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【注目】話題株ピックアップ【昼刊】:ツガミ、アダストリア、ファストリ

ツガミ <日足> 「株探」多機能チャートより
■ツガミ <6101>  957円  +55 円 (+6.1%)  11:30現在
 ツガミ<6101>が一時5%を超える上昇をみせ4連騰、オークマ<6103>、東芝機械<6104>、牧野フライス製作所<6135>、DMG森精機<6141>なども軒並み連日の上値追い態勢にあり、工作機械株が異彩を放っている。直近発表された中国の3月PMIなどの経済指標が改善色を示し、中国政府の景気刺激策が奏功したとの見方が強まっている。これが中国向け売上比率の高い工作機械セクターの株価を押し上げる背景にあるようだ。中国では5Gサービス本格化を控え通信大手が関連投資を積極化しており、そのなか部品加工で必須の工作機械需要が増加するとの思惑が株価を刺激している。

■アダストリア <2685>  2,535円  +120 円 (+5.0%)  11:30現在
 アダストリア<2685>は大幅反発している。2日の取引終了後に発表した3月度の国内月次売上高で、既存店売上高が前年同月比8.2%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。前月から継続して春物商品が順調に売り上げを伸ばしたことに加えて、休日が前年に比べて1日多かったことが寄与した。アイテム別では、ブランド横断の販促キャンペーンを展開したトレンチコートをはじめとする軽アウターや、ワンピース、スカートなどが売り上げの中心となった。なお、全店売上高は同5.9%増だった。

■三益半導体工業 <8155>  1,666円  +77 円 (+4.9%)  11:30現在
 三益半導体工業<8155>は3連騰。岩井コスモ証券は2日付で、同社への投資判断「A」を継続した。目標株価は2400円から2370円へ微調整した。株価は昨年12月の安値から切り返しているものの、評価不足という見方は変わらず水準訂正余地は大きいとみている。半導体メモリの生産調整でプライム(新品)ウエハー事業は高原状態となっているが、今下期には再加速するとみている。短期的には、加工賃が改定された再生ウエハー事業が踊り場のプライムウエハー事業をカバーする展開を予想している。第4四半期(3~5月期)は設備の定期修理があり例年利益が落ち込むが、1月から再生ウエハーの加工賃が改定されたことによる業績の上振れを見込む。同証券では、19年5月期営業利益は会社計画の54億5000万円に対して56億5000万円(前期比26%増)になるとみている。

■ファーストリテイリング <9983>  54,260円  +2,460 円 (+4.8%)  11:30現在
 ファーストリテイリング<9983>が反発している。2日の取引終了後に発表した3月の国内ユニクロ売上高速報で、既存店売上高が前年同月比4.5%増と2カ月連続で前年実績を上回ったことが好感されている。3月はUT、スウェット、春物アウターなどの春夏商品の立ち上がりが好調だったことが寄与した。なお、前年に比べて休日が1日多かった影響などで客数が同10.1%増となり、客単価は同5.1%減だった。

■アンリツ <6754>  2,130円  +81 円 (+4.0%)  11:30現在
 アンリツ<6754>が切り返し、2100円台を回復。3月4日に2379円の年初来高値をつけてからは調整を余儀なくされていたが、時価は売り物が途切れ値ごろ感からの押し目買いや空売り買い戻しが優勢。ゴールドマン・サックスなど外資系機関投資家の空売り残が積みあがっていたが、目先ショートカバーを誘発する流れにある。韓国の通信大手KTが5Gの消費者向けサービスを5日に開始することを発表、スマートフォン対応の5G通信は世界初ということもあって注目度も高い。これが、通信計測器で海外向け実績が高いアンリツの株価にも刺激材料となっている。

■東京エレクトロン <8035>  17,380円  +515 円 (+3.1%)  11:30現在
 東京エレクトロン<8035>が3連騰と上値追い基調を強めてきた。きょうの高値まで3営業日で1300円以上の上昇をみせ連日の年初来高値更新、昨年9月初旬以来7カ月ぶりの高値水準に浮上している。米国ではインテルやエヌビディアなど半導体関連株の戻り足が鮮明。半導体投資需要は回復に転じるのは年央以降との見方が強いものの、製造装置メーカーの株価は実態面の底入れに3~6カ月先行して上昇局面に移行するのが常であり、その観点では同社株は既に中期上昇トレンドに突入している可能性がある。

■野村ホールディングス <8604>  424.9円  +9.2 円 (+2.2%)  11:30現在
 野村ホールディングス<8604>が4日続伸、値刻みこそ小幅ながら底入れを印象づける動き。テクニカル的にも25日移動平均線を上回ってきたことで追随買いを誘っているようだ。メガバンクや大手証券株の株価出遅れが目立っていたが、目先は全体相場の地合いが改善するなかでリターンリバーサル狙いの買いを引き寄せている。新年度入りで国内機関投資家による新規の買いも加わり、売買手数料の増加など収益環境の風向きが変わるとの見方も、同社株をはじめ証券セクターに物色の矛先を向けさせる背景となっている。

■村田製作所 <6981>  5,711円  +116 円 (+2.1%)  11:30現在
 村田製作所<6981>が3日続伸。株式分割後株価で取引された3月27日以降、ジリ高歩調で水準を切り上げている。世界トップシェアを誇るセラミックコンデンサーは値上げ効果が発現して「早くも1~3月期から利益率が向上している」(国内証券アナリスト)状態にあり、製品価格上昇のフル寄与が見込まれる20年3月期については利益を大きく後押しすることになる。米中貿易摩擦の影響を受けているが、両国間の通商交渉は進展しているとの見方が強まっており、同社株にとってもポジティブな思惑を与えている。

■日本郵船 <9101>  1,694円  +34 円 (+2.1%)  11:30現在
 日本郵船<9101>、商船三井<9104>、川崎汽船<9107>など大手海運株が揃って4日続伸。買い戻しの動きが継続するなか、業種別騰落率で「海運」は全33業種中で値上がり率トップとなっている。鉄鉱石や石炭、穀物などを運ぶばら積み船市況の総合的な値動きを表すバルチック海運指数は700を下回る水準で底値模索が続いているが、これは中国の景気減速の影響が大きい。しかし、ここにきて中国の経済指標に底入れの兆しが見え始め、米中貿易交渉も進展期待が高まっている。グローバル物流の影響を受けやすい海運セクターは収益環境の風向きが変わりつつあるとの思惑が株価にポジティブ作用している。

■ユナイテッドアローズ <7606>  3,765円  +60 円 (+1.6%)  11:30現在
 ユナイテッドアローズ<7606>が3日ぶりに反発している。2日の取引終了後に発表した3月度の売上概況(速報)で、小売りとネット通販を合わせた既存店売上高が前年同月比3.2%増と、14カ月連続前年実績を上回ったことが好感されている。前年に比べて気温の低い日が多かったものの、メンズでは春物アウターや機能性素材の商品、ウィメンズでは中軽衣料全般の動きが目立った。なお、前年に比べて休日が1日多かった影響がプラス1.6%程度の影響があったとしている。

■AGC <5201>  3,880円  -85 円 (-2.1%)  11:30現在
 AGC<5201>が4日ぶりに反落。同社は2日取引終了後、株式売り出しを発表しており、需給悪化を懸念する売りが膨らんだ。金融機関4行が保有する合計570万株を売り出す。内訳はみずほ銀行が173万1400株、三菱UFJ信託銀行が170万株、三菱UFJ銀行が121万8600万株、野村信託銀行が105万株。同時に上限85万株のオーバーアロットメントによる売り出しも実施する。売り出し株数は、発行済み株式の約3%に相当する。売り出し価格は15日から17日までのいずれかの日に決定する。

■オロ <3983>  6,540円  -110 円 (-1.7%)  11:30現在
 オロ<3983>は8日ぶりに反落している。日証金が2日付で、オロ株について貸株利用など貸借取引で注意喚起銘柄に指定すると発表した。貸借取引の規制強化に伴って、売買の自由度が制限されるとの見方から、売りが優勢となっているようだ。

■西松屋チェーン <7545>  919円  -6 円 (-0.7%)  11:30現在
 西松屋チェーン<7545>が続落。同社が2日取引終了後に発表した19年2月期単独決算は売上高1381億6700万円(前の期比0.6%増)と微増を確保したものの、営業利益36億200万円(同47.5%減)、最終利益21億8100万円(同54.2%減)と大幅減益を余儀なくされた。暖冬で冬物衣料の売り上げが低迷したほか、値引きによる採算悪化が業績の足を引っ張った。株価はこれを嫌気する形で売りが先行している。一方、20年2月期は商品ラインアップ拡充や販促効果により売上高が1450億円(前期比4.9%増)、営業利益は62億7000万円(同74.0%増)、最終利益は40億2800万円(同84.7%増)と急回復を見込んでいる。同日にプライベートブランド商品の海外販売拡大に向け、アジア小売りチェーンでPB商品の販売を開始、中国最大のECサイト「天猫(Tmall)」に出店することも発表、株価反転の手掛かり材料となる可能性もある。

■ピーエイ <4766>  271円  +25 円 (+10.2%)  11:30現在
 ピーエイ<4766>が急騰。「改正出入国管理法」が施行された週明け1日に外国人材関連の有力株として物色人気が集中、売買高を急増させ取引時間中に28%高に買われた。同社はベトナム人材へのアプローチで先駆、既に現地に法人2社を設立して積極的な人材育成・活用を進めている。株価は急騰習性があり、3月入ってから100円台後半を上放れて同月5日に350円の高値まで一気に買い進まれた経緯がある。

●ストップ高銘柄
 なし

●ストップ安銘柄
 なし

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