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【通貨】為替週間見通し:ドルは下げ渋りか、安全資産としての需要増の思惑も

ドル円 <日足> 「株探」多機能チャートより

【先週の概況】
■米金利見通し引き下げでリスク回避の円買い強まる

先週のドル・円は軟調推移。19-20日に開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)の会合で利上げを当面見送る方針を改めて表明し、FOMC予測で政策金利見通しを引き下げたことを受けてリスク回避的なドル売り・円買いが広がった。世界経済の減速に対する市場の懸念が強いこともドル売りを流す要因となった。

米FOMC会合で政策金利の据え置きは全会一致で決定されたが、FOMCメンバーの政策金利見通し分布(ドット・チャート)では、年内の利上げ回数はゼロ、2020年は1回の利上げが実施されるとの見通しが示された。FOMC声明では、金融政策に忍耐強く対応するとの方針が再度表明された。また、バランスシートの縮小に関しては、縮小ペースを5月から減速し、今年9月末には終了するとの計画を発表した。

22日のニューヨーク外為市場でドル・円は、110円33銭から109円74銭まで下落した。
10年債利回りが3カ月(短期債)の利回り水準を下回ったことから、1年以内に米国経済は景気後退に陥るとの警戒感が広がり、リスク回避のドル売り・円買いが活発となった。米国株式の大幅安も嫌気され、ドル・円は109円93銭でこの週の取引を終えた。ドル・円の取引レンジ:109円74銭-111円69銭。

【今週の見通し】
■ドルは下げ渋りか、安全資産としての需要増の思惑も

今週のドル・円は下げ渋りか。米連邦公開市場委員会(FOMC)は2019年の金利見通しを引き下げたことや、市場の一部で年内利下げ観測が浮上していることから、ドル売り・円買いの興味がただちに弱まる可能性は低いとみられる。バランスシート縮小のペースを緩めるなどハト派寄りの姿勢を示したことも意識されそうだ。

ただ、英国は3月29日の欧州連合(EU)からの離脱期日を前に再び迷走し、強硬離脱(合意なき離脱)に向かう可能性が再浮上している。これまで期待先行で買われてきた分、売られやすく、ドルに資金が逃避する可能性が指摘されている。ユーロ圏経済の景気減速も意識されており、欧州通貨との比較でドルが選好されてもおかしくない状態が続くとみられる。

米トランプ政権が対中関税について長期化の見通しを示していることは、ドル反発を抑える要因となりそうだが、そのことが欧州通貨や日本円の需要増につながるとは言い切れない。今週発表される米国の主要経済指標が市場予想とおおむね一致した場合、リスク回避的なドル売り・円買いがさらに広がる可能性は低いとみられる。

【米・CB3月消費者信頼感指数】(26日発表予定)
26日発表のCB3月消費者信頼感指数は132.0と、2月の131.4を小幅に上回る見通し。国内経済に減速感が広がりつつあるものの、市場予想とおおむね一致すれば、ドル売りを抑制する材料となろう。

【米・10-12月期国内総生産(GDP)確報値】(28日発表予定)
28日発表の10-12月期国内総生産(GDP)確報値は、前年比+2.3%と速報値+2.6%から下方修正される見通し。連邦準備制度理事会(FRB)によるハト派的なスタンスで減速は織り込み済みのため、市場予想と一致下場合でもドル売りは小幅にとどまろう。

予想レンジ:109円00銭-111円50銭

《FA》

 提供:フィスコ

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