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【注目】前日に「買われた株!」総ザライ (1) ―本日につながる期待株は?―

アイレックス <日足> 「株探」多機能チャートより

■アイレックス <6944>  2,629円 (+500円、+23.5%) ストップ高

 アイレックス <6944> [JQ]がストップ高で5連騰。株価は昨年12月26日に昨年来安値1407円をつけたが、そこから一気に浮上し70%を超える異彩の上昇パフォーマンスをみせた。通信系コア技術で優位性を持つシステム開発企業だが、NECグループを主要販売先としていることもあって、次世代通信規格5Gでビジネスチャンス拡大が期待されている。5Gインフラでは安全保障の問題から中国通信機器最大手ファーウェイなど中国製品が排除される方向で、同分野最大手であるNEC <6701> のシェアが伸びる公算が大きい。つれてアイレックスの収益へのプラスインパクトが想定される。

■Jティッシュ <7774>  959円 (+148円、+18.3%) 一時ストップ高

 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング <7774> [JQG]が続急騰。7日正午ごろ、再生医療等製品「自家培養表皮ジェイス」の適応対象に表皮水疱症を追加する一部変更承認を厚生労働省より取得したと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「ジェイス」は、07年に重症熱傷を適応対象として製造販売承認を取得した国内初の再生医療等製品。今回の適応拡大による表皮水疱症の治療は、患者本人の皮膚組織を培養することで製造した「ジェイス」を、再発性及び難治性のびらん・潰瘍部に移植し、上皮化させることを目的としており、これにより、感染防止、疼痛の軽減など、患者の症状の改善が期待できるという。なお、19年3月期業績への影響は軽微としている。

■カネヨウ <3209>  686円 (+100円、+17.1%) ストップ高

 カネヨウ <3209> [東証2]がストップ高、リード <6982> [東証2]やセキド <9878> [東証2]などが急伸。東京証券取引所が4日の取引終了後、上場廃止にかかる猶予期間入り銘柄に指定した。18年12月の時価総額が、上場廃止基準に定める所要額である10億円未満となったことが要因で、猶予期間は9月30日までの9ヵ月間(ただし3月31日までに事業計画改善書を提出しなかった場合には3月31日までの3ヵ月間)。これを受けて、猶予期間入り銘柄解除のための株価対策への思惑から買いが入ったようだ。

■岡山製紙 <3892>  698円 (+100円、+16.7%) ストップ高

 岡山製紙 <3892> [JQ]がストップ高。4日大引け後、19年5月期上期(6-11月)の経常利益(非連結)を従来予想の4億円→5億7000万円に42.5%上方修正したことが買い材料視された。段ボールの需要拡大や原紙需給ひっ迫、値上げ浸透を背景に、売上高が計画を上回ったことが寄与。中国向け古紙の輸出規制で国内流通量が増加し、古紙価格が下落したことも利益を押し上げた。併せて、通期の同利益を従来予想の4億円→6億円に50.0%上方修正し、増益率が5.1倍→7.7倍に拡大する見通しとなった。4日終値ベースの予想PERが10.6倍→7.0倍に急低下し、割安感が強まったことも支援材料となった。

■エンプラス <6961>  2,980円 (+395円、+15.3%)

 東証1部の上昇率4位。エンプラス <6961> が急反騰。前週末4日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好材料視した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、上限を50万株(発行済み株数の3.91%)、または15億円としており、取得期間は1月7日から4月26日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするためとしている。

■ワークマン <7564>  7,890円 (+790円、+11.1%)

 ワークマン <7564> [JQ]が急反騰。前週末4日の取引終了後に発表した12月度の月次速報で、既存店売上高は前年同月比32.7%増と今期一番の伸び率となり、15ヵ月連続で前年実績を上回ったことが好感された。カジュアルウェアの新業態「ワークマンプラス」の出店と広告宣伝効果で、若年層や女性客などへのブランド認知度が高まったことが寄与した。商品では「エアロストレッチブルゾン」「マイクロウォームパンツ」「イージスシリーズ」「インナー類」など主力3ブランドの防寒商品が活発に動いたほか、前年より降雨日が多かったことで、レインウェア、長靴なども好調に推移した。なお、全店売上高は同36.1%増だった。

■EMシステム <4820>  1,124円 (+109円、+10.7%)

 東証1部の上昇率10位。イーエムシステムズ <4820> が3日ぶり急反騰。前週末4日の取引終了後に自社株買いを発表しており、これを好感した買いが入った。今回発表の自社株買いでは、上限を50万株(発行済み株数の1.41%)、または5億円としており、取得期間は1月7日から6月30日まで。経営環境の変化に対応した機動的な資本政策や資本効率の向上を図るためとしている。同時に、介護保険ソフトウェア「“響”シリーズ」の企画・開発・販売などを手掛けるジャニス(東京都港区)から、介護サービス事業者向けシステムの開発と販売などに関する事業を1億3500万円で譲り受けると発表しており、これも好材料視されたようだ。

■弁護士COM <6027>  3,335円 (+260円、+8.5%)

 弁護士ドットコム <6027> [東証M]が3日ぶり急反発。4日に発表した「『みんなの税務相談』相談件数が2万件」が買い材料。無料税務相談サービス「みんなの税務相談」の累計税務相談件数が2万件を突破した。

■ソースネクスト <4344>  656円 (+49円、+8.1%)

 ソースネクスト <4344> が続急伸。昨年12月の全体下げ相場のなか水準を切り下げたものの、目先筋の売り一巡で需給が軽くなった。直近の東証信用残は売り買いともに高水準で信用倍率は0.8倍台と売り長となっており、需給相場の色彩を強めている。AI通訳端末「ポケトーク」の最新モデル「ポケトークW」への期待感が強い。昨年12月27日にはポケトークWの日本語音声の新エンジンに東芝 <6502> [東証2]の「RECAIUS音声ミドルウェアToSpeak」が採用されたことを発表、これも株価の刺激材料となった。

■武田 <4502>  3,995円 (+280円、+7.5%)

 武田薬品工業 <4502> が大幅続伸。前週末の大発会に日経平均株価が大きく下押すなか、デフェンシブストックの強みを発揮しプラスで引ける強さをみせていたが、7日は全体相場戻り足に転じるなか、上値指向を強めた。昨年末からバイオ関連株の物色人気が再燃、再生医療や遺伝子治療分野に展開する銘柄群に上昇指向を強める銘柄が増えている。そのなか、アイルランドの製薬大手シャイアーの巨額買収でマーケットの関心を集めた製薬最大手の同社株にも買いの矛先が向いた。シャイアーは希少疾患領域での遺伝子治療で高実績を有しており、市場でもこれを評価する動きが徐々に浸透している。

■コマツ <6301>  2,445.5円 (+157.5円、+6.9%)

 コマツ <6301> 、日立建機 <6305> 、ファナック <6954> 、資生堂 <4911> といった中国関連株が高い。7日から8日に北京で米国と中国の貿易問題を巡る次官級協議が行われる。中国の輸入拡大策などが話し合われ、対中貿易赤字の是正も議論となる見通し。米国は3月1日までに協議がまとまらないと中国に対する追加関税を引き上げる方針を示しており、市場には米中貿易協議の進展に対する期待が出た。

■スプリックス <7030>  1,969円 (+126円、+6.8%)

 スプリックス <7030> が続急伸。同社は4日、3月に個別指導塾「森塾」の直営教室を新たに9教室開校すると発表。これによる業績への寄与などが期待されたようだ。「森塾」は、小・中・高校生を対象とした個別指導型学習塾で、新たに開校する9教室を加えた直営教室数は3月末時点で計97教室となる予定。同社は今後も積極的な開校と、展開エリアの拡張により事業規模の拡大に努めるとしている。

■東エレク <8035>  12,640円 (+755円、+6.4%)

 東京エレクトロン <8035> 、SUMCO <3436> など半導体製造装置メーカーや半導体素材メーカーに買いが集まった。前週末の米国株市場ではNYダウやナスダック総合指数など主要株価指数が大幅高となり、インテルやエヌビディアなどに物色人気が集中、半導体銘柄で構成されるフィラデルフィア半導体株指数(SOX指数)も4%超の上昇をみせた。この地合いを引き継ぐ形で東京市場でも半導体関連セクターへの買い戻しが急となった。

■オプテクスG <6914>  1,818円 (+103円、+6.0%)

 オプテックスグループ <6914> が続急伸。7日午前9時ごろ、子会社オプテックス・エフエーが外径測定器メーカーの東京光電子工業(東京都練馬区)の全株式を取得し、子会社化したと発表しており、業績への貢献を期待した買いが入った。今回の買収は、非接触での高精度レーザ測定分野におけるラインアップを補完するとともに、両社の技術・販路を融合することで、国内外での更なる事業拡大を図るのが狙い。買収額は非公表。なお、19年12月期業績への影響は軽微としている。

■フィックスターズ <3687>  1,032円 (+58円、+6.0%)

 フィックスターズ <3687> が3日ぶり急反発。7日午前11時ごろ、子会社Fixstars AutonomousTechnologies(フィックスターズAT)が、WHILL(横浜市鶴見区)の 自動運転システムの重要な機能をソフトウェア開発サービスで提供したと発表しており、これを好感した買いが入った。WHILLの自動運転システムは、米ネバダ州ラスベガスで8日(現地時間)から開催されるコンシューマ・エレクトロニクス分野での世界最大級の見本市「CES 2019」の「Accessibility」部門で最優秀賞を受賞したシステム。特に運転者や周囲の歩行者の安全を確保する自動運転・自動停止機能は重要な要素で、その早期実現のためにフィックスターズATが提供するソフトウェア開発サービスが活用されたとしている。

※7日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

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