市場ニュース

戻る
 

【注目】前週末14日に「買われた株!」総ザライ ―本日につながる期待株は?―

シリコンスタ <日足> 「株探」多機能チャートより

■Jディスプレ <6740>  70円 (+18円、+34.6%)

 東証1部の上昇率トップ。ジャパンディスプレイ <6740> が急騰。14日付けの日本経済新聞朝刊で「経営再建中のジャパンディスプレイ(JDI)が、中国のファンドや企業から支援を受ける方向で交渉していることが明らかになった」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、中国系の複数のグループが検討されているという。これに対して会社側では「当社が発表したものではない。外部との提携について協議を継続しており、交渉相手としては中国系企業も含まれるが、現時点で開示すべき具体的な決定事実はない」とのコメントを発表している。

■スキヤキ <3995>  636円 (+100円、+18.7%) ストップ高

 SKIYAKI <3995> [東証M] がストップ高。13日大引け後に発表した19年1月期第3四半期累計(2-10月)の連結売上高が前年同期比59.5%増の28.2億円に拡大して着地したことを好感する買いが向かった。主力のファンクラブサービスの有料会員が増加したうえ、5月に連結子会社化したコンサート・イベント制作会社の業績上積みなども売上高を押し上げた。一方、積極的なM&Aや販管費の増加が響き、経常利益は37.7%の減益となった。ただ、通期計画の1億1700万円に対する進捗率は82.1%に達しており、業績上振れが期待される状況にある。

■テクポイント <6697>  741円 (+100円、+15.6%) ストップ高

 テックポイント・インク <6697> [東証M]が上げ足止まらず3日連続のストップ高。米シリコンバレーを拠点とする半導体のファブレスメーカーで、 監視カメラや車載用半導体で実績が高い。米国と中国のハイテク製品を巡る覇権争いが激化するなか、米国では中国が先駆している監視カメラなどのハイテク製品を安全保障上の理由から排除する動きに発展している。そのなか、同社では中国製品向けで業績へのダメージは軽微であることを開示している。一方、習近平国家主席の肝いりで推進されている「中国製造2025」に見直しの動きが出るなど、中国側に譲歩の姿勢が浮き彫りとなるなか、監視カメラ向け半導体で同社のビジネスチャンスが広がるとの思惑もある。

■ナトコ <4627>  1,117円 (+150円、+15.5%) ストップ高

 塗料中堅のナトコ <4627> [JQ]がストップ高。13日大引け後に発表した18年10月期の連結経常利益は前の期比9.7%減の14.5億円に落ち込んだものの、続く19年10月期は前期比9.7%増の16億円に伸びる見通しとなったことが買い材料視された。前期は原材料価格の上昇に加え、元安進行で為替差損益が悪化したことが利益を圧迫した。今期は高機能性製品や環境対応型製品のラインアップを拡充し、3期連続の増収を見込む。併せて、前期の年間配当を32円→36円に増額し、今期も前期比4円増の40円に増配する方針とした。前日終値ベースの配当利回りは4.14%に上昇し、投資妙味が高まったことも支援材料となった。

■ツナグS <6551>  784円 (+100円、+14.6%) ストップ高

 東証1部の上昇率2位。ツナグ・ソリューションズ <6551> がストップ高に買われた。14日付けの日本経済新聞朝刊で「2024年9月期を目標に、EBITDA(利払い・税引き・償却前利益)を18億円程度と18年9月期実績の4倍に引き上げる計画だ」と報じられており、これを好材料視した買いが入った。記事によると、アルバイトやパート従業員の採用代行事業を中規模企業にも広げるほか、人材派遣事業ではM&Aを活用して営業地域を広げ収益拡大を図るという。株価は直近、下値を模索する展開となっていたが、中期的な業績拡大観測が伝えられたことで、見直し機運が一機に高まっているようだ。

■鎌倉新書 <6184>  1,327円 (+160円、+13.7%)

 東証1部の上昇率3位。鎌倉新書 <6184> が急騰。13日大引け後、19年1月期の連結経常利益を従来予想の5.1億円→7.1億円に39.2%上方修正。増益率が41.7%増→97.2%増に拡大し、従来の4期連続での過去最高益予想をさらに上乗せしたことが買い材料視された。お墓、葬祭、仏壇の各サイトにおける成約数が大幅に増加し、取引事業者から受け取る手数料収入が想定より伸びることが寄与。同時に発表した第3四半期累計(2-10月)の同利益は前年同期非連結比2.0倍の5.1億円に急拡大した。

■ファストロジ <6037>  832円 (+57円、+7.4%)

 東証1部の上昇率4位。ファーストロジック <6037> が大幅4日続伸。13日の取引終了後に発表した第1四半期(8-10月)単独決算が、営業収益4億3800万円(前年同期比9.7%減)、営業利益2億3300万円(同3.0倍)、純利益1億5200万円(同2.0倍)と大幅増益となったことが好感された。第1四半期のページビュー(PV)数が2579万PV(前年同期比7.9%減)となった一方、「楽待」ウェブサイト会員数が13万4000人(前年同期比33.8%増)となったことが寄与したほか、営業費用の削減が貢献した。

■シリコンスタ <3907>  1,360円 (+75円、+5.8%)

 シリコンスタジオ <3907> [東証M]が4日続伸。14日の午前中に、同社のレンダリングエンジン「Mizuchi(ミズチ)」が、住友林業 <1911> が自社開発した施主向け3次元住宅プレゼンテーションシステム「Photoreal3D」に採用されたと発表しており、これを好材料視した買いが入った。「Mizuchi」は、金属、樹脂、ガラス、布、材木など、多種多様な質感を実写に迫る品質で表現することが可能なレンダリングエンジン。一方、住友林業の「Photoreal3D」は、住宅のCADデータから3DCGの施工イメージを生成し、3次元でのバーチャル内見を可能にする施主向けプレゼンテーションシステムで、内観や外観をさまざまな角度から確認することができるのが特徴としている。今回、よりリアルな立体画像による提案を実現させるため、レンダリングエンジンを従来のものから変更したという。

■ミマキエンジ <6638>  926円 (+50円、+5.7%)

 東証1部の上昇率7位。ミマキエンジニアリング <6638> が3連騰。13日、同社が発行済み株式数(自社株を除く)の3.24%にあたる100万株(金額で10億円)を上限に自社株買いを実施すると発表したことが買い材料視された。需給改善や株式価値の向上といった株主還元が好感されたほか、株価浮揚策としてもポジティブに受け止められた。買い付け期間は12月14日から19年12月13日まで。

■そーせい <4565>  976円 (+47円、+5.1%)

 そーせいグループ <4565> が急反発。13日の取引終了後、精神障害・神経障害を対象としたHTL0014242の開発において、健康成人被験者に初めての投与を行う第1相臨床試験を開始したと発表しており、新薬開発進展への期待から買いが入った。同臨床試験は、健康成人男女を対象とした二重盲検無作為化、単回経口漸増用量試験で、英国で実施されている。最大48例の被験者を対象に安全性、忍容性および薬物動態を評価し、19年下期の中間結果を見込んでいるとしている。

■スマバ <9417>  787円 (+29円、+3.8%)

 東証1部の上昇率10位。スマートバリュー <9417> が4日続伸。同社は14日、クルマのサービス化を推進するためのプラットフォーム「Kuruma Base」の提供を19年5月から開始すると発表。「Kuruma Base」は、クルマのコネクティッド化からサービス化までを統合するプラットフォーム。事業者は、クルマを用意するだけで、新規参入障壁が高いとされる「データを活用したクルマのサービス」も安価かつスピーディーに開始することができるという。

■ブロメディア <4347>  56円 (+2円、+3.7%)

 ブロードメディア <4347> [JQ]が大幅反発。同社は14日、自然言語処理(AI/NLP)技術を使用したボット構築プラットフォーム「Passage AI」を手掛ける米ルパート・ラボとパートナーシップ契約を締結したと発表。「Passage AI」は、コーディング知識を必要としない、エンタープライズ企業向けの正確性に優れた対話型AIプラットフォーム。同社は今回の契約を機に、エンタープライズ企業やホテル業界などに対話型AIソリューションの提供を開始する。

■ラクオリア <4579>  1,142円 (+38円、+3.4%)

 ラクオリア創薬 <4579> [JQG]が3日続伸。同社は14日、ディー・エヌ・エー <2432> やDeNAライフサイエンス(DLS)、住商ファーマインターナショナル(東京都千代田区)が共同で進めている人工知能(AI)創薬プロジェクトに参画すると発表。このプロジェクトでラクオリア創薬は、AI創薬プログラムの実現可能性検証を更に進める目的で、所有する化合物情報の提供などを通して、AI創薬プログラムの精度向上に貢献することを目指すとしている。

■ブルボン <2208>  2,099円 (+66円、+3.3%)

 ブルボン <2208> [東証2]が3日続伸。同社は13日、名古屋大学発のスタートアップ企業であるオプティマインド(名古屋市)と共同で、人工知能(AI)を活用して自動販売機の配送ルートを最適化する実証実験を19年1月から開始すると発表。これが買い手掛かりとなっているようだ。この実験では、オプティマインドが開発した配送ルート最適化クラウドシステム「Loogia(ルージア)」を使い、自動販売機から逐次収集する商品の販売データから算出したメンテナンスの優先度をもとに、AIが配送ルートの最適化を提案。この情報に基づいた業務実証により、有効性とシステムのスパイラルアップを検証する。

■GAテクノ <3491>  3,790円 (+65円、+1.7%)

 GA technologies <3491> [東証M]が3日続伸。13日大引け後に発表した18年10月期の経常利益(非連結)は前の期比90.8%増の6.4億円で着地。連結決算に移行する19年10月期の同利益も前期非連結比52.7%増の9.7億円に拡大し、3期連続で過去最高益を更新する見通しとなったことが買い材料視された。今期は中古不動産市場の拡大や上場による知名度向上を背景に、中古不動産のマッチングサイト「Renosy」の新規会員数が増加し、不動産売買・仲介の成約数が伸びる。

■サンバイオ <4592>  8,830円 (+130円、+1.5%)

 サンバイオ <4592> [東証M]が反発。同社は、14日の引け後に19年1月期第3四半期(2-10月)の決算発表を予定しており、その内容が注目されている。慢性期脳梗塞や外傷性脳損傷への治療薬として試験が進んでいる再生細胞薬の「SB623」への期待は高く、野村証券では12日に同社株の「バイ」を継続し目標株価を7700円から1万3000円に引き上げるなどアナリストからも高く評価されている。

■東和薬品 <4553>  8,600円 (+120円、+1.4%)

 東和薬品 <4553> が反発。13日の取引終了後、同日に官報告示された ジェネリック医薬品の新製品6成分14品目を、薬価基準追補収載される14日に発売すると発表。新製品の19年3月期売上高を約4億6000万円見込んでいるとしたことから、これを好材料視した買いが入ったようだ。また、ジェネリック医薬品6成分10製品を発売すると発表した日医工 <4541> や、ジェネリック医薬品6成分14品目の新製品を発売すると発表した沢井製薬 <4555> も堅調な動きとなっている。

※14日の上昇率が大きかった銘柄を株価変動要因となった材料とともに抜粋。

株探ニュース

株探からのお知らせ

    日経平均