市場ニュース

戻る
 

【市況】売り方の買い戻しが全体の底堅さを意識させる/オープニングコメント

日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより

 19日の日本株市場は、重要イベントを控えてこう着ながらも、底堅い相場展開が見込まれる。18日の米国市場は、19-20日の米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えてこう着ながらも、年内の利上げ凍結の見方が一段と強まるとの思惑からしっかりの展開。シカゴ日経225先物清算値は大阪比5円安の21405円。円相場は1ドル111円40銭台で推移している。

 FOMCを前に商いは膨らみづらい需給状況となり、全体としてはこう着感の強い相場展開が続くことになろう。ただし、足元でのやや弱い経済指標のほか、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長率いる金融当局が、金融政策の運営姿勢を変化させてきていることもあり、コンセンサスとは言え、米国市場は利上げ見送りを評価する可能性がある。

 また、昨日の日本株の重石となった通商問題を巡る米中首脳会談が6月に先送りされる可能性があるとの報道も、米国市場では反応薄である。合意に向けた前向きな延長との見方もされており、売り方にとってはポジションを圧縮しておきたいところであろう。さらに、英国のブレクジッドの延長の見方もあり、いずれも先送りながら、5月の大型連休中の波乱回避との見方も買い戻しにつながろう。

 積極的な買い方は不在であり、上値を積極的に買い上がる流れは想定しづらいところであるが、新規に売り込む流れは考えづらい。そのため、売り方の買い戻しの需給状況が相場全体の底堅さを意識させてくることになりそうだ。とはいえ、昨日の日経平均は心理的な節目の21500円を上回っての推移が続いていたが、このところは週初の上昇が目立っており、本日以降の推移がセンチメントに影響してくることも考えられる。
《AK》

 提供:フィスコ

株探からのお知らせ

    日経平均