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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

Jストリーム <日足> 「株探」多機能チャートより

■Jストリーム <4308>  635円 (+100円、+18.7%) ストップ高

 Jストリーム <4308> [東証M]がストップ高。前週末19日にも一本値で値幅制限上限に買われ、大引けに買い物を残しており、短期資金による物色人気が集中している。同社は動画のストリーミング配信を手掛け、ライブ配信やオンデマンド配信で幅広いニーズを取り込むが、18日取引終了後、ストリーミング再生で利用されるプレイヤーでマルチCDN(コンテンツデリバリーネットワーク)を行う技術を開発し、国内特許を取得したことを発表し、これが株価の押し上げ材料となった。今後5Gが商用化された際に、VRライブの配信など、高画質の4K・8K放送の普及と合わせて同社の動画配信ビジネスの可能性が大きく広がるとの見方も株高の背景にある。

■アクロディア <3823>  358円 (+50円、+16.2%)

 アクロディア <3823> [東証2]が4連騰。前週末に連日のストップ高をみせるなど急動意、既に需給相場入りの様相を呈しているが、22日も買い優勢の展開となった。同社は19日取引終了後、ブロックチェーン技術を用いた独自トークンを開発し、アーティストの芸能活動を支援するプラットフォーム構築・運営を行うエストニアのOleStars社とファンコミュニティーのプラットフォーム構築・運営で業務提携したことを発表、これが株価を改めて刺激する材料となった。

■セントラル総合開発 <3238>  302円 (+35円、+13.1%)

 セントラル総合開発 <3238> [東証2]が続急騰。19日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の7億円→10.3億円に47.1%上方修正。従来の7.0%減益予想から一転して36.8%増益見通しとなったことが買い材料視された。分譲マンションの販売が好調だったことに加え、経費抑制が進んだことも上振れに貢献した。

■パスコ <9232>  977円 (+86円、+9.7%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。パスコ <9232> 大幅3日続伸、一時ストップ高。19日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の13億円→27億円に2.1倍上方修正。従来の31.2%減益予想から一転して42.9%増益見通しとなったことが買い材料視された。固定資産税評価業務や上下水道・林地の台帳整備業務、防災・減災関連業務の受注が好調だったことが寄与。国内公共部門の業務効率化による採算改善なども上振れに貢献した。

■ザイン <6769>  1,104円 (+95円、+9.4%)

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]が大幅高で4連騰、連日の年初来高値更新と気を吐いている。特定用途向け半導体のファブレスメーカーで、自社ブランドのLSIを開発するが、昨年12月に無線通信モジュールを手掛けるキャセイ・トライテックをM&Aで傘下に収めたことで、今後は次世代通信規格5G関連に絡む通信機器回りのLSI需要を取り込むことが期待される状況にある。キャセイ社は中国通信モジュールメーカー世界首位級のSIMCOMの販売総合代理店でもある。19年12月期は売上高が前期比55%増の49億6900万円と急拡大、増収効果を取り込み営業利益は前期比5.3倍の1億7000万円と回復が鮮明化する見通し。

■ジーエヌアイ <2160>  3,010円 (+207円、+7.4%)

 ジーエヌアイグループ <2160> [東証M]が続急伸。子会社の北京コンチネント薬業を事業主体とする子会社Continent Pharmaceuticalsが香港証券取引所へ上場申請したと発表したことが買い材料視された。

■大和ハウス <1925>  3,038円 (+194円、+6.8%)

 東証1部の上昇率5位。大和ハウス工業 <1925> が急反発。同社株は中国のグループ会社で発覚した不正や、建設した戸建住宅及び賃貸共同住宅の一部に、建築基準に不適合の物件があったことを受け、業績への影響が懸念されて前週に株価を急落させていた。そうしたなか前週末19日に、19年3月期の業績予想の修正を発表、売上高を4兆500億円から4兆1200億円(前期比8.5%増)へ、営業利益を3540億円から3700億円(同6.6%増)へ、最終利益を2400億円から2350億円(同0.6%減)へ修正した。最終利益は損失計上に伴い下方修正となったが減額は比較的小幅にとどまっているほか、トップラインや本業のもうけを示す営業利益は上方修正となっていることで、売り方の買い戻しと値ごろ感からの押し目買いの動きが顕在化した。

■DDHD <3073>  1,954円 (+125円、+6.8%)

 東証1部の上昇率4位。DDホールディングス <3073> が3日ぶりに反発。同社は19日取引終了後に、3ヵ年の連結中期経営計画を策定したと発表。最終年度となる22年2月期の売上高目標は600億円(19年2月期実績は509億7300万円)としており、これが評価材料となったようだ。経営計画の名称は「SUPER 7 PROJECT」とし、既存事業の高収益体質への転換及び既存事業発の高付加価値ビジネスへの成長や、外部コラボレーション・アライアンスの強化などが主な骨子。配当政策などの変更による株主還元の強化も掲げ、22年2月期の配当性向は15.0%以上(19年2月期は12.7%)を目指すとしている。

■マネーフォワード <3994>  4,250円 (+205円、+5.1%)

 マネーフォワード <3994> が続急伸。同社は19日、三井住友カード(東京都港区)と共同で、企業が出張旅費などの経費精算に用いる法人カードの利用をリアルタイムに管理できるサービス「コーポレートカード・コントロール」を提供すると発表した。企業はこのサービスを導入することで、従業員が利用する法人カードの利用上限額を即時に制限することや、従業員にリアルタイムでアラートを通知して不適切な利用等を未然に防止することが可能。マネーフォワードのクラウド型経費精算システム「マネーフォワード クラウド経費」と連動させることで、経費の事前申請~承認~精算~事後申請までの経理管理プロセスを一気通貫で最適化・効率化することができるという。

■ディップ <2379>  1,670円 (+80円、+5.0%)

 ディップ <2379> が大幅高で3日続伸。前週末19日の取引終了後に自社株買いを実施すると発表したことが好感された。今回発表の自社株買いでは、上限を200万株(発行済み株数の3.50%)、または30億円としており、取得期間は4月22日から7月31日まで。資本効率の向上及び経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするとともに、株主への利益還元を充実させることが目的としている。

■新光電工 <6967>  942円 (+33円、+3.6%)

 新光電気工業 <6967> が大幅続伸。前週末19日の取引終了後、集計中の19年3月期連結業績について、売上高が1474億円から1422億円(前の期比3.3%減)へ、営業利益が69億円から48億円(同2.0%減)へ、純利益が50億円から25億円(同31.8%減)へ下振れて着地したようだと発表したが、織り込み済みとの見方が強い。期後半以降、メモリーの供給過剰や米中貿易摩擦を背景とした在庫調整の影響などで、半導体市場の減速傾向が鮮明となったことに伴い、リードフレームなどが在庫調整の影響を受けたほか、プラスチックBGA基板はスマートフォンのメモリー向けなどの受注水準が低下し、売上高・利益とも想定を下回ったとしている。

■電気興業 <6706>  3,280円 (+85円、+2.7%)

 電気興業 <6706> が続伸。岩井コスモ証券は19日、同社株の投資判断を新規「A」でカバレッジを開始した。目標株価は4600円とした。同社は大手アンテナ製造、工事会社。第5世代移動通信システム(5G)は日本でも今年のラグビーワールドカップに合わせてプレサービスが始まり、東京オリンピックが開催される来年から本格的な商用サービスが始まる。特に今月10日には通信キャリア4社に5G用電波が割り当てられた。4社合計の通信設備投資はこれまで1兆円前後だったが、今後数年は6割程度増えるとみている。このなか、同証券では同社には90年代前半に通信方式がアナログからデジタルに移行したときに匹敵する業績インパクトもあり得るとみている。19年3月期の連結営業利益は会社予想と同水準の16億円(前の期比5%増)だが、20年3月期の同利益は今期予想比32%増の21億1000万円に拡大すると見込んでいる。

■セブン&アイ <3382>  3,773円 (+88円、+2.4%)

 セブン&アイ・ホールディングス <3382> 、ユニー・ファミリーマートホールディングス <8028> 、ウエルシアホールディングス <3141> など小売関連株に強い動きを示すものが目立つ。市場では「前週は半導体関連や機械株など輸出主力株が買われる一方で、内需のディフェンシブストックへの売り圧力が強まった。しかし、目先売られ過ぎとの見方が強まり、足もと主力株が一服する一方で、小売セクターにはリターンリバーサル狙いの買いが流入している」(国内ネット証券アナリスト)という。

■国際石開帝石 <1605>  1,062円 (+21.5円、+2.1%)

 国際石油開発帝石 <1605> 、石油資源開発 <1662> がいずれも高い。原油市況は世界景気の減速懸念の後退や米原油在庫の減少などを背景に足もと上昇基調にあり、前週18日時点でWTI原油先物、ブレント原油ともに高く、また19日のドバイ原油も上昇した。これを受けて、原油価格と株価連動性の高い資源開発関連株に物色の矛先が向いている。22日は、半導体や機械株など主力輸出株セクターが上げ一服となっており、相対的に投資資金が向かいやすくなっている面もあるようだ。

■ベル24HD <6183>  1,603円 (+32円、+2.0%)

 ベルシステム24ホールディングス <6183> が6日ぶりに反発。SMBC日興証券は19日付で、同社の目標株価を1700円から1900円へ引き上げ、投資判断「1」を継続した。19年2月期決算を踏まえ、旧BBコールでの案件獲得などによって、これまで課題とされた売上成長鈍化懸念が払拭されたとみて、21年2月期以降の利益見通しを引き上げたとしている。20年2月期第1四半期(3-5月期)において、10連休による稼働日数減や前下期に導入した新人事制度に伴う費用増によって見た目の数字は見劣りする。ただ、同証券の業績予想には織り込んでいないが、20年2月期第2四半期には参議院選挙のスポット案件が見込まれることに加え、消費増税対策としてのキャッシュレス決済などの問い合わせ案件などが発生する可能性もあり、3-5月期決算前後から再度期待が高まっていく展開が予想されるとしている。なお、同証券では20年2月期営業利益見通しについて、会社側計画同様の115億円(前期比34%増)で据え置いたが、21年2月期同利益は従来予想の125億円から126億円へ引き上げた。

■日本システムウエア <9739>  2,195円 (+37円、+1.7%)

 日本システムウエア <9739> が高い。19日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の30.2億円→34億円に12.6%上方修正。増益率が1.5%増→14.3%増に拡大し、従来の3期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。企業のIT投資拡大を背景に、システム構築を中心するITソリューション事業の受注が好調だったことが寄与。業績上振れに伴い、前期の年間配当を従来計画の25円→30円(前の期は25円)に増額修正したことを好感する買いも向かった。

■大日本住友製薬 <4506>  2,415円 (+35円、+1.5%)

 大日本住友製薬 <4506> がしっかり。前週末19日の取引終了後、集計中の19年3月期連結業績について、営業利益が530億円から579億円(前の期比34.3%減)へ、最終利益が350億円から486億円(同9.1%減)へ上振れて着地したようだと発表したことが好感された。北米セグメントで軟調に推移した結果、売上高は4670億円から4593億円(同1.6%減)へ下振れたものの、コアベースの販管費、研究開発費が減少することに加えて、条件付対価公正価値の変動額が、事業計画及び開発計画の見直しにより費用の戻り入れとなることから利益は上振れるという。また、円安による為替差益の計上や、法人所得税が減少する見込みであることも最終利益を押し上げるとした。

■朝日インテック <7747>  5,140円 (+60円、+1.2%)

 朝日インテック <7747> が続伸。19日の取引終了後、現在、代理店を通している循環器系製品のフランス市場への販売について、7月1日からフランス支店が直接販売を行うと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。同社ではフランス市場向けに、14年6月から脳血管系製品の直接販売を、18年9月からは末梢血管系製品の直接販売を行っているが、7月以降は循環器系製品でもフランス市場に特化した販売促進活動を実施することで、さらなるプレゼンス向上と市場シェア拡大を狙うとしている。

■福井コン <9790>  2,080円 (+22円、+1.1%)

 福井コンピュータホールディングス <9790> が高い。19日大引け後、19年3月期の連結経常利益を従来予想の37.4億円→41.4億円に10.9%上方修正。増益率が0.2%増→11.2%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。IT導入補助金制度が追い風となるなか、20年省エネ基準義務化を前に建築CADソフトの販売が増加した。また、国土交通省が推進するi-Construction関連商品の投入などで測量土木CADも伸びた。業績好調に伴い、期末一括配当を従来計画の35円→40円(前の期は32円)に増額修正したことも評価材料となった。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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