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【市況】<マ-ケット日報> 2019年5月15日

 15日の市場は日経平均が8日ぶりに反発。終値は前日比121円高の2万1188円だった。令和に入って初めての上昇も直近の下げ幅に対しては小粒なものとなってしまった。この日は米中貿易摩擦に関するトランプ発言で上げた米国株や、中国政府の追加景気対策期待などから先物中心に買い戻しが入った。ただ、先行き不透明感は晴れず上値は重いままとなっている。

 昨日の米国市場は米中首脳会談開催への期待感からダウ平均は反発した。トランプ大統領が6月に日本で開催するG20会合で中国主席と会談する方向にあると発言したことが市場の期待を誘ったようだ。前日に600ドルも下げた反動も手伝って一時は300ドルを超える上昇となったが、市場の疑念は解け切れず半値戻しは維持できなかった。まだアク抜けできる状況ではない模様。

 さて、米国株の反発でようやくひと息ついた東京市場だが、内容的には先物の買い戻しが主で上げ幅も抑制的なものとなっている。前期比横ばいという今期業績予想が出揃うなか、突如として湧いた米中貿易戦争を織り込み切ることができず、下方修正を念頭に置いての取引が今しばらくは優先されそうだ。先行きにまだ波乱が残されていると見る向きは多く、昨日の安値が底値となる可能性は低いだろう。個別では最終益が2期連続大幅減の日産[7201]が急落。今期最終赤字予想となった武田[4502]も大きく売られている。(ストック・データバンク 編集部)

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