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【市況】21日の香港市場概況:ハンセン0.4%高で続伸、舜宇光学5.5%上昇

上海総合 <日足> 「株探」多機能チャートより

週明け21日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前営業日比105.73ポイント(0.39%)高の27196.54ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が76.08ポイント(0.72%)高の10713.05ポイントとそろって続伸した。ハンセン指数は約1カ月半ぶりの高値水準を切り上げている。売買代金は903億3600万香港ドルとなった(18日は920億2500万香港ドル)。

米中通商摩擦の改善期待が持続する流れ。複数の米メディアは先週末、「劉鶴副首相の訪米を前に、中国は大規模輸入などの譲歩案を提示している」と報道した。米中が貿易交渉で歩み寄るとの観測が浮上している。劉鶴氏は1月30~31日にかけて、ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表やムニューシン財務長官との通商協議する予定だ。中国の経済統計にも安心感。取引時間中に公表された2018年のGDP成長率は、前年比6.6%と前年実績(6.8%)を下回ったものの市場の事前予想と一致し、ネガティブなサプライズとみられなかった。中国政府の成長率目標「6.5%前後」を上回っている。18年12月分の各種統計では、小売売上高や鉱工業生産額が上振れした。

ハンセン指数の構成銘柄では、光学部品メーカーの舜宇光学科技(2382/HK)が5.5%高、石炭最大手の中国神華能源(1088/HK)が4.4%高、民間自動車メーカーの吉利汽車HD(175/HK)が3.9%高と上げが目立った。

業種別では、中国の海運がしっかり。中遠海運能源運輸(1138/HK)が4.2%高、中遠海運発展(2866/HK)が2.3%高、中遠海運HD(1919/HK)が2.5%高で引けた。

小売や食品、家電など消費関連セクターも物色される。百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が9.1%高、万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.7%高、中国雨潤食品集団(1068/HK)が9.0%高、海爾電器集団(ハイアール電器:1169/HK)が1.4%高と値を上げた。

他の個別株動向では、北京市政府系の下水処理大手、北控水務集団(371/HK)が4.2%高と続伸。水力発電大手の中国長江電力(600900/SH)から出資を受け入れると発表したことが手がかり。業務提携も行う予定で、まずは南京(江蘇省)、長沙(湖南省)で上下水道事業を共同で展開し、長江沿いの都市へと提携エリアを拡大していく予定という。

本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前営業日比0.56%高の2610.51ポイントで取引を終えた。自動車株が高い。食品・飲料や小売、家電など消費関連株、ハイテク株、海運株、資源・素材株、銀行・保険株、医薬品株なども買われた。

【亜州IR】

《FA》

 提供:フィスコ

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