA <6809>  1,266円  +70 円 (+5.9%)  本日終値
 TOA<6809>が急伸。株価は一時、前日に比べ11.7%高に買われ年初来高値を更新した。岩井コスモ証券は28日、同社株の投資判断を「B+」から「A」に引き上げた。目標株価は1400円を継続した。同社はオフィスビルや商業施設、公共施設などの放送・音響機器を主力に監視カメラや鉄道車両向けシステムなどを手掛けている。19年3月期は連結営業利益が前の期比11%増の39億300万円となった。国内では警備会社向け監視カメラのOEM供給などが堅調だったほか、アジア・パシフィック地区向けなどが好調。20年3月期の同利益もアジア・パシフィック地区向けなどの伸びで前期比5%の41億円と会社計画の40億円を上回ることを予想、21年3月期の同利益は43億円と連続増益を見込んでいる。

■HEROZ <4382>  14,710円  +570 円 (+4.0%)  本日終値
 HEROZ<4382>は前日の急騰に続き、きょうも目先筋の売りをこなし新値追い。一時680円高の1万4820円まで買われ、上場後間もない18年4月以来となる1万5000円大台乗せ(分割後修正値)を目前に捉えている。人工知能(AI)開発ベンチャーで「将棋ウォーズ」の課金収入を収益源としている。既に人間は棋力的にAIには遠く及ばず、プロ棋士の間でもAIを活用した研究が盛んに進められ、AIが戦法や戦い方などこれまでの常識そのものも大きく変えてしまった状況にある。そして、この圧倒的なAIの実力を汎用化させることへの期待が同社株の成長思惑につながっている。選択肢として資産活用などへの応用が見込まれ、証券会社をはじめ大資本企業との連携に注目が集まっている。

■オープンドア <3926>  2,951円  +77 円 (+2.7%)  本日終値
 オープンドア<3926>が後場上げ幅を拡大。午後0時20分ごろ、国内宿・ホテル・旅館比較サービスでクラブメッド(東京都港区)との連携を開始したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。トラベルコ国内宿・ホテル・旅館比較サービスは、複数の宿泊予約サイトや旅行会社などの取り扱う宿泊プランを一括で検索・比較することのできるサービス。今回の連携で、クラブメッドが運営する国内のリゾートホテルの公式サイト掲載プランをトラベルコ上で検索することができるようになり、公式サイトの販売価格も一括で比較できるようになる。

■JXTG <5020>  522.7円  +13.4 円 (+2.6%)  本日終値
 JXTGホールディングス<5020>、出光興産<5019>など全般下げ相場のなか買い優勢の展開。WTI原油先物価格は前日に51セント高の1バレル=59ドル14セントと続伸。ここ世界景気減速懸念や在庫の積み上がりなどを嫌気して下落歩調を強めていた原油市況も下げ一服となっている。これが原油市況と株価連動性の高い石油元売り企業の株価に浮揚効果を与える格好となった。

■クリレスHD <3387>  1,446円  +21 円 (+1.5%)  本日終値
 クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>が5日続伸。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「2022年2月期に連結純利益(国際会計基準)を19年2月期比3.8倍の50億円に伸ばす計画だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。今年4月の19年2月期決算発表と同時に発表した中計では、今後3カ年で年間50~60店を新規に出店するほか、M&Aにより約200店を上乗せを見込む。今年3月には銀座のそば・うどんの老舗「銀座木屋」を運営する木屋フーズなどを買収したが、今後もM&Aによる規模拡大を目指す方針だ。

■三菱重工業 <7011>  4,825円  +66 円 (+1.4%)  本日終値
 三菱重工業<7011>が反発。きょう付けの日本経済新聞朝刊で「初の国産ジェット旅客機として開発している座席数90の『三菱リージョナルジェット(MRJ)』事業を事実上縮小。代わりに最大市場の米国の需要に合う一回り小型の70席の機種を開発する」と報じられており、これが好材料視された。記事によると、現在開発している90席の機種は5度にわたる納入延期もあって新規受注が止まっており、新機種の投入などを検討するという。70席モデルは、米国市場の攻略をにらんでのもので、6月中にも概要を発表するとしている。

■フィックスターズ <3687>  1,834円  +24 円 (+1.3%)  本日終値
 フィックスターズ<3687>が4連騰で年初来高値更新。自動車や金融業界向けなどをはじめ顧客企業のシステムを高速化させるソフトを展開しており、同分野に特化した企業としては独壇場、国内で競合他社が存在しないのが大きな強みとなっている。量子アニール方式のコンピューターを商用展開するカナダのDウェーブ社と協業関係にあり、アニーリングマシンを活用した量子コンピューター導入支援ビジネスでも国内で先陣を切っている。業績は絶好調、19年9月期売上高は期初予想の60億円から68億8000万円(前期比30.4%増)へ、営業利益を11億7300万円から12億2600万円(同11.5%増)に上方修正しているが、一段の上振れも意識される。

■中外製薬 <4519>  7,240円  +80 円 (+1.1%)  本日終値
 中外製薬<4519>は堅調。この日午前中に行われた中央社会保険医療協議会(厚生労働大臣の諮問機関)総会で、がん患者の遺伝子を調べ、患者ごとに最適な治療法を探る「がんゲノム医療」の遺伝子検査システムについて、6月1日からの保険適用を決定した。保険適用が決まったのは、同社の「FoundationOne CDx がんゲノムプロファイル」とシスメックス<6869>のOncoGuide NCC オンコパネルシステム」であることから、これを好材料視した買いが入ったようだ。

■シップHD <3360>  4,835円  +25 円 (+0.5%)  本日終値
 シップヘルスケアホールディングス<3360>が5日続伸し年初来高値を更新。大和証券は28日、同社株の投資判断を「3(中立)」から「アウトパフォーム(強気)」に引き上げた。目標株価は4600円から5400円に見直した。病院の高機能化が進展するなか、プロジェクト案件の平均単価は上昇している。また、同社はコンサルタントの提案能力向上や建築士採用などにより、提案内容の充実などを図っている。こうしたなか、同証券では同社の主力のトータルパックプロデュース事業はプロジェクト案件(病院の増改築・新築案件)での競争力が高まっている、と指摘。堅調な市場環境に加え、競争力強化が奏功し、業績は当面好調に推移するとみている。20年3月期の連結営業利益は前期比11.4%増の200億円と会社計画(185億円)を上回ると予想。21年3月期の同利益は今期推定比9%増の218億円を見込んでいる。

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