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【市況】20日の香港市場概況:ハンセン0.5%安で5日ぶり反落、中国生物製薬3.4%下落

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

20日の香港市場は値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比145.31ポイント(0.49%)安の29320.97ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が61.68ポイント(0.53%)安の11624.98ポイントとそろって5日ぶりに反落した。売買代金は1031億6900万香港ドルとなっている(19日は993億2800万香港ドル)。

米金融政策を見極めたいとするムードが漂う流れ。米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果は、日本時間の21日未明に公表される予定だ。今回は利上げの見送りが確実視される状況。目先の焦点は、金融正常化(=資産買い入れの縮小)のペースに移っている。米中貿易問題もやや不透明。米中通商交渉を巡っては、ニュースフローが交錯した。米メディアは19日、「中国は米側が求める知的財産権の侵害対策などに関して難色を示している」と報道。一方で別の米メディアは同日、「米中両政府は来週、閣僚級の貿易協議を開催する」と伝えた。

ハンセン指数の構成銘柄では、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)が3.4%安、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が2.4%安、全国展開型デベロッパーの中国海外発展(688/HK)とブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(AACテクノロジーズ・ホールディングス:2018/HK)がそろって2.0%安と下げが目立った。

業種別では、証券や保険の金融が安い。華泰証券(6886/HK)が3.0%、中信証券(6030/HK)が2.8%、広発証券(1776/HK)が1.9%、海通証券(6837/HK)が1.3%、新華人寿保険(1336/HK)が1.9%、中国人民財産保険(PICC:2328/HK)と中国人寿保険(2628/HK)がそろって1.4%ずつ下落した。

ゼネコンや素材などインフラ建設セクターもさえない。中国中鉄(390/HK)が3.1%安、中国鉄建(1186/HK)が3.0%安、中国交通建設(1800/HK)が1.8%安、中国建築国際集団(3311/HK)が1.1%安、馬鞍山鋼鉄(323/HK)が2.0%安、中国建材(3323/HK)が1.5%安で引けた。

減益決算を明らかにした銘柄群も軟調。発電大手の華能国際電力(902/HK)が2.8%安、エチレン中国最大手の中国石化上海石化(サイノペック上海石化:338/HK)が2.7%安、光学部品OEMの舜宇光学科技(2382/HK)が1.7%安と値を下げた。舜宇光学科技は一時7.4%安と急落したが、プラス圏に浮上する場面があるなど乱高下している。

半面、本土市場は小幅続落。主要指標の上海総合指数は、前日比0.01%安の3090.64ポイントで取引を終えた。ハイテク株が安い。医薬品株、資源・素材株、自動車株、空運株、ゼネコン株、資源・素材株も売られた。半面、金融株はしっかり。不動産株、海運株、食品・飲料株の一角も買われた。代表銘柄で構成される「上海50A株指数」は0.2%高で取引を終えている。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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