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【市況】17日の米国市場ダイジェスト:NYダウ162ドル高、米中関係の改善を期待

NYダウ <日足> 「株探」多機能チャートより

■NY株式:NYダウ162ドル高、米中関係の改善を期待

米国株式相場は上昇。ダウ平均は162.94ドル高の24370.10、ナスダックは49.77ポイント高の7084.46で取引を終了した。朝方は、大手行のモルガン・スタンレー(MS)の決算が嫌気されたほか、中国通信機器メーカーの華為技術(ファーウェイ)に関して米捜査当局が近く起訴するとの見方が報じられ、小動きとなった。政府機関の一部閉鎖が27日目に突入したことも相場の重しとなった。しかし、ムニューシン財務長官が通商交渉での中国側の譲歩を引き出すため、現在実施中の対中関税の緩和を提案したことが報じられると、中国での売上が大きい企業を中心に買いが広がり、上昇した。セクター別では、資本財や素材が上昇する一方で電気通信サービスや家庭用品・パーソナル用品が下落した。

金属大手のアルコア(AA)は、決算内容が好感され上昇。トランプ大統領が欧州との通商交渉を意識して、輸入自動車への追加関税を検討しているとの観測から、自動車大手のゼネラル・モーターズ(GM)やフォード(F)も堅調推移。米中貿易交渉の進展が意識され、同国での売上比率の大きい航空機メーカーのボーイング(BA)や建設機械のキャタピラー(CAT)が買われた。一方で、鉄道のCSX(CSX)は、弱気な売上高見通しが嫌気され下落した。

マーケット終了後に動画ストリーミングのネットフリックス(NFLX)が発表した決算では、一株利益は予想を上振れたものの、売上高は下振れた。時間外取引で株価は下落して推移している。

Horiko Capital Management LLC


■NY為替:米景況感改善などを受けてドル反発

17日のニューヨーク外為市場でドル・円は、108円69銭から109円40銭まで上昇し、108円25銭で引けた。米週次失業保険申請件数は減少し、労働市場のひっ迫が確認されたほか、米1月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は予想を上回り、製造業も依然堅調であるとの見方が広がったことからドル買いが再燃。また、米財務省は否定したが、財務長官が対中輸入関税の引き下げを支持しているとの報道を受けて米中貿易摩擦緩和期待にリスク選好の円売りが強まった。

ユーロ・ドルは、1.1405ドルから1.1370ドルまで下落し、1.1388ドルで引けた。ユーロ・円は、123円90銭から124円68銭まで上昇。ポンド・ドルは、1.2883ドルから1.3001ドルまで上昇。欧州連合(EU)基本条約(リスボン条約)50条の交渉期間延長によって英国は合意なしのEU離脱を回避できるとの期待でポンド買いが継続。ドル・スイスは、0.9921フランから0.9954フランまで上昇した。


■NY原油:反落で52.36ドルも米中貿易協議進展への期待残る

NY原油先物3月限は反落(NYMEX原油3月限終値:52.36 ↓0.25)。ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物3月限は前日比-0.25ドルの52.36ドルで通常取引を終えた。時間外取引を含めて一時51.29ドルまで急落した。米財務省は対中関税の引き下げを検討しているとの米紙WSJの報道を否定したことが嫌気されたが、米中貿易協議進展への期待は残されており、押し目買いが入った。ロシアは減産体制を維持するとの見方も原油先物に対する支援材料となったようだ。


■主要米国企業の終値

銘柄名⇒終値⇒前日比(騰落率)

バンクオブアメリカ(BAC) 28.99ドル +0.54ドル(+1.90%)
モルガン・スタンレー(MS) 42.53ドル -1.96ドル(-4.41%)
ゴールドマン・サックス(GS)199.09ドル +2.01ドル(+1.02%)
インテル(INTC) 48.47ドル +0.34ドル(+0.71%)
アップル(AAPL) 155.86ドル +0.92ドル(+0.59%)
アルファベット(GOOG) 1089.90ドル +8.93ドル(+0.83%)
フェイスブック(FB) 148.30ドル +0.76ドル(+0.52%)
キャタピラー(CAT) 134.54ドル +2.88ドル(+2.19%)
アルコア(AA) 29.59ドル +0.61ドル(+2.10%)
ウォルマート(WMT) 96.74ドル +0.39ドル(+0.40%)
スプリント(S) 6.01ドル -0.04ドル(-0.66%)

《SF》

 提供:フィスコ

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