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【通貨】欧米為替見通し:ドル・円は弱含みか、米インフレ鈍化で利上げ休止の思惑

ドル円 <日足> Slowストキャス 「株探」多機能チャートより

11日の欧米外為市場では、ドル・円は弱含む展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者の発言による利上げ継続への観測でやや持ち直したが、景気減速の思惑は根強い。今晩発表の米国の12月消費者物価指数(CPI)は低下が予想され、ドル売り再開が見込まれる。

9日に公表された米連邦公開市場委員会(FOMC)の12月会合議事要旨はハト派色の濃い内容となったが、10日の海外市場でドルはやや反発。パウエルFRB議長がバランスシート正常化に言及し、引き締め継続への観測が強まった。また、新規失業保険申請件数が減少し、雇用情勢は底堅いとの見方からドル買いもみられた。さらに、NYダウが5日続伸となり、市場のセンチメントの回復がドル買いを誘発したもよう。一方、米中貿易協議の継続で今後の摩擦解消に向けた動きも好感。今回の次官級会合から月内にも閣僚レベルの対話に移るとの見方が引き続きリスク回避の円買いを弱めた。

ただ、ドルの反発は続かないだろう。今晩発表される米国の12月CPIは前年比が+1.9%と、2017年8月以来1年4カ月ぶりに2.0%を割り込む見通し。コア指数は+2.2%と前回並みが見込まれるものの、インフレ鈍化で景気減速への懸念が広がれば、FRBの利上げ休止観測を背景としたドル売りが再開しそうだ。一方、米国議会のメキシコ国境の壁建設をめぐる与野党の予算協議も引き続き警戒されている。トランプ大統領は与野党が合意できなければ「国家非常事態」になると野党をけん制。政府機関の一部閉鎖の長期化による経済、株価への影響も懸念され、ドルへの売り圧力が強まる可能性がある。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:30 英・11月鉱工業生産(前月比予想:+0.2%、10月:-0.6%)
・18:30 英・11月貿易収支(予想:-114.00億ポンド、10月:-118.73億ポンド)
・22:30 米・12月消費者物価指数(前年比予想:+1.9%、11月:+2.2%)
※米・12月財政収支は発表延期

《FA》

 提供:フィスコ

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