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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

クボテック <日足> 「株探」多機能チャートより

■クボテック <7709>  413円 (+80円、+24.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率トップ。クボテック <7709> がストップ高。株価は前週16日に大口資金が流入して突発人気化、17日には1300万株超の大商いをこなしストップ高に買われた。液晶向けなど表示装置用検査機器を手掛けるが足もとの業績は低迷している。ただ需給相場の素地があり、直近は貸株制限など規制が入ったことが、「逆に売り崩しが難しくなり、買い戻しを誘った」(市場関係者)との見方から人気を助長している部分もあるようだ。

■Jストリーム <4308>  476円 (+80円、+20.2%) ストップ高

 Jストリーム <4308> [東証M]がストップ高。21日大引け後、RPA(事務用ロボット)を利用し、多量の動画登録を代行するYouTube登録代行サービスの提供を開始したと発表しており、これを好材料視する買いが向かった。YouTube動画登録代行サービスは、アップロードの定例作業をRPAソフトに置き換えることで、ミスのない作業と時間の短縮を実現するサービス。YouTubeを広告・宣伝、販売促進や広報目的に利用する企業が増加するなか、運用効率化ニーズを取り込む狙いだ。サービス料金は初回プログラムカスタマイズ15万円、動画登録費用は月額7万5000円(30本まで)に設定している。

■日本モゲジS <7192>  1,034円 (+150円、+17.0%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。日本モーゲージサービス <7192> がストップ高。21日大引け後、19年3月期の期末一括配当を従来計画の10円→35円(前期は8円)に大幅増額修正したことが買い材料視された。足もとの好調な業績を踏まえ、普通配当を12円積み増すほか、東証1部指定記念配当を見直し13円増額する。併せて、株主優待制度を拡充すると発表したことも好感された。新制度では100株以上保有株主に対し、クオカード3000円分を贈呈。さらに継続保有期間1年以上3年未満株主にカタログギフト4500円相当、3年以上保有株主には同9000円相当を追加で贈呈する。現行は100株以上保有株主にクオカード1000円分、1500株以上保有で宿泊優待券1枚が追加される。前日終値ベースの配当と株主優待を合計した利回りは7.35%に上昇しており、高利回り狙いの買いなどが殺到した。

■MSOL <7033>  5,230円 (+595円、+12.8%) 一時ストップ高

 マネジメントソリューションズ <7033> [東証M]が急反発。同社は21日取引終了後に、こころみ(東京都渋谷区)と資本・業務提携を行うことを決めたと発表。これによるシナジーなどが期待されているようだ。こころみは、対話AIシステム向けソリューションである高齢者会話メソッドの提供などを通じて、シニアマーケットでの課題をコミュニケーションの力によって解決するソリューションを開発・展開している企業。MSOLは提携を機に、こころみ社が培ったハウハウを自社のネットワークを生かしてBtoB事業の展開を促進するほか、高齢者会話メソッドを活用し、さまざまな会話シナリオの開発・提供を進めるとしている。なお、契約提携日は1月31日を予定し、MSOLはこころみ社が第三者割当増資で発行する普通株式を2000万円を上限に取得する。

■東テク <9960>  2,152円 (+197円、+10.1%) 一時ストップ高

 東証1部の上昇率4位。東テク <9960> が急反騰、一時ストップ高。株価は一時ストップ高に買われた。21日取引終了後、19年3月期の連結業績予想の増額修正を発表したことが好感された。売上高は970億円から1000億円(前期比7.9%増)へ、営業利益は47億円から52億円(同16.1%増)へ、最終利益を32億円から36億円(同15.7%増)へ見直した。同社は空調設備や計装設備の機器販売や工事などを展開しているが、大型ビルの建築ラッシュで空調機器の販売が好調なほか、学校向けのエアコン改修工事なども収益に寄与している。

■パートナーA <6181>  433円 (+33円、+8.3%) 一時ストップ高

 パートナーエージェント <6181> [東証M]が続急伸、一時ストップ高。5日移動平均線を絡め年初から動意含みとなっていたが、上値追い態勢を一気に強めてきた。同社は婚活支援ビジネスに展開、業績は好調に推移している。21日取引終了後、連結子会社を通じ、適正価格で提供できる挙式披露宴「スマ婚」を展開するメイション(東京都新宿区)の全株式を取得し子会社化することを発表、これを材料視する買いを呼び込んだ。

■新明和 <7224>  1,478円 (+100円、+7.3%)

 東証1部の上昇率7位。新明和工業 <7224> が大幅に3日続伸。21日大引け後、発行済み株式数の27.65%にあたる2666万6600株(金額で399億9990万円)を上限に自社株TOB(株式公開買い付け)を実施すると発表したことが買い材料視された。公開買い付け価格は1500円で、期間は1月22日から2月19日まで。なお、筆頭株主のレノと共同保有者はTOBに応募する意向を示している。併せて、このTOBが完了することを条件に、19年3月期の年間配当を従来計画の37円→45円(前期は23円)に増額修正すると発表したことも好感された。今期期末の配当総額は株式減少にかかわらず維持する方針であり、TOB完了で株数が減少した場合は1株あたりの配当を増やす。

■ベルトラ <7048>  822円 (+48円、+6.2%) 一時ストップ高

 ベルトラ <7048> [東証M]が4連騰。同社は昨年12月25日に東証マザーズに新規上場した直近IPO銘柄。海外や国内旅行の現地体験型オプショナルツアー専門のオンライン予約サイトを運営しており、足もとでは目先の値幅取りを狙った買いが入った様子だ。市場では、今年の「10連休」や「働き方改革」による有給休暇義務化が、同社への追い風になるとの観測が浮上している。

■ザイン <6769>  968円 (+54円、+5.9%)

 ザインエレクトロニクス <6769> [JQ]が急伸。21日大引け後、18年12月期の連結最終利益を従来予想の3800万円→1億8200万円に4.8倍上方修正したことが買い材料視された。民生機器市場向け半導体の販売低迷で売上高は計画を16.0%も下回ったものの、販管費の削減が奏功し、採算が改善したことが寄与。投資有価証券売却益や繰延税金資産を計上したことも最終利益を大きく押し上げた。

■ファインデ <3649>  564円 (+31円、+5.8%)

 東証1部の上昇率8位。ファインデックス <3649> が3日ぶり急反発。同社は22日、「視線分析型視野計ゲイズアナライジングペリメーターGAP」を開発し、医薬品医療機器総合機構(PMDA)への届け出が受理されたと発表。視線分析型視野計GPAは、ヘッドマウント型の自動視野計で、現在主流となっている自動視野計に比べて軽量化、小型化を実現。眼科診療に加え、健康診断や人間ドックなどでの利用が想定されている。なお、2月中旬頃から国内の医療機関や健診施設に医療機器ディーラーを通じて販売を開始するとしている。

■ディップ <2379>  1,902円 (+86円、+4.7%)

 ディップ <2379> が大幅反発。株価は昨年12月以降、大幅な調整を余儀なくされていたが、時価は1800円近辺での底練りを経て浮上の気配をみせている。求人情報サイトを運営、企業の求人需要が旺盛ななか「バイトルNEXT」や「はたらこねっと」などが好調で収益を押し上げている。19年2月期営業利益は前期比17%増の126億4900万円と2ケタ増益を見込む。立花証券が21日付で同社の投資判断を「強気」とし目標株価2430円でフォロー、同証券では「ハローワーク求人の情報掲載で掲載件数が3倍の160万件に増加するなどサイト競争力が向上」したことなどを評価、「株価下落により割安感が増したことで投資評価を強気に引き上げる」としている。

■JMC <5704>  1,685円 (+73円、+4.5%)

 JMC <5704> [東証M]が大幅反発。同社は3Dプリンターを使った試作品製造及び砂型鋳造による樹脂・金属製品生産を手掛ける。鋳造は軽量化の進む自動車や電気自動車(EV)向け部品が増勢、3Dプリンターによる生産受託やCT検査装置の受託も業績に寄与している。昨年11月、フルカラー3Dプリンターの販売でミマキエンジニアリング <6638> と販売業務提携するなどで展開力が増した。また、株式需給面では昨年12月末の株主を対象に1株を2株にする株式分割を実施、実質新年取引から流動性が高まり、投資資金を呼び込みやすくなっている。

■デジアーツ <2326>  6,250円 (+260円、+4.3%)

 デジタルアーツ <2326> が大幅反発。同社は22日、企業・教育機関・官公庁向けエンドポイントWebセキュリティー「i-FILTER(アイフィルター) ブラウザー&クラウド」が、東京都市大学等々力中学校・高等学校に採用されたと発表。「i-FILTER ブラウザー&クラウド」は、マルチアプリケーション対応型Webフィルタリング「MultiAgent」と、端末内のデータ保存を制御できる専用ブラウザー型「SecureBrowser」の2種類のラインアップを揃え、柔軟なセキュリティーソリューションをiOS、Android、Windowsのマルチデバイスで提供している。

※22日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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