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【通貨】ユーロ週間見通し:もみ合いか、米中貿易交渉伸展への期待感も

ユーロ円 <日足> 「株探」多機能チャートより

■弱含み、ユーロ圏の景況感悪化を嫌気したユーロ売り

先週のユーロ・ドルは弱含み。メルケル独首相の早期退陣の可能性が後退したことで、ユーロ・ドルは一時1.14ドル台半ば近辺まで買われたが、メイ英首相が欧州連合(EU)離脱協定案の議会採決延期を表明し、政局不安や合意なき離脱への警戒感が高まった。また、欧州中央銀行(ECB)が来年のインフレ見通しを引き下げたことや、ユーロ圏の景況感悪化を受けてリスク回避的なユーロ売り・米ドル買いが活発となり、ユーロ・ドルは一時1.13ドルを下回った。取引レンジ:1.1270ドル-1.1365ドル。

■もみあいか、FOMC金利見通しが手掛かり材料に

今週のユーロ・ドルはもみあいか。欧州中央銀行(ECB)は資産買入れプログラムの終了を予定通り決定したが、金利引き上げを急がない姿勢を示したことから、ユーロは上げ渋る展開となりそうだ。ただし、米連邦公開市場委員会(FOMC)が公表する経済予測で金利見通しが下方修正された場合、ユーロは下げ渋る可能性がある。

予想レンジ:1.1200ドル-1.1400ドル

■伸び悩み、ユーロ圏の景況感悪化が嫌気される

先週のユーロ・円は伸び悩み。メルケル独首相の早期退陣の可能性が後退し、リスク回避的なユーロ売りは一時縮小したが、フランスの反政府デモで政治不安が強まったことやユーロ圏の景況感悪化が嫌気されたことでユーロ売り・米ドル買いが活発となり、この影響でユーロの対円レートは一時128円を下回る場面があった。取引レンジ:127円99銭-129円26銭。

■もみ合いか、米中貿易交渉伸展への期待感も

今週のユーロ・円はもみあいか。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は低調な経済指標に警戒感を示しており、対円でユーロは上げ渋る状態が続く可能性がある。ただし、米中貿易協議の進展が期待されており、欧米、アジア諸国の株式相場が上昇した場合、対円でのユーロ買いが増える可能性は残されている。

○発表予定のユーロ圏主要経済指標・注目イベント
・17日:10月貿易収支(9月:+134億ドル)
・20日:10月経常収支(9月:+169億ユーロ)

予想レンジ:127円20銭-129円20銭

《FA》

 提供:フィスコ

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