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【材料】本日の注目個別銘柄:パーソルHD、三菱UFJ、資生堂など

三菱UFJ <日足> 「株探」多機能チャートより

<8306> 三菱UFJ 494.8 -18.4
反落。前日に19年3月期決算を発表。純利益は8727億円で前期比11.8%減となり、1-3月期はほぼ収支均衡水準にとどまった。市場予想を1000億円近く下回っており、ネガティブに捉える動きが先行した形だ。また、20年3月期は9000億円で同3.1%の増益予想、3円増配も発表しており、こちらは市場予想通りの水準。ただ、期待された自社株買いの発表が見送られたことは悪材料と捉える向きが多い。

<9433> KDDI 2745.5 +60.5
続伸。前日に19年3月期決算を発表。営業益は1兆137億円で前期比5.3%増、計画はやや下回ったがほぼ想定内の着地。一方、20年3月期は1兆200億円で同0.6%増益を見込む。減益予想が想定されていた中で、ポジティブに受け止められる。また、期末配当金は50円から55円に増額、今期も年間配当金は5円の増配を計画する。発行済み株式数の3.10%に当たる7300万株上限の自社株買い発表も好材料視。

<4911> 資生堂 8189 -439
大幅反落。中国個人消費の鈍化による影響が懸念されているもよう。前日に中国で経済指標の発表が相次いだが、小売店やネット通販などの売上高の総額である4月の「社会消費品小売総額」の伸び率は約16年ぶりの低水準にまで落ち込んた。前年同月比7.2%増にとどまり、前月からは1.5pt低下して、2003年以来の低い伸びになった。米国の関税引き上げの影響で、消費マインドが冷え込みつつあるようだ。

<8795> T&DHD 1087.0 -95.0
急反落。前日に決算を発表。19年3月期の純利益は728億円で前期比6.1%減、すでに下方修正済みで実績値にサプライズはない。ただ、20年3月期は640億円で同12.1%減を見込む。市場予想を200億円程度下回り、嫌気された形に。市場想定との乖離が相対的に大きく、本日はセクター内で株価下落が目立つ展開に。1600万株を上限とする自社株買い発表も、市場の期待値には届いていないもよう。

<4324> 電通 3990 -370
大幅続落。前日発表の第1四半期決算がマイナス材料とされた。第1四半期営業利益は93億円で前年同期比58.5%の大幅減、市場予想を150億円程度下回った。買収費用や減損など一時的な要因を控除した調整後営業利益でも同25%程度の減益になっている。冬季オリンピックの反動や先行投資負担などで電通単体の不振が要因に。通期計画1225億円、前期比9.7%増益に対して低調なスタートになった。

<3962> チェンジ 3095 -700
ストップ安。前日に上半期決算と同時に公募売出の実施を発表。160万株の公募増資に加えて、45万株の売出、30.75万株のオーバーアロットメントによる売出を実施する。株式需給の悪化に加えて、11.4%の株式希薄化となる。上半期決算では、営業益は5.7億円、前年同期単独比2.8倍となったが、第1四半期が4.4億円で同17.5倍であったため、あらためてポジティブ視する動きは限定的に。

<4344> ソースネクスト 447 -29
大幅続落。前日に19年3月期決算を発表。営業益は8.6億円で前期比30.5%減となり、従来予想の25億円を大幅に下振れた。第3四半期までの状況から下振れは想定されていたが、大幅増益見通しから一転しての大幅減益は、予想定以上の伸び悩みと捉えられた。配当金も従来の2円予想から0.68円に減配へ。「ポケトークW」の販売の伸びが想定よりも緩やかであったことなどが業績下振れの要因となっている。

<3937> Ubicom 1554 +300
ストップ高。前日に発表した決算が好感される形になっている。19年3月期営業利益は5.6億円で前期比75.1%増と大幅増益、直前の上方修正水準で着地している。20年3月期も6.7億円で同19.0%増と、連続での2ケタ増益見通しに。想定以上のペースでの収益成長となっている。グローバル事業、メディカル事業ともに高い収益成長を果たしている。

<2181> パーソルHD 2254 +285
急騰で年初来高値。前日に19年3月期決算を発表。営業益は441億円で前期比22.3%増、会社計画425億円、市場コンセンサス水準などを上回る着地になった。各四半期ともに2ケタの利益成長を果たしている。一方、20年3月期も480億円で同8.8%増と連続増益の見通しに。中期経営計画の水準でもあり、ほぼ市場の期待通りのガイダンスにもなっている。新規事業に係る投資負担増なども吸収する計画に。

<8593> 三菱Uリース 555 +42
急伸。前日に19年3月期決算を発表。純利益は688億円で前期比8.0%増、従来予想の660億円を上回った。また、期末配当金は従来の9.5円計画から14円に引き上げた。一方、20年3月期は700億円で同1.8%増益を見込む。市場では、一時的要因の反動などで減益がコンセンサスであったため、安心感へとつながった。また、年間配当金も23.5円から25円へ、21年連続での増配を計画する。
《US》

 提供:フィスコ

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