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【市況】注目銘柄ダイジェスト(前場):サンバイオ、JエスコムHD、ハウテレビジョンなど

キーエンス <日足> 「株探」多機能チャートより

キーエンス<6861>:69520円(-3130円)
大幅安。前日に19年3月期の決算を発表、営業利益は3179億円で前期比8.5%増益、3300億円程度であった市場予想を下回った。1-3月期は775億円で前年同期比5.7%の減益に転落、世界的な売上成長の鈍化が背景となっている。20年3月期業績予想は開示していないものの、現在の市場コンセンサスでは前期比2ケタ増益が想定されており、足元の減速を受けて達成のハードルは高まったとの見方にもなっているようだ。


関西電力<9503>:1392円(-51.5円)
大幅続落。原発に設置が義務付けられる特定重大事故等対策施設について、設置期限に間に合わない場合は期限の変更、延長はせず、運転停止となる方針が原子力規制委員会で決定している。工事完了遅延の可能性が高い同社などは、この方針を受けて昨日から大きく下げる展開になっている。野村證券では投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げ、原発が7基とも通常稼働に達する時期は21.3期から25.3期にずれ込むと予想。


ハウテレビジョン<7064>:3545円
公開価格(1210円)の3.1倍となる3745円で初値を付けた。24日に上場したが、買い注文が殺到し、取引が成立しなかった。会社設立は10年2月9日。新卒学生向けの「外資就活ドットコム」や若手社会人向けの「Liiga」などリクルーティング・プラットフォームの運営・管理が事業の柱。20年1月期の営業利益予想は前期比38.8%増の1.00億円。新規クライアントや自社エージェントサービスが伸び、全体の業績をけん引すると見込む。


グッドスピード<7676>:1828円
公開価格(1400円)を25.0%上回る1750円で初値を付けた。会社設立は03年2月20日。事業内容はSUVを中心とする自動車の販売や買い取り、整備など。19年9月期の営業利益予想は前期比59.6%増の3.20億円。既存店舗で小売販売台数の増加を図り、全体で8984台(20.7%増)を販売する計画。第1四半期の営業利益実績は0.85億円で、進捗率は26.6%となっている。


キヤノン<7751>:3079円(-85円)
大幅続落。前日に第1四半期の決算を発表、営業利益は404億円で前年同期比47.6%減益となった。また、通期計画を下方修正、従来の3250億円から2740億円に引き下げている。実績値、通期見通しともに、先の観測報道に沿った水準ではあるが、市場予想を大きく下回っており、ネガティブに捉える動きが優勢。レンズ交換式カメラと半導体用露光装置の販売計画引き下げが下方修正の背景となっている。


JエスコムHD<3779>:107円(+9円)
大幅に反発。19年3月期の営業利益を従来予想の0.43億円から0.62億円(前期実績0.73億円)に上方修正している。通信販売事業が順調に推移したことに加え、人員採用計画の遅延を受けて人件費や教育研修費、営業関連費用が減少し、利益が押し上げられた。株価が200日移動平均線を上回る水準まで急伸したことも刺激となり、投資資金の流入につながっているようだ。


ファナック<6954>:21300円(-115円)
続落。前日に決算を発表、19年3月期営業利益は1633億円で前期比28.9%減益、従来計画の1479億円を上振れた。一方、20年3月期は757億円で同53.6%の大幅減益予想。為替前提など含めて保守的との見方は多いものの、市場予想を大きく下回るガイダンスをマイナス視する動きが先行。なお、1株配当金405円に加え、特別配当金181円としているほか、上限500億円の自社株取得も発表している。


サンバイオ<4592>:4550円(+385円)
大幅に反発。再生細胞薬SB623が欧州医薬品庁より先端医療医薬品の指定を受けたと発表している。SB623は脳内の神経組織に投与し、自然な再生機能を誘発することで失われた運動機能の改善を促すことが期待されているという。指定が新薬の開発・販売に資するとの見方が広がっているほか、19日に直近高値(4780円)を付けてから株価が軟調に推移していたことも買い戻しにつながっているようだ。

《ST》

 提供:フィスコ

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